第一話 学校一の美少女
新しいお話です!
陰キャ男子と学校一の美少女の、ちょっと甘くてじれったい両片想いを書いてみました。
ゆるく楽しんでいただけたら嬉しいです!
"異性を意識して、容姿を気にするお年頃"
そんな時期がないまま、俺『晃大』は
高校三年生になった。
友達は片手で足りるくらい。
変に絡まれることもないし、現状に不満もない。
むしろ気に入っている。
いわゆる陰キャというやつだ。
このまま卒業まで、平穏な学校生活を送るつもりだった。
「あ、晃大さんだ! こんにちはー!」
『………ちは…』
だけど、
あろうことか、後輩の女の子に恋をしてしまった。
相手は二年生の春華ちゃん。
入学当初から美人だと騒がれていた事は
陰キャの俺の耳にも届くくらいの存在だった。
もちろん、そんなキラキラした子と関わるつもりなんて一ミリもない。
見かけたら、
(本当に可愛いなぁ……)
と思うだけの遠い人
……のはずだったんだけどね。
三年になって、誰とも被らないだろうと思って選んだ美化委員会。
そこで目の前にいたのが春華ちゃんだった。
正直、芸能人を間近で見た時みたいな衝撃。
しかも、、
花壇に花を植える作業で、隣同士。
(うわぁ……ラッキー……)
なんて思ってしまった辺りは、
陰キャも陽キャも変わらないと思う。
違うとしたら、この後の行動だ。
普通なら話しかけたりするんだろうけど、俺はそんなこと出来ない。
黙々と穴を掘り、上手に花を植えられたことに満足していた。
それくらい、関わることなんてないと思っていたのに…
「あ…!それ、こっちに植えるお花……」
春華ちゃんが俺の植えた花を指差した。
「こっちから取っちゃいました?笑」
振り分けられた苗は全部、自分の右側に置いてある。
なのに、
なんで最後の最後で左側の苗を取ったんだろう。
自分でも意味が分からない。
『あ……ごめん! 間違った! 今植え直します……!』
「そうだ!」
春華ちゃんは、ぱっと表情を明るくした。
「そのままにしてみません?」
『え? でも一つだけ違ったら目立っちゃうし……』
「わかりませんよ?」
春華ちゃんは楽しそうに笑う。
「種類は違うけど、同じ色のお花かも!」
『え?』
「このままにしておいて、何色が咲くのか楽しみにしましょ?こっちには、先輩の苗ください!」
コミュニケーション能力も高いし、対応も上手い。
それに、めちゃくちゃ優しい。
この時点で好きになりそうだった。
でもそれだけじゃない。
ゴミ拾い、水やり、
当番が被るたびに話しかけてくれる。
可愛いのに気取らない。
誰にでも優しい。
真面目に仕事をする。
春華ちゃんのことを知れば知るほど、
好きが大きくなっていった。
関わりは増えたとは思う。
でも、
仲良くなれたとは思わない。
調子に乗って自分から話しかけるなんて
絶対に無理だ。
春華ちゃんは誰とでも仲良くなれる子なんだから。
そう思っているのに…
気付けば、自分の容姿が気になるようになっていた。
恋ってすごい。
苦手な美容室に行って、
『カッコ良くしてください』
なんてお願いしてしまった。
眉毛まで整えてもらったし、人生最大の冒険だったと思う。
“突然イメチェンした先輩”
それくらいの印象でもいい。
春華ちゃんの記憶に、少しでも残れたら。
春華の記憶に、少しでも残れたら。
そんなことを考えている時点で、
俺はもう十分恋に落ちていた。
第一話を読んでいただきありがとうございました!
晃大はまだ気付いていませんが、恋をすると人は結構変わるものです。
次回は人生最大の冒険(美容室)の結果と、春華の反応です。
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