慕うべき兄
根室と陽太郎に拉致されてはや…15分くらい?
俺も観念してとぼとぼと二人の後をついていくことにした。
せめて荷物ぐらいは置かせてほしかったよ、重い。
行先は分かっていない。これが修行とでも言うのか?
「で、どこ行くんだよ?」
「もう一人の仲間との果たすべき約束がある、黙ってついてこい」
「なんだよ、飯野先輩との約束か?」
「奴と交わした約束なぞ覚える価値なし、もっと信頼できる人物だ」
とても強い否定の意思を感じる。なんだ、違うのか。
「信頼できるってのは、大人か?」
「ああ、成人と言えど齢25、そう警戒するな」
「別に警戒はしてねぇ、まあ会ってから判断するか」
陽太郎はやたらと大人と言う存在に敵意を向けている。
なんかあったんだろうな、とは思いつつも踏み込めることではない。
「油断するなよ、この山周辺は向埜家の物だ」
「やっぱ、トラップとか仕掛けられてんのかな」
ふと思いついた言葉を口にしつつ歩いているとギュム、と足裏に弾力を感じた。
「あ」
「ああ、害獣対策と称して侵入者排除のトラップ魔術を設置している」
「こえーな、流石財閥本家」
「1000年を超える時で肥え太った魔物だ、忌みはしても侮ることはするな」
先へ少し進んだ二人が足を止め、硬直した俺を見た。
「言った矢先にこれか」
「足元はちゃんと見た方がいいぜ?死ぬからよ」
俺が踏んだのはホームベース、みたいな白いゴム質の平板。
その表面には魔法陣が光り浮かび上がっている。
「圧力式の罠だな」
「取りあえず、そのまま動かずその辺の石でも見つけて代わりに置こうぜ」
「あ!知ってる!映画で見たやつだ!」
この罠は踏んだだけで即発動するわけではなく、踏んだ足が離れることによって反応する地雷らしい。
重さで感知するから俺と同じかそれ以上のものを代わりに置かなければならない。
軽すぎることはあって重すぎる、なんてことはないだろう。
二人が代わりの重石を探し始める。
「さてと、この辺にはっと、お、いいもんあるぜ」
陽太郎は茂みの中から頭蓋骨を取り出した。
「ひっ!?」
なんでナチュラルにそんなもんが落ちてるんだ。
「それでは軽すぎるだろう」
「まあ見とけって」
俺の足元に頭蓋骨を近づけ、じりじりとずらす。
「『ドラフェン・ゲヴィヒト』」
「うお!」
平板からすごい力を感じる。シーソーみたいに打ち上げられそうだ。
頭蓋骨が重くなったのか。これで俺は自由になれる!
瞬間、白い粉が舞った。
「「ぎゃああああ!!」」
「魔力も感知するか」
死んだかと思った。この白いヴェールが天国への道へ誘うのかと。
しかし、傍から見ている根室がいやに冷静だ。
「過度に怯えなくてもいい、地雷とは基本、致命傷ほどにはならない。四肢の欠損がせいぜいだろう」
「不思議!怯えない理由がない!」
しかし、俺の五体満足な具合に恐れていた事態は回避できたようだ。
「うお…目が」
代わりに視界が歪む。別に粉が目に入ったわけじゃないから目は痛くないが。
寝ぼけ眼で見ているようだ。形は分かるが人の表情が見えないレベルだ。
「この状態でさらに歩きたくはねえな」
「賛成賛成弱酸性」
こんなぼやけた視界で歩いたらまた別の罠に引っかかるだろうね。
俺と陽太郎は情けなくも同意見だった。
「ふん、迂闊な、ガーデナーはともかく傭兵である貴様がかかるとは、戦場帰りが偽りと疑えるぞ」
「わりぃ、平和ボケしてた、日本平和すぎるんだもん」
俺も不安が募る。この先どんなトラップが待っているかが怖い。
「探知しながら行けないのか?」
「まあ、ある程度はいけないことはないだろう、ただ俺は秘する側の人間だ」
「ヒスる?ヒステリック?」
「串刺しにするぞトカゲ使い」
「めんどくせえ日本語使うからだろうが」
ガタガタ隣で言い合っているところで俺は周囲を見る。
風景はしっかり見えないが青空はいつだって青くきれいだ。
などと感傷に浸っていると違和感のあるものが見えた。
塔、というか櫓だろう。向埜家のものだろうか?
さっきまではなかったような気がしたが…
「ほら有史、デトックスメガネだ」
陽太郎が渡してくる。根室がメガネを外しているがこれはそのメガネか?
