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未来石と神の使徒  作者: コタツ
2章 異世界にて
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梨花:貴方を見つめて…

特別な話になります。

梨花視点の話です。

いつだって貴方を見ていた…。

朝から貴方を見ることが出来た日は一日が楽しくなったし、帰りに貴方を見つけたら明日も楽しくなるような気がした。

こんなに一緒にいて、心が温かくなるひとは初めてだった。

それなのに…あんなことになるなんて。


貴方と初めて話したのは中学校二年の文化祭でしたね。一年のときはあんまり楽しめなかったから期待はしてなかったのに、貴方が文化祭を楽しくしてくれました。


一緒に出し物の準備をして、劇をしたのは楽しかったです。私も貴方も目立つ役じゃなかったけど、一生懸命にやる貴方の姿を見て、私も頑張ろうって思えました。


それからは時々話すようになっていきましたね。貴方と話すと心がポカポカするので、友達に相談したら笑われちゃいました。


それから三ヶ月後の合唱コンクールは大変だったけど、貴方との距離がもっと縮まりました。


貴方は先生から押し付けられた指揮の仕事を頑張ってましたね。何で押し付けられたのにそんなに頑張るのかと、友達が聞いていました。それに貴方は「自分に出来ることは何でもするさ。そうしたら皆楽しいだろ。」と答えてたのが印象的でした。


クラス皆で一致団結した合唱コンクールは一位にはなれませんでしたね。泣くつもりはなかったんですけど、あんなに頑張ったことが報われなかったのが悲しかったのです。


そしたら貴方は慌てながらこんな風に言ってくれました。

「俺の努力不足だった。俺のせいで皆の努力が無駄になっちゃったな。ごめんな?」

一番頑張ってたのは貴方だったのに。

一番皆をまとめていたのは貴方だったのに。

一番…悲しかったのは貴方だったはずなのに。

私は貴方の優しさを温かく感じました。


それから、貴方を探すようになっていました。積極的に貴方に話すようになって、貴方に関わるようになっていきました。


きっとこれが「恋」って言うのだと思いました。


三年生になってからはクラス替えで貴方とは違うクラスになってしまいましたね。仕方ないことなのはわかっていたはずなのに、神様を少し恨みました。


それでも貴方は私を見かけたら話しかけてくれましたね。貴方は何気無いように話していましたが私はいつも緊張してどんな風に話せばいいのか考えながら話していました。


本格的に受ける高校も決まりました。2つの高校で悩んだんですが、絶対落ちないようにと私の実力と比べて、少しランクの低い高校を選びました。


この選択が正しかったのか、私には分かりませんでした。でも、間違いじゃなかったことは直ぐに分かりました。


貴方の受ける高校が、私と同じところだったのです。高校も一緒だったのは偶然だったけど、その高校を受験するって聞いたときはお互いが無事に合格するように毎日祈っていた。


貴方にとってはその高校はちょっと難しいみたいで、いつも勉強してましたね。私とは違う選択だったので、嫌われないか不安になりながらも何故その高校を選んだのか聞いてみました。


そしたら貴方はこう言っていましたよ。

「落ちても人生が終わる訳じゃないよ。それよりもチャレンジしたってことがこれからの人生で自信になるんじゃないかな?そう思ったから、この高校を選んだんだ。もちろん、受かるつもりで勉強するけどね。」


この人は私と根本的に違うな、と思いました。そんなところも私は惹かれたのかもしれません。


試験のときは緊張したけど、貴方の後ろ姿を見たら自然と震えは止まっていました。感謝です。


結果は先生から直接教えてもらいました。無事に受かったのにあまり嬉しくありませんでした。実感が湧いてなかったんだと思います。


その次に貴方が呼び出されてましたね。自分の結果を聞くときよりも緊張したんですよ。


中学校の卒業式でも私は泣いちゃいました。

私って泣き虫だな、弱いな、なんて思ってたら、貴方に見られちゃいました。


恥ずかしくなって、目を背けたら、貴方は私の側に黙って座って泣き止むまで待ってくれました。


そしてこんな風に言ったんです。

「良かった。そんなに中学校が楽しかったんだよね?ならきっとその思い出を忘れることはないと思うよ。」


抱きついてしまいました。誰にも見られてなくて本当に良かったです。


高校に行ってからはもっと話すようになりましたね。一年も二年も同じクラスで運命を感じました。調子に乗りすぎですかね?


貴方は私の人生を明るく照らしてくれました。貴方は私にとっての勇者でした。


今日だって普通に貴方と話して貴方と笑いあいたかったです。それだけだったんです…。


クラスが真っ白になりました。

目の前が見えなくなるくらい明るくなりました。でも、貴方が側にいてくれることを知っていたので、自然と安心しました。


光が収まったので、目を開けてみました。そこは今まで見たことないくらい綺麗な場所で、今まで見たことないくらい怖い場所でした。


周りには誰も居なくて目の前の自然は私を拒絶している……そんな風に感じました。


この世界に誰も居ないんじゃないかと不安になりました。


貴方が側に居なくて不安になりました。


もう貴方と会えないんじゃないかと不安でした。


でも、きっと貴方とまた会える……そんな感じもしたのです。


だから、私は頑張ろうと思います。きっと貴方は私の元にまた来てくれる。また笑顔にさせてくれる。それまで私はきっと泣きません。だから……早く来てくださいね?


今までで一番早く書き終わりました。

まさか…俺、恋愛の方があってる?

まあ、書きたいのがファンタジーなんでね。

因みに梨花は好きなアニメのキャラの名前を繋げたものです。


読んでいただき有り難うございました!

評価等よろしくお願いします!

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