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女妖(原案:中国「捜神後記」)
田舎の小さな村にとても綺麗な顔をした女が越して来た。村の住人はその女を褒めそやし、敬い、何でも手助けをした。
幾日か経ち、女が妹を村に呼んできて一緒に住むと言った。その妹も可愛い顔をしていて、村の住人はまるで花が咲き誇ったかのように喜んだ。食べ物や衣服。なんでも与えた。
また幾日か経ち、今度は母と娘と従姉妹を呼んで一緒に住むと女が言った。全員整った顔立ちをしていて、薔薇のようだった。しかし村の住人は、女と女の家族を怪しみだした。こんな綺麗な顔ばかり集めた家族が本当にいるものだろうか。
村の若い男が、夜になると忍び足で女の家へと行き、隙間から中を覗いてみた。すると、女の家族は皆で顔を擦り合っていて、ポロポロと肌がこぼれ落ちたかと思うと、中からヌメリとした魚のような醜い姿が露わになった。男はその場を逃げ出し、村の血気盛んな連中を集めると、女の家に行って皆殺しにした。
※(岡本綺堂、著『中国怪奇小説集』)の「捜神後記」の項、「犬妖」を参考にさせて頂きました事をここに記しておきます。