「なんだそれ」
「かけると視覚にかけられた魔術を解除できる魔法系魔道具だ」
魔道具、杖とは違い、道具そのものに魔力と魔術、魔法機能が詰め込まれた便利道具だ。
俺は櫓を見ながらそのデトックスメガネをかける。
レンズ越しには、消えていた。
「あり?」
外してみる。櫓なんてものはなかった。
自分の目がおかしくなったのか、しかし視界は正常に見える。
「幻覚作用のあるトラップだったのか」
「幻覚っつうか単純に目の前をぼやけさせる効果だったようだけどな」
じゃあ俺の頭がおかしくなっていたのか、まずいな、この年でそんな幻覚を見るようじゃこの先心配だ。
メガネを根室に返す。
「ふう、なんとか事なきを得たな」
「足元には入念に注意を払え、足元以外の罠にかかる人間は、底知れずの間抜けだ」
根室を先頭に俺たちは歩く。決して盾にしているわけではない。
こいつの後ろこそ安全だと教訓を得たからだ。
「しかし、そのメガネ、滅茶苦茶精巧に作られてんだな、向埜家のか?」
「いや、会長のお手製だ」
「ほへー、会長さんすげえ器用だな、コルセルニでもそこまですごい魔法具は作れる奴はそういないぜ」
会長って器用なの?ガサツなイメージがあるが。
「ふっ、崇めるがいい、彼女は貴様らよりさらに上の存在である」
「あ、うんすごいすごい」
会長を褒めると根室が気持ちよくなっちゃうようだ。ただの幼馴染に対する反応としてはオーバーリアクションすぎる。
歩いていき、10分ぐらいたっただろうか。
白い岩が見えてきた。表面がツルツルとしている。
「石碑?」
「にしては碑文がないな、敢えてか?」
「ああ、ここを根城にしていた賊が存在したらしい、ここに魔除けの碑文を刻んでいたが、充填材で埋めて機能させなくなったようだ」
「こんなとこにいるのか?」
「…おかしい」
根室は不振に思ったようで、あちこちを探し回る。
見つかる様子はない。
「そんな馬鹿な…」
「誰が来る手筈だったんだ?」
探し回る根室のその背に陽太郎が問いかける。
根室は少し間をおいて口を開いた。
「会長の、兄上だ」
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向埜 蒐、その兄は3人いる。
直政、東次郎、三平。
中でも東次郎は彼女ととても親しかった、らしい。
家のしがらみに囚われず、とても仲良く接していた。
根室とともに。
「現在の向埜家に対して反感を抱く人物でもあった、だからこそ本家では彼の居場所はない、だからこそ望み薄ではあったが…」
石碑の裏で根室がハンドスコップを取り出す。
「何かあるのか?」
「緊急の手段としてここにメッセージを残しているはずだ」
メッセージ、向埜家の悪事の詳細が分かるかもしれないのか。
カウェア形成による世界支配、なんてたどり着くことがあるのだろうか?
その東次郎さんが知っていたら、つまりはカウェアに適応した人間ということになる。
バコン、とシンクの変形音みたいな音ががした。
瞬時に急速的に何かが向かってくる風切り音が聞こえる。
陽太郎から魔力を感知した。それに合わせる。
「む、周囲を…」
「「スワンツ!」」
俺と陽太郎が一斉に詠唱、そして四方から放たれた何かを竜の尻尾ではたき落とした。
「おお、よく合わせられたな」
「なんか嫌でもわかるようになってきたわ」
自分の成長が実感できて嬉しい。
「わざわざ二人で魔術を使用しなくとも良かっただろう?魔力の無駄だ」
「手厳しいですなスペクター卿」
「今後に響いたら貴様が何とかしろトカゲ使い」
根室はいつになく慎重だ。そりゃそうか。
俺たちは吹き飛んだ飛来物の正体を確認する。
「犬、か?」
「飼い慣らされてるな」
黒い犬だった。陽太郎の方は血に塗れているが、俺がはたき落としたほうはまだ元気がある。
「グルルゥ…」
二匹とも凶悪な唸り声をとどろかせてこちらを睨む。敵意むき出しの今に襲われる3秒前だ。
「一人でやれるか?」
「任しとけよ、何とかする」
俺一人で対処することにする。二人は他の警戒に専念してもらうことにした。
俺は上着を脱いで腕に巻く。
「さーて、こっちだこっち」
ぶんぶん上着を巻いた腕を振り回して誘う。
一斉に犬が走った。二匹に俺との距離と速さの差異があるのがもどかしいが、策はある。
ファーストドッグが腕に噛みつくと、俺はその腕を振り回した。
ファーストドッグをもう一匹にぶつけるように。
「キャウン!」
俺とて鍛えた身。動物虐待と言われど襲い来るものは心を鬼にしてなぎ倒す!
