1 始まり
鏡を題材にした物語です。
早くに目が覚めてしまい、階段を下りて洗面所の鏡の前に立っている。
何故早く起きてしまったのか?と言えば、鏡に映るもう一人の私が、私に話掛けて来る夢を見たからだ。
もうずいぶん前の話になるけど、小さい頃2~3歳の頃だったか、いつも鏡の前で話していた?と聞いた事が有った。
・・・・
『私って、鏡の前で話してたの? 』
『そうね~、楽しそうにしてのは覚えてるけど、鏡に映った自分を見て面白がっていた?』
『なんだか恥ずかしい』
『ん~、そんな事無いんじゃない?いつも鏡の前で遊んでいたから、子守は時は助かったな~』
『そうなんだ』
『ずーと鏡の前で、はしゃいだり、ぶーって怒ったりしてたんだよ』
『・・・ますます恥ずかしいじゃん、もう』
・・・・
夢を見たからか昔の事を思い出してしまい、改めてこう鏡を前にしてまじまじと見つめてみる。
・・・変わらない、私が映っている。
「うーん、そうだよねー鏡だもんねー」
そう言いながら、意表をついてバッと横へ飛び鏡を見てみる。
何も変わらない、鏡に映る私。
はぁーーって溜息を吐いてる途中で、バッと下へ蹲り、そしてゆっくりと顔を上げていく。
・・・やっぱり、同じ様に映る私、だった。
「うーーー、こうなったら!」
両手の人差し指で口を横へ引っ張って、舌をベロベローとして「どうだ!」って感じで見返してみる。
・・・やっぱり、何も変わらない、鏡に映る私だった。
「何やってるの?」
気が付くと、呆れた様な顔で私の事を見る、お母さんが立っていた。
「あ、お母さん、おはよー」
何事も無かった様な感じでおはようって言ったからか、ますますあきれ顔になるお母さん。
「起こされる前に起きるのは感心なんだけどなー」
ジト目で私の事を見て来るお母さん。
「ほらほら、そんなはしたない事するもんじゃないわよ?可愛い顔が台無しになっちゃうから」
「可愛い顔って・・・」
親から「可愛い顔」って言わてもねー、親贔屓じゃないの?って思ってしまう。
私がう~んと唸っていると、呆れてたけど気を取り直したお母さん。
「ほら、早く顔を洗って来てね、朝ごはん出来てるから」
「はーい」って言おうとした所で、あの顔のままだった。
だから指を抜いて「はーい」っと改めて返事をした。
ヒリヒリする口の周りをさすりながら、改めて鏡を見るとやっぱりなにも変わらない、鏡に映る私だった。
汐野 あい(しおの あい) あい あいちゃんと呼ばれる。
高校2年生 17歳
ごくごく普通の女の子、だと思うんだけど。
明るく、少々ドジな所も有りながらも、明るく周りを明るくさせている、と思う。
どうやら周りから見て可愛いく見えるらしく、良く雫香には告白されたり抱き着かれたりと、恋人的な振る舞いをされる。
他の仲良しグループの娘達にも可愛がられて?みんなから一斉に抱き着かれて苦しんでしまう事も。
だた最近、気になる事が有って、でもどうにもならない事だって分かってるんだけど・・・




