カナン:迫る孤独
ちょっと後味が悪いかも…
あと短いです。
いつだって三人で過ごしていた。
一人増えて四人でも楽しかった。
おかしくなったのは……あんなことが起きてから…
私の家には兄様と私しかいない。
お母様は病気で亡くなってしまったと聞いた。お父様は帝都に行ったっきり戻ってこないらしい。兄様は馬鹿親父なんて言ってたけど本当は心配してたんだと思う。
今日も三人で遊んでいた。兄様はいつだって優しくて強かった。起こるときは怖かったけど、それも私のことを思って言ってくれてるんだと思うと耐えられた。
ジョートはいつだって兄様と私のところに来て家の中を明るくしてくれた。兄様から聞いた話だと、ジョートの家も家と似ているから親近感が湧いて親しくなったって。
私も人見知りなところがあって、いつも兄様に遊んでもらってた。村の皆は優しくて私たちのことを気にかけてくれたから生活には困らなかったけど忙しくて、話すことはあんまりなかった。
それだけにジョートと話してる時間は楽しかった。
それはいつも通り三人で探索をしてる時だった。
倒れてる女の子がいた。歳は兄様やジョートと同じくらいだと思った。三人でなんとかそこから運び出して空き家に連れていってあげた。
彼女は何日もさまよってたっていってた。名前はリカ。とっても美人な人だった。
無事に人に会えた安心感で、泣きそうになってたけど、必死にこらえてるみたいだった。泣きたいなら泣けばいいのに。
リカは村に馴染んだみたいで、兄様やジョートとも仲良くしてたみたい。仲良くなるのはいいことなんだけど、ジョートと話せる時間が減ったら嫌だな…。
そして、四人で行動するようになって、もっと信じられないことが起こった。
薬草を取りに森に来ていたら、突然兄様が倒れてしまった。息もしてなかったみたいで、とても不安になった。ジョートから急いで村に連絡するように言われて村に戻ったけど、心配で仕方なかった。
やっと、気づいたんだ。兄様は私にとって唯一の家族だって。ジョートもリカも友達でしか、ないんだって。
無事に兄様は戻ってきたらしいけど、何だか様子が変だった。
後でジョートに聞いたら、記憶を失ってたそうだ。
私は怖くなった。兄様が兄様でなくなるんじゃないかって。家族がいなくなるんじゃないかって。
そしたら、私は自然と兄様を避けていた。
兄様が記憶を失ってから、一晩過ぎた。
家を見渡してもリカはおらず、外がうるさかったので事情を聞いてみたら、オークの集落が近くで見つかったらしい。
オークなら戦ったことがあるけど、集団で戦ったことはないから誰かが死んでしまうんじゃないかと不安になった。
皆で地下の避難所に逃げてるときもずっと考え事をしていた。
頼りの兄様は記憶を失ってるし、多分戦えないだろう。そんな風に思ってたら、ドアを叩く音がした。
ドアを開けたらそこには傷だらけのジョートがいた。
どうやらオークに襲われたみたいで、絶対安静だそうだ。過度な運動をしたら、命に関わると聞いてゾッとした。
「どうだ?レオンと会う気にはなったか?」
「それどころじゃないでしょ!すぐ近くにオークが居るんでしょ!」
「こんなときだからこそだ。レオンは一人でオークと戦うつもりらしい。」
「えっ!?」
だって、兄様は記憶を…。
「それでも、この村を守りたいといって、一人で戦うと決めたそうだ。」
「そんな…」
「だからな。もしかしたら、最後かもしれない。だからちゃんとレオンと話しておくんだ。」
私は頷くことしか出来なかった。
伝えたいことはもっとあったのに逃げてしまった。私は弱い子だ。あとはもう、兄様の無事を祈るしかない。
私は……何も出来なかった。兄様はボロボロで何で生きてるかわからない状況らしい。
そして…ジョートが死んでしまった。
ジョートが死んだなんて信じられなかった。悪い冗談だと信じたかった。でも…この村に冗談でそんなことを言う人が居ないことはわかっていた…。
兄様は勇者と一緒に行ってしまうらしい。私の大事な人が数日で二人も居なくなってしまう。そんな生活は考えられなかった。でも、まだリカが残ってくれる。だったら、私はまだなんとかやっていける…。私は…。
このあとにリカも勇者と兄様についていくことを知ります。
カナンがどうなるかは…秘密と言うことで。
きっとこの先に出すと思います。勿論村長も。
読んでいただき有り難うございました!
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