わたし、錬金術師。いま、貧弱な竜と結ばれたの。
これは白竜と契約して味覚と体を失くした少女が、絶望の果てに生きることを選び、出会った仲間のために戦う物語。
錬金術を題材にした某マンガが好きな、19歳無職の満月琉凪《みつき るな》は、ひょんなことから名前すら聞いたことのない大陸に足を踏み入れる。
剣と魔法と錬金術が存在する、二つの国に分断された大陸に。
やがて、一体の白い巨竜と契約する。
竜といえば火を吐く――はずが、白竜は火を吐けない。それどころか魔法も使えない。かつ魔法への耐性もない。
なんとも貧弱な竜と契約してしまった。
加えて、竜との契約により、体はおろか人生そのものを失い、琉凪の運命は大きく歪められてしまった。
だが、失ってばかりではない。琉凪はいつの間にか錬金術を操る、憧れていた本当の錬金術師となっていた。
竜との流浪の最中、琉凪は様々な仲間と出会う。
敵国に妹を連れ去られた、とある小さな村の戦士たる偉丈夫。
三年前の戦争で家族を失い、紅い悪魔と契約した傭兵の少女。
歪められた運命と仲間の出会いは、やがて琉凪を災禍へと誘う。
剣はともかく、魔法と錬金術など似たようなもの。
魔法があれば錬金術はいらない。錬金術があれば魔法はいらない。
ならば、なぜこの大陸には魔法と錬金術が共存しているのか。
なぜ白竜はあまりにも貧弱なのか。
なぜ琉凪はこの大陸に迷い込んだのか。
運命に抗う少女と、多くの謎を秘めた白竜が紡ぐ、ハイファンタジー冒険譚。
一章 竜・契約・錬金術
無垢なる女、赤い鳥籠で、白き竜と契り結ぶ
2019/09/28 17:00
無垢なる女、陽光陰りし時、異界へと踏み入る
2019/09/29 17:00
(改)
無垢なる女、己が宿し力、錬金術を知る
2019/09/30 18:00
二章 戦士・蛮族・傭兵
無垢なる女、己の歪んだ運命、その一端を視る
2019/10/01 18:00
無垢なる女、竜の威を借り、下賎を払う
2019/10/02 18:00
(改)
無垢なる女、食の愉悦、奪われ叫喚す
2019/10/03 18:00
無垢なる女、竜との死を望み、竜との生を望む
2019/10/04 18:00
無垢なる女、己の名を、錬金の魔女と知らしめる
2019/10/05 18:00
錬金術と魔法、似て非なる存在、両存する概念
2019/10/06 18:00
(改)
錬金の魔女、偉丈夫の懇願、竜と共に承諾する
2019/10/07 18:00
三章 王都・傭兵団・悪魔
偉丈夫、寡黙なる乙女、救わんと勇む
2019/10/08 17:00
偉丈夫、寡黙なる乙女により、ついに傭兵と成る
2019/10/09 17:00
(改)
偉丈夫、紅き悪魔との一騎打ち、その前夜
2019/10/10 17:00
偉丈夫、緑の広間にて、紅き悪魔に剣を振るう
2019/10/11 17:00
(改)
紅き悪魔、錬金術を以って、壁と剣を生み出す
2019/10/12 17:00
偉丈夫、野蛮との戦いの果て、己の剣の過去を知る
2019/10/13 17:00
偉丈夫、寡黙なる乙女と共に、赤き帝を討たんと息巻く
2019/10/14 17:00
四章 錬金術・剣・共和国軍
錬金の魔女、紅き悪魔に、教えを乞う
2019/10/15 17:00
偉丈夫、己の筋力を見せしめ、逸品を得る
2019/10/16 17:00
錬金の魔女、陣を刻む腕輪を得て、戦場へ征く
2019/10/17 17:00
白き竜、古き友の力を以って、巨大な氷塊を生み出す
2019/10/18 17:00
五章 砦・封印・妹
赤き帝、赤き竜と共に、戦線へと飛び発つ
2019/10/19 17:00
偉丈夫、乙女と悪魔を連れ、地下へ駆ける
2019/10/20 17:00
偉丈夫、地下の果て、赤き境の一端を破砕する
2019/10/21 17:00
六章 帝王・赤竜・白竜
白き竜、赤い鳥籠で、赤き竜と相見える
2019/10/22 17:00
偉丈夫、赤い鳥籠で、赤き帝に躍りかかる
2019/10/23 17:00
(改)
錬金の魔女、水馬と駆け、赤き竜に食らいつく
2019/10/24 17:00
白き竜、再起した力を以て、炎の砲撃を無と化す
2019/10/25 17:00
退く帝と竜、念願叶う偉丈夫、愁う錬金の魔女
2019/10/26 17:00
あとがき
【わたし、錬金術師。いま、貧弱な竜と結ばれたの。】あとがき +今後の予定
2019/10/26 18:00
(改)