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ユメノキ先輩 2

 これはユメノキ先輩が逮捕される数年前の、ちょっとした出来事なのだけれど、思えばあの時から既に歪んでいたんだなあ、とふと頭をよぎったので話す事にする。

 僕はお昼になるとよくサークルに顔を出してそこでご飯を食べる事が多かったのだけれど、そこにはユメノキ先輩もいて、自分で作ってきたという汁物も入る筒型のお弁当を取り出してモサモサと食べながら、実在する脱獄囚をモデルにした犯罪小説を読んでいた。昼の時間が終わりを迎える頃、ユメノキ先輩は持ってきた味噌汁を、なぜか表にある通路の側溝に流し入れていた。その側溝は落ちればケガをする位深く、底にはチロチロと水が流れていて、頼りない鉄柵で蓋をしてある。初めは気にしなかったのだけれど、それが毎日続くものだから僕は理由を先輩に尋ねてみた。先輩は勝ち誇った顔をしてこう言ったのだ。

「側溝に鉄柵が掛けられてるだろ? あれが錆びて壊れて、上に乗った人間が落ちないか試しているんだ」

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