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王の子は世界と世界のあいだで鍵となる  作者: 浅 眠瑠
エピソード5:閉ざされた真実
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閉ざされた真実 - 4

「……ここは」


扉の中はまるで時間が止まったかのような部屋だった。

整えられた机。

本棚。

窓辺に置かれた小さな花瓶と写真立て。


写真に写るのは、若い時のレオナルトともう1人。

イリスと同じ髪色をした上品そうな女性が写っていた。

まるで王妃のような佇まいの女性。


「イリスさまに似ていますね。お母さま……でしょうか?」

「……お母様……?」


セラの言葉に、腑に落ちる感覚を覚える。


「お母様は、ここで生きていた……のか?」


イリスは初めて“母の存在”を実感した。


ふと視線を逸らす。

部屋の奥の小さな飾り棚。

そこには見覚えのある黒い仮面と、古い鍵が並べられていた。


「……これ……」


仮面は無表情。

ヴェイルのアルベルトが付けていた仮面と似ている。

そして隣に置かれた鍵は、セラの存在に呼応するように、微かに震えていた。

そして、セラが近づいた瞬間


「……っ!」


鍵は光を放ちながらセラの手の中へと吸い寄せられた。

同時に、仮面に亀裂が入った。


「……何を、隠していたんだ……」


お父様……王が語らなかった真実が、ここにある。

イリスは、静かに拳を握りしめた。


「必ず、真相を確かめる」


亡き母の残したもの。

父が隠し続けた理由を……。

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