24. ヒカルの部屋と夜のハル
(ヒカルの部屋と夜のハル)
ジャージーホームのビルに着いたのは、夜も遅くになっていた……
夕食がまだだったので、ヒカルさんの部屋でご馳走してくれることになった。
ヒカルさんの四階の部屋は、リビングとダイニングが仕切りなしにテーブルとソファーが置かれていて、広々とした感じだった。
ソファーの前の大きなテレビだけが目立った。
後は、何も置かれていない。
「今日は大変だったわね……、焼き肉パーティーでもしましょう」
「いいよ、簡単なもので……」
「私が食べたいのよ。用意するから、その辺で座っていて……」
「あいよ……、お、電話だ。ちょっと三階で電話してくる。晩めし、できたら呼んでくれ」
着信音は鳴らず、バイブ機能だったのか、リュウはスマホを確認して部屋を出て行った。
「あれ、敵のボスからよ……」
「……、敵って……?」
「決まっているじゃない……、国防軍よ!」
「ホンと……、こちらも後藤大佐に何か連絡しないと駄目かな……?」
「ヒロは大丈夫でしょう。泳がされているのだから……、監視付きで……」
「やっぱり、リュウは最初から俺の監視役なんだな」
「私もね……」
一人暮らしの女性の部屋ということで……、それも二人っきりということで、ちょっと意識してしまって、間が持てなくなって、リビングの大きな窓からテラスに出た。
星が奇麗に見えた。
一年前の、あの時も……、星が輝いていたね……
「本当に大丈夫なの……? 天文台でお泊りだなんて……」
「いいじゃないかな……、夜は誰もいないし、カズヤは、出張で一週間は帰ってこないんだ。それも意味ありげに言うんだよ。好きに使ってくれって……」
「それならいいけど……、じゃー一週間は、ここでお留守番なのね」
「そう言う事で……、僕のアパートには帰れないんだ」
「じゃー、ここでやるしかないのね」
「え、何をするの……?」
君はいきなり、その場で服を全部脱いだんだ。パンツまで……
それで持ってきたバックから、ワンピースパジャマを二枚出して、一枚を僕に投げてくれたね。
「お揃いよ。いいでしょう。ヒロも服、脱いでよ……」
「でも、俺、まだ仕事があるんだけど……」
「明日にしたら……」
君はそう言いながら、裸の上からワンピースパジャマを着たね。
「そんなことを言って、悪い子だ。仕事を邪魔するなんて、カズヤに代わってお仕置きだ!」
君は突然走って逃げたね。
僕はハルを捕まえようと追いかけた。
操作観察室からドームに出て、ドームの周りを一周したところで君を捕まえたんだ。
「あー、あーん……、ダメ、ダメ……」
「悪い子だ、お尻をぺんぺんしてやる!」
僕は彼女を腕の中に抱えると、ワンピースパジャマの裾を捲り上げてお尻を叩こうとした。君はスルリとパジャマを残して、裸でドームの外のテラスに逃げて行ったね。
「こーらー、待ってー、……」
でも、すぐにテラスの端の角に追い詰められて、僕は彼女を捕まえて抱きしめた。
君の激しく弾む胸の鼓動が、僕の体に伝わり聞こえていたよ。
僕は君の激しいい生きづかいの口に、無理矢理にキスをした。
「う、うー、……、ヒロ、息できないわ……」
「それは大変だ……、すぐにベッドに寝ないと……」
僕は裸の君を抱きかかえて、ドームの中に帰ろうとしたとき……
「私、ここで星、見ていたい……」
「……、裸で……?」
「パジャマ……、持って来て……」
僕は二人で星を見ようとして出したリクライニングチェアーに、彼女を寝かした。
「冷たい……」、彼女が叫んだ。
「だから、裸なんだから……」
「それでも、いいわ……、暖かい飲み物、コーヒーがいいわ。それから持ってきたバスケットの中にシュークリームがあるから……」
「はい、はい、お姫様……、ついでに毛布も持ってくるよ」
「嬉しいわ……、ついでにお布団も持って来て……、テラスにお布団曳いて、星を見ながら寝ましょうよ……」
「それって、凄いね。いい考えだけど……、後でね。まずは、パジャマを着ないと……」
僕は、ドームの中に入って、ハルのワンピースパジャマを拾って、僕も裸になって、ハルのくれたお揃いのワンピースパジャマを着て、毛布を持って、テラスに戻った。
一〇分も掛からなかったと思ったが、君は暗闇の中で、すやすやと寝ていたね。
僕は裸の君にそっと毛布を掛けたんだ。
忘れていたよ……、君は暗くなると、すぐに寝てしまうんだった。
釧路の夜は、あの時よりも……、寒く感じた……




