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まっしろ大陸  作者: 竹石 環奈
世界救出編
177/178

未来へ


--最果ての村 アシタヘ ローブサス征伐戦から10日後--


「ナモミ~!今日でしょ!?早く起きなさい!スミレちゃんたちも下で待ってるわよ!」


レンガづくりの一軒家の外まで聞こえる大きな声が響く。


「ナモミ~!・・・あら起きてたの?」

部屋の扉を開け、ナモミの母親が入ってくる。


「うん。ちょっと考え事してた。さて今日はアイス食いまくるか。」


「ちょっとナモミ。お腹下すほど食べちゃダメよ。」


「はいはい、わかってるってうるさいなぁ。」



・・・



一軒家の玄関が開く。


「お待たせ。」


「あんたおばさんのこと怒らせすぎやろ。」


「いいのいいの、怒らせとくぐらいの方が元気があってよろしい。」


「何それ、近所のおじいちゃんみたい。」


「もう。ナモミさんはもうただの女の子じゃないんですからね。」


「それはスミレだって一緒だろ?」


「はい、だから私は淑女としてふるまえるように努力を。」


「はいはい、それは向こう行ってからでいいでしょ?

じゃあ行くね。モドルーナトゥラムチソ!」



・・・



街が色とりどりのランタンで鮮やかに輝き、街中から楽しそうな歌が聞こえてくる。


「お~。ラムチソって本当はこんなに賑やかだったんだな。」


「勇者様パーティが参られたぞ!」

「きゃーナモミ様!」

「フォセカさーん、好きだー!」

「スミレ様ー!踏んでくださいー!」

「ローズさん素敵ー!」


4人がラムチソに付くと盛大な黄色い声がナモミ達を迎え入れる。


「そうかそうか。あたし達をもてなす権利をやろう。」


「もうそのギャグも使えなくなっちゃうね、これだと。」


「マジで性悪女になるからな。」


「マジでっていうか普通に性悪女やん。」


「なんだと?」


「ねえナモミさん、ローズさん、フォセカさん。なんだか私の声援だけおかしかったような気がするんですが。」


「そう?いっぱい聞こえてくるからわかんないや。」


「あなた達。」

黒髪の女性が話しかける。


「クロユリ!」


「元気そうね。それにしてもすごい人気。ちょっと嫉妬しちゃうわ。」


「何言ってんのさ。クロユリだって今日あたしらと一緒に表彰されるんだろ?」


「ええ、ケスタレア王が魔女の誤解を解いて、国民に話してくれて助かったわ。

やっと自由になれた気がする。あなた達もありがとう。本当に感謝しているわ。」


「こちらこそ。ブラックもありがとうな。お前がいたから世界に色を取り戻せたんだ。」


「かまわん。我はクロユリを助けただけだ。」


「お~い、お前ら早く上がってこい!」

ケスタレアが舞台の上で手招きしている。



・・・



「勇者パーティを助け、勇敢に戦った貴殿らをここに賞する。」

クロユリに賞状が手渡され、辺りから拍手が沸き起こる。


「続いて、

ヴァーミリオン=ローズ

ディモール=フォセカ

薩摩 スミレ

山尾 ナモミ。


貴殿ら4名は、自らの命を賭して、ケスタレア及びヒサイア国のために尽力し、

また世界より失われた7色を取り戻したことをここに賞する。」


「どうも。」

賞状を受け取るナモミ。


「こらナモミ。」


「はい、じゃあ堅苦しいのは終わりだ。お前ら祭り楽しめよ。」


「雑。エロジジイ、王の威厳的なやつは?もっとなんか厳かな感じで話したほうがいいんじゃないの?」


「それ気にしてくれるんなら、まずはそのエロジジイって呼び方をやめろよ!」


ケスタレアとの掛け合いをしているナモミを見て微笑むクロユリ。


・・・



辺りから楽しそうな声が聞こえてくる。

舞台の上ではローズとフォセカが、ランタンを振り回して踊っている。


「うま~。」

7色のアイスクリームを美味しそうに頬張るナモミ。


「好きですね~。」

スミレがナモミを見る。


「アイスクリーム屋やろうかなあたし。」


「いいんじゃないですか?」


「冗談。あたしは食べるのが好きなだけで、よそうのは別に好きじゃないし。」

ははっと笑った後、ふっと素の顔に戻るナモミ。


「どうしたんですか?」


「ん。ここ最近さ、ずっと考えてるんだ。ローブサスのこと。」

アイスクリームのカップをテーブルに置くナモミ。


「あいつは他の人たちを苦しめてたし、絶対に許しちゃいけなかった。

それはもちろんわかってるんだ。

・・・だけどさ、あたしの心の中のどっかで、あいつのこと尊敬してる部分もあったんだよ。

ヒサイアで乗った電車ってやつや、カンジュースを買った自動販売機も、ローブサスが設計して作ったって言ってたし。」


「ナモミさん・・・。」


「だからあたし、これからは技術者になろうと思うんだ。サンダルがいなくなってから雷魔法や電気が使えなくなって、ヒサイアの国の人達大変だろ?

だからあたしがもっと魔法を勉強してさ、電車とか自動販売機とかも、電気じゃなくて魔法で動くようにしてさ。」


「できますよ。ナモミさんならきっと。」


「うん、ありがとう。」

微笑むナモミ。


「ナモナモ~。一緒に踊ろ~!」

舞台の上でフォセカが呼んでいる。


「おう、今行く!スミレも行こうぜ。」


「はい!」



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