6 再び恋人つなぎ
私がしずに気が付かなかった原因を聞いて来た。
手を離し、私に向き直り見つめて来るしず。
そうだよね、いつも、今朝も後ろから抱きつかれても驚かないからね。
だから、手を洗っている時に、鏡が光ったように見えた事。
そしてじーっと鏡を見ていると、何かノイズみたいなのが一瞬見えた事。
だから何だろうって考えてしまい、しずが後ろから来ているのに気付かなかったんだって。
その事を伝えると、しずは今朝の時みたいに考え込んでしまった。
ん-?どうしたんだろうしずは。
「しず?」と聞いて見ても、「うん」とだけ。
変わらず、周りには他のクラスの男子女子達が私達の事を見ていた。
今朝のしずからの抱擁?を見ていたであろう男子達からは、何やら生暖かい目で見られてるし。
女子達からはひそひそ話をしていたり、何やら睨まれていたり?うーん。
ふぅむ、でも今はここから離れて教室へ戻らないとね。
そう思い、「しーーず!」と呼びながら考え込んでいるしずの手を取った。
私から手を取った事に驚いてる。
「あい!?」「いこ!」
しずを引っ張る形で、歩き出す私達。
もちろん、しずと恋人つなぎで。
「あ、あい~~」
気付くと、しずがなんか恥ずかしそうに呼んでくる。
それを見た私、え~~?しずはいつも恋人つなぎして来るじゃん?
いつもしずには恥ずかしい思いさせられているからね、これ位はねー。
楽しそうに歩く私、少し恥ずかしそうに私に引かれて歩くしず。
でも、私からしずの手を取り恋人つなぎにした事。
後になって分かるけど、これがいけなかった。
・・・・
色々思う所が有りながらも時間が進み、昼食時間になった。
「あい、お昼食べよ~」としずが声掛けして来た。
「あーー私も食べるーー!」と、あんも来た。
私の近くまで机を動かして、みんなで集まってお昼ごはんだ。
みんな集まって、席に着いた所で「いただきます」と、お弁当を開けて食べ始める。
私もお弁当の蓋を開けて、中身を見ると、ご飯に海苔が敷いてある。
好きなんだよね、ご飯にのり、中におかか、うん美味しいもんね。
おかずも、アスパラの肉巻き、小さいハンバーグもある。サラダも添えてある。
お箸でアスパラの肉巻きを取って食べる。うーーん美味しい!思わずほおが緩んでくる。
お母さんの作るお弁当、いつも美味しいなって思いながら味わっていると、ふと気づく。しずとあんが私の事を見ていた。
「えっ?なに?」見られてる事にちょっと驚きつつも聞いて見る私。
「あはは、ほんと美味しそう食べるよね~」と言い、笑顔を向けて来るしず。
「いつも幸せな感じで食べてるもんね~」とあんも笑顔でそう言って来る。
・・・何でみんなに見られて、こう恥ずかしい事言われるんだろう?
「ち、ちょっと、やめてよみんなー」恥ずかしくなってほおに手を当てて顔を隠す私。
そんな顔が赤くなって恥ずかしそうな素振りの私、当然しずが黙って見ている訳が無く。
「ああ、可愛いよーあい!」と隣に座っているしずが抱き着いて来た。
「ち、ちょっと、しず、ごはん食べている時はダメだよー」と私。
「あーー私もー」あんは、自分も抱き着きたい様な事を言ってたけど、まあ。
「あはは、ごめんごめん」私が言うと、素直に従い謝るしず。
私から離れて、食事にもどって。おかずの交換しながら美味しいって食べている。
「あ、そういえば、あい」と、突然しずが言って来た。
「なに?」「今朝の夢の話、あんに聞いて見れば?」と。
「なにーー?」って、しずに言われて聞いて来るあん。
今朝の、しずに話した鏡の事をあんにも聞いてもらった。




