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カッペが遂に大都市東京を走る?  作者: カビゴンと一緒


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新しい年に・・。

初詣に地元の神社へ参拝中。

 近所の鳥居を潜り俺の隣りで一心不乱に手を合わせ何かを願ってる、それも漸く終わったみたいだ。


「お兄ちゃんが怪我と事故に遇いませんようにってお願いして置いたよ!」

 自慢できる良くできた妹だ、俺は良い縁がコイツに在るようにと願う、少し早い気もするが今から頼んで置けば良い縁が在るだろう、悲しい事は俺だけで充分。

 家族の分をまるごと厄災背負ったと思えば軽い物か、俺は長男で代替しなかったのだから。


 其れのツケか罰なのかもしれないな。


「あとお兄ちゃんが帰って来れますようにって頼んで置いたよ!」

「有難うな」

 顔を見てられず背を向けた。



「本当に良い正月だ、天気も穏やかで…」

 下を向けず暫く天を仰いだままで居た、

 良い正月昭和63年の元旦。

 一度だけでも帰れば心のリセットできるのだろうか?、今は無理だが来年か再来年にでも…。


 故郷まで相棒に乗り実走して、

 此処からの距離を刻み附ける、

 道は繋がっている事を実感し、

 相棒とあの景色の中を走れば、

 心はあの頃に戻れるだろうか、

 そんな事が頭を巡っている…。


「昼飯はどうする?、喰ってくか?」

 キラキラと目を丸くして、まるで遊ぶ事を期待した仔犬だ、もし尻尾が有ったら千切れんばかりに振ってる事だろう。


「マクドナルド行ってみたい!」

「へっ?」

 驚いたがそうか行った事無いもんな、此方じゃ幹線道路を走れば何処にでも在るが、地元に在る訳も無く県庁の有る市内迄出ない限り入る事も無いだろうしな。


「もっと美味い物有るけど良いのか?」

 念の為聞いて見たが譲らない。

「マクドナルドに行く!」

「じゃあ、夕飯はケンタだな」

 そう言ったんだが頭に?が付いた様だ。


「ケンタって何?」

「ケンタッキーフライドチキンって言えば分かるか?」

「行きたい!行きたい!」

 小躍りして大騒ぎしている。


 <何と安上がりな妹なんだ?、兄貴として心配に為ってきた・・。>

「お菓子上げるからって着いて行くんじゃないぞ!」

「ねぇあたし幾つかな…?」

 と付け加えて言うとジト眼で睨まれたが…。


「一寸遠いが海を見に行くか?、其の途中で寄って行こう!」

「それ良いね!、こっちの海を見てみたい!」

 其れで決まりだ、コイツとなら今度は良い思い出になる筈、例の場所へ行く事にした。

 自宅に戻って<Γ>でスタートする、スロットルの反応が良い今回は最初からご機嫌の様だ。


 途中でマックに立ち寄り遅めの昼食、まるで幼子の様にはしゃいでいる。

 さて再スタート少しスロットル開け気味位で駆け抜け、明るい内に展望台に到着。


 例の展望台から海を見下ろす、海風が冷たい海を見下ろし。

「暗い色なんだね、こっちの海は・・・。」

 まあ熱帯魚が泳ぎ、珊瑚が群生する海を見慣ていればそう思うのも仕方無いか。


「お兄ちゃん、お仕事楽しい?」

 振り向き様に突然聞かれる。


「嗚呼、毎日楽しいぞ!」

「い~っぱい走ったよね?、まだ満足して無い?」

 嬉しそうな顔で聞かれた。


「お兄ちゃん、あたしと一緒にお家に帰ろう?、みんな待ってるよ!」

 何を言ってるんだ?、帰れない事は説明した筈だぞ。


「ほんとは内緒なんだけど、お兄ちゃん辛そうだったり、悲しそうなら連れて帰って来なさいってお母さんに頼まれたの!」

 そうか…、だからコイツの様子おかしかったんだ。


「だから言ったろ、まだ帰れないって・・。」

 また改めてそう伝える。


「ねぇお兄ちゃん、ホントにあたしここに居ちゃダメなのかな?」

「だからお前は家に帰るんだ、お前迄居なくなったら、弟も居なくなったんだ親父たちだけに為るだろう?、俺の事は気にしなくて良いから。」

「じゃあ一度里帰りしよ!、此の侭此のオートバイに乗って、あたしを乗せて送ってってよ!」

 何を無茶な事言って居るんだ?、何日掛かると思って居るんだ?。


「俺一人なら高速で一昼夜走れば着けるが、一般道走って何日掛かると思ってるんだ?お前乗せて何て休み休み走って、それに夜は如何するんだ俺なら少し仮眠取れば直ぐ走れるがお前は無理だぞ!」

「良いじゃない、夜はホテルに入って泊って昼間走れば!」

「そうそう予約も無しに、宿に泊まれる訳無いだろう?」

 コイツは知らない事が多すぎるな、少し世間知らずだな、まああそこに住んでるんじゃ仕方ないか?。


「だって予約要らないじゃない、いつでも入れる所あるよね?」

 まさかコイツ・・。


「もしかしてお前、ラブホの事言ってるのか?兄妹で入れる訳無いだろ・・?」

「そうだよ!カップルがいつでも入れるじゃん、それくらい知ってるよ!」

 <嫌、何時の間にこんな事覚えてんだ、まだ中学生だぞ・・?>


「お兄ちゃん、あたし何時までも小さい頃のままで止まってる訳ないじゃ無い!、もう知ってるよ何をすればいいか、どういう事をするのかも全部、未だした事は無いけど・・。」

「お前言ってる意味解って言ってるのか?」

 此方を見て頷いた。


「別に入ったからって、必ずしなきゃ為らない決まりでも有るの?、だったら良いじゃない寝る為だけに入っても!、何かオカシイ?」

 返答に困って仕舞った、何時までも小さい頃の儘で居る訳は無いと理解は出来るがまさか。



「あたし何でお兄ちゃんと血が繋がってるんだろう?、血さえ繋がって無ければ彼女にだってお嫁さんにだって為って上げられるのに・・・、何でもして上げられるのに・・・。」

 <こんな事言うって事は、知ってるのか?、あの事を・・・>


「お前知ってるのか親父たちの事?、何時解ったんだ?」

「学校の手続きするのに戸籍見た時だよ、お母さんに教えて貰ったの、びっくりしたけど・・」


 兄妹でも結婚した実例に驚きますよね普通なら…。


 

それは別に悪い事でも、間違った事でも無い。

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