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Nostalgia world online  作者: naginagi
第六章
336/370

悪霊たちの宴⑮

 私―飛鳥は少し気になった事があったので空から街を見てみることにした。


「ちょっと! いきなりどうしたのよ!」

「全く…主もその知り合いも突然変な事するんだから…」


 空に浮かんでいると下から精霊様と天使様が飛鳥を追いかけてくるけど、今はそれよりも周りを見なきゃ。

 騒動が起こってるのは…街の南側を中心かな?

 それに引き換え北側は全く騒動が起こってないように見える。

 となると…。


「わっ!?」


 悪霊に乗っ取られていた際にMPを使わされていたせいか、MPが無くなりフロートの効果が切れてしまい、私を浮かせていた浮力が無くなり落下しかけてしまう。


「たくっ…危ないわね…」

「ホントその通りよ」


 追いついた精霊様と天使様が飛鳥を支えてくれてなんとか落下は免れた。


「じゃ、降りるわよ」

「精霊様ちょっと待って。もう少しだけ見させてほしいの」

「…はいはい、少しだけだからね?」

「精霊様ありがとー」


 精霊様は少し溜め息をつくが、私のお願いを聞いてくれてそのまま空中で浮かび続けた。

 私はその間に街の様子をじっと眺めている。


「…すぐ降ろさなくていいの?」

「お姉ちゃんもだけど、こういう時って大抵何かに気付いてるのよ。まっ経験則だけどね」

「そういうものなのかしら?」

「そういうものなのよ」



 ◇



 フェイトとリエルが飛んで行った飛鳥ちゃんを迎えに行って早数分が経過しているが、三人は一向に降りてくる気配がない。


「んー…どうしたんだろ…?」

「飛鳥、乗っ取られた時MP使わされてたからそんな飛べないはず」

「まぁお二人でしたらきちんと飛鳥お嬢様を支えてくれるでしょうし、落下の心配はいらないでしょう」


 となると飛鳥ちゃんがまだ浮かんでたいっていうから上にいる感じかな?

 まぁ飛鳥ちゃんが大丈夫ならいいけど…。


 しばらくすると飛鳥ちゃんがフェイトとリエルに支えられてゆっくりと降りてきた。

 降りてきた飛鳥ちゃんをルカが飛び出してぎゅっと抱き締める。


「心配させないの」

「ごめんなさい」


 ルカに心配され、飛鳥ちゃんのアホ毛もしゅんと元気を無くしたように落ち込んでいる。

 まぁ私たちが心配しているのがわかってるようだし、叱るのは可哀想だね。


「それより飛鳥ちゃん、何で急に飛んだの?」

「ちょっと気になることがあったから飛んだのー」

「気になること?」

「でもまだちょっとわからないから精霊様にお願いしたいことがあるのー」

「あたし?」


 急に呼ばれたフェイトが自分を指差して飛鳥ちゃんに尋ねる。



「えーっと、今クイーンハロウィンは街の北側にいるわね。でもこんな事でいいの?」

「北側…」


 フェイトの報告を聞いて何やら飛鳥ちゃんが考えている。


「騒ぎが集中…というか南側に固まってたのは何か関係があるのかしらね?」

「南側…って今私たちがいる方角ってこと?」

「空から見たけど私たちがいるのは南寄りの中央ね。まぁほとんど南側って言ってもいいわね」

「ってことはクイーンハロウィンがいる位置と反対側で騒ぎが起こってるってこと?」

「まぁ今のところね。あの子が何に気付いたのかはわからないけど、何かしらの関連性があるんじゃないかしら」

「ふーむ…」


 クイーンハロウィンのいる場所の反対側で騒ぎを起こしてるって事は、少なからずクイーンハロウィンによる干渉が入らないようにしているって思えばいいのかな?

 でもクイーンハロウィンと敵対している勢力ならば、クイーンハロウィンがいるところで騒ぎを起こさないのは逆におかしい気もするなぁ…。

 んー…まだ情報が足りないなぁ…。

 考えをまとめていると、飛鳥ちゃんがまた何かを思いついたのかフェイトの裾を引っ張る。


「ねぇねぇ精霊様」

「今度は何かしら?」

「精霊様の力で街の人の被害状況とか襲われてる人いないかって調べられるー?」

「まぁある程度ならできるけど…でも街全域ってなるとねぇ…」

「調べるのは悪霊騒動がある南側だけで平気ー」

「ならそこまで時間は掛からないと思うわ」


 そう言ってフェイトは配下の虫を飛ばし、飛鳥ちゃんに頼まれたことを調べ始める。


 「ねぇ飛鳥ちゃん、何か気付いたことがあるの?」

 「うん。悪霊に乗っ取られた時ちょっと声が聞こえたのー」

 「声?」


 私はチラっと海花の方を見るが、海花には心当たりがないのか首を横に振る。


 「うんー。それで精霊様に調べてもらったこと次第でね、探し物が何かわかるかもしれないのー」

 「…えっ!?」


 探し物がわかる?

 乗っ取られた時の声を聞いただけで?

 飛鳥ちゃんって実は結構推理得意な感じだったり…?


 「飛鳥は聞こえてて、海花は聞こえてない。確実性のためにわざと乗っ取られた方がいい可能性?」

 「少なくても残りのメンバー的に誰1人乗っ取られてもめんどい気もしますが…」

 「いっその事、アレニアに糸で足を縛ってもらっておく」

 「身体にですと無効化される場合もあるので周囲に糸を張っておく方がよいのではないでしょうか?」

 「いや、さすがに乗っ取られる方向で進めるのはちょっと…」

 「あたしもそれには賛成です…。特にお姉様は絶対にやめてほしいです…。確実に聞こえるわけでもないのにお姉様を追いかけるなんて絶対嫌です…」


 海花もぐったりしながら意見を述べるが、海花の言う通りだろう。

 その声が聞こえるのが確定というわけでもないんだし、私もわざわざリスクを増やす必要はないと思うけどなぁ…。

 すると飛鳥ちゃんの頼まれ事を調べ終わったのかフェイトが声を出す。


 「調べ終わったわよ。それで結果は…」

さてそろそろ〆に入らねば…。

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