表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンおじさん  作者: 広路なゆる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

127/147

127.おじさん、そわそわする(図)

「待て」


「ニャ?」


 愉快な戦闘から離脱し、一息ついていた大魔王:ネコマルに背後から声が掛かる。


「あらま……意外なお客様ニャ」


 言葉の通り、声を掛けたのはネコマルにとってもあまり想定していなかった人物……いや、モンスターであった。


「確か……」


「ライゲキだ……」


 それは先程の戦闘でツキハが使役していたモンスターのライゲキであった。


「そうだったニャ……それでそのライゲキさんがどうしてここに? テイムされているはずの君がどうやっての方も多少、気にはなるけど、まぁ、いいニャ。そんな特性があっても驚きはしないニャ」


「話が早い……」


「気も早いニャ……!」


「そうか……ところで、お前……俺のことを覚えているか?」


「ニャ……? いや、まぁ、物忘れは激しい方ではあるかもニャけど、流石にさっき見た奴のことくらいは覚えてるけど……って、流石にそんな意味ではなさげかニャ?」


「そうだ……」


「それより前となると……心当たりはないニャ~……」


「そうだろうな……まぁ、姿も……そして存在そのものが変わっているからな……」


「意味深だニャ~」


 ネコマルは多少、興味深そうに聞いている。


「実は俺自身も忘れていてな……だが、先の戦闘で思い出した。お前にいたぶられたことでな……」


「ふむふむ……」


「俺はお前にいたぶられ……そしてゲームオーバーとなった人間だ……」


「ほぇ~! 驚いたニャ。いや、ひょっとして君……あいつか……なんとなく目つきに面影があるニャ」


「…………」


「で、君はわざわざ姿を変えてまで、うちにリベンジに来たってわけかニャ? それなら、今度こそ本当に消滅しちゃいそうだけど……」


「……――」


 ◇


 2043年6月2日――

 エクセレント・プレイスによる襲撃イベントの翌日。


 全プレイヤーに通知を報せるポップアップが発生した。


 ==========================

【重要なお知らせ】


 こんにちは、リアル・ファンタジー運営です。


 エクセレント・プレイスに変わって、ご報告いたします。


 エクセレント・プレイスによる襲撃が全て退けられたことを確認いたしました。


 該当イベントはエクセレント・プレイスにより独自に行われた行為ではありますが、この度は危険を顧みず参加した勇敢なプレイヤーを讃え、参加賞として”福引券X”をプレゼントすることと決定いたしました。お納めください。


 以上。


 リアル・ファンタジー運営

 ==========================


 イベント終了の報せは一日遅れて、エクセレント・プレイスからではなく、リアル・ファンタジー運営から届いた。


 ジサンらが最後にいたトウキョウ以外の会場について。

 イバラキではウォーター・キャットやシゲサトらの活躍により、ウルトマを退けたが、ウルトマは逃走した。

 オオサカではStarry☆Knightsがマリンを撃破。

 キョウトでジサンらが去った後のことは不明であった。

 しかし、イベントの報せによると全て退けられたとあることから、恐らく残った正文字隊がうまく処理したのだろうとジサンは考えていた。


 ジサンには気がかりなこともあった。

 エクセレント・プレイスにより、自身のかつての仲間がMPKモンスタープレイヤーキルを行っていたという情報を聞かされたミストのことだ。

 そんなミストは普段とそれ程変わらないようにも見えたが、なんとなく少し元気がないような気もした。


 ◇


 それから数日後――


「マスター……そんなにそわそわして、大丈夫ですか?」


「あ、あぁ…………ちょっと大丈夫じゃないかも……」


 この日、ジサンは緊張していた。


 何を隠そう、今日はいよいよ水族館の再開日であったからだ。


「じ、ジサン……だらしないな……そ、そんなんじゃこの先、や、やっていけねえぞ……」


 水族館のスタッフルームにて、館長であるジイニがそんなことを言う。


「……」


「な、なんだその目は……」


「い、いや……ジイニも声震えて……」


「っ!? う、うるせえ! 緊張なんかしてねえよ!」


「……」


 ジイニも緊張していそうで、おかげでジサンは少し安心する。


「いや、正直、少し緊張してはいる……」


「……」


「お前との戦いのときも大して緊張しなかったのだがな……」


「うむ……」


 ジサンも同意し、首を縦に振る。

 命懸けの戦闘よりもこちらの方が緊張する自分とジイニに呆れる。


「だが、きっと大丈夫だ!」


「そ、そうかな……」


「あぁ……この日のために準備してきただろ!」


「準備といっても宣伝は掲示板に書き込んだくらいだし……」


「そ、そうだな……」


 ==宣伝板========================


 102 名無しさん  ID:hg9aj9ws

 2043年6月2日AM9時より、カワサキモンスター水族館をリニューアルオープンします。

 場所:カワサキ(詳しくはこちらのマップ)

 入館料:500カネ(15歳以下無料)

 子供が大きな声を出しても良い水族館です。

 安全なDMZですので、是非お越しください。


 ==========================


「反響の方は……?」


「怖くて見てない……」


「そ、そうか……」


 ジイニも少し自信なさげに語尾のトーンを下げる。


「だ、だが……まだ規模はそこまで大きくできないが、館内はできる範囲ではあるが、しっかり仕上がっているだろ?」


「そ、そうだな……」


 ここ数日、オープンに向けて、色々と試行錯誤していたのである。

 最初に人気のサメ水槽を展示した。サメ水槽はやや無機質となることから、その後に鮮やかな色合いの小型水槽を設置。

 そして館内中程には超強化ガラスにより三面から観覧可能な大型水槽を設置した。この水槽の主役はもちろんリヴァイアサン(kid)である。

 その両脇にはジサンのこだわり……二柱のクラゲ水槽も設置した。

 また、先日、牧場で発見した卵から孵化したペンギラゴンも他のペンギンモチーフのモンスターと共に陸あり水槽に入ってもらった。子供が大きな声を出してもいいように館内の水槽全てに防音オプションも追加し、生体が驚かないような工夫もした。


 ==========================

 アクアリウム

 アクアリウムレベル:7

 場所:カワサキ

 オーナー:ジサン

 館長:ジイニ

 スタッフレベル:73

 入館料:500カネ(15歳以下無料)

 評判:★★☆☆☆(5)

 施設:小型水槽群、中型水槽、淡水コーナー、陸あり水槽、熱帯水槽、大型水槽

 ==========================


水族館配置イメージ図

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【コミカライズ】
<2巻amazonのリンク>

【爆アド】
<1巻amazonのリンク>

【作者新作】
<新作のリンク>

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