噛みついた犬の方はもう一方の腕で対処する。
「『プロヴァイデンシオ』!」
手を犬の身体にかざすと青い光が犬の身体を背中から一刀両断、皮を裂き中身をさらけ出す。
中身は臓器ではない。青い光、魔力の塊だ。
ここからだ、俺は詠唱する。
「『リスクリィブ』!」
書き替えの魔法を唱える。
この場合、悪性の除去、だろうか。
書き替えが済むと犬の身体がジッパーを閉じるように直っていく。
悪性を失くした犬はそのまま俺の腕から離れ大人しくなる。
もう一方の犬にも同じように魔法を行使した。
こうして犬たちは大人しくなり、山の茂みへと帰っていった。
「平穏無事、ラブアンドピース!」
「へぇ、そこまでできるようになったか」
陽太郎が感心していた。ちょっと自分の成長が感じられる。
「魔力体の干渉までできるようになるとは魔法のエキスパートじゃねえか?」
「そんなに!?」
「まあエキスパートの中でも序の序だがな、俺でも真似れるうちはそんなもんだ」
「じゃあエキスパートじゃねえじゃん」
お前魔法苦手なんじゃないのか。
喜んでいいのかどうかわからない評価を受けながら根室の方を見た。
何か掘り出した物を開けていた。缶ケースのようだがその中身は、
「手紙、か?」
「この様子だと、本人は死亡したか、良くて監禁されたかだな」
手紙を読みながら根室は陽太郎へ言う。
「…あまり勝手な憶測をするなよ、彼は聡明だ、低能で下卑たあの連中にやられるなど…」
「考えたくないだけだろ?思考の停止は隙へと繋がるぜ」
根室は手紙から目を離し、視線を陽太郎へと向ける。
眼は静かな怒りを灯していた。ただそれだけを訴えている。
「用は済んだろ?さっさと会長さんの元へ行こうぜ」
陽太郎は弁えずに気楽な口調で歩き出す。俺もその後を追う。
「お前、わざと煽ってんだろ」
「これで感情を大きく乱す奴なんかと一緒にやっていけるかってんだ、これであいつが俺をどうにかしようって言うんならぶっ潰してその辺に捨ててやる」
「あのなぁ…」
戦場帰りに俺が意見できることはない。だけど根室がそんな奴ではないことは知っている。
振り返れば立ち尽くす根室、親にいい思い出がないあいつにとっては、東次郎さんって人は本当に兄みたいな人だったのだろう。
俺たちは向かう、ここから見えるあのでかい家のあるでかい敷地へ。
さながら、RPGでいう魔王の城というところか。
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俺たちは山を抜け谷を抜け、あらゆる自然をいなし掻き分け、向埜家の敷地の塀の前まで来た。
近くで見た向埜家は壮観だった。
山に囲まれた僻地にしては建築物のでかさに圧倒される。
特に中央に立つデカい塔。
五重の塔か?京都だったか奈良だったかで見たことがあるあれだ。ただそれより高い気がする。
「流石は向埜家、見た目は荘厳で巨大、燃やしがいのありそうな木造建築だな」
「不用意な発言をするな、俺たちは既に目をつけられている」
「へいへい」
気持ちを切り替えたのか根室はキリッとした動きで俺たちより先行する。
心の内を聞いてやりたいところだが、今はやめておこう。
聞いたとしても快く話すようなキャラじゃないしな、根室は。
敷地内への入り口へ回ると、何やら騒がしい。
門の前に人がわんさかと出入りしている。
その手前には会長が壁にもたれかかって立っていた。
「む?無事だったか、根室」
「会長、何の戯れだ、これは」
「グループ内の会社の社長たちで剣術大会を開いていたところなのだが、少々不祥事が起こった」
「不祥事?」
「死人が出た」
その言葉にぞっとする。
「剣術大会で死人?真剣でも使ったのか?」
嬉々として陽太郎が聞く。まあ敵同士で殺しあってくれたとなれば愉快にもなるか。
「いや、まったくの無関係だ」
俺たちは門をくぐり、中へ入った。
そこには担架に載せられた死体があった。
顔には白い布がかけられていた、だが服装でわかる。
「宇田、先生?」
今朝車で送ってきたときに見た宇田先生の服装だ。間違いなく。
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その後、俺たちは部屋に案内された。とりあえず荷物置き場へと向かう。
荷物置き場の建物はまわりの建物と比べて小さい。
それでも10人ぐらいは余裕で暮らせそうな大きさだが。
入り口には門番が二人、厳重すぎる。
「ただの部活動でこんなしますか」
「寝室として使ってもらう場所でもある、客人として迎えるのなら当然の対応だ」
会長が胸を張って言う。当然とは言われましても庶民のわたくしらからすれば大げさに見える。
「それに、襲撃者がいないとも限らん、宇田先生のように思わぬ事態があるからな」
さらっと宇田先生の件を口にする会長。お嬢様といえど山育ち、か。
よくもまあ冷静でいられるもんだ。根室も陽太郎も、俺ほど顔には出ていない様子。
一般人メンタルは俺だけか。なんだか悲しい、いろんな意味で。
「宇田先生の死因って何だったんですか?」
「どうやら向埜家の罠に嵌まったらしい、森のど真ん中でな」
…なんで?そんな場所を通ることに?
「宇田先生に関することは一般人の彼女らに口外はするなよ?」
「え、でも」
「でもではない、絶対命令だ、口外したら貴様から斬ってやるからな」
会長が強引だ、いつも強引だが、さらに強引だ。いつもは中火なのに強火になったようだ。
俺は黙って頷いた。会長が襖を開ける。
「諸君、3人が合流した、活動を始めるぞ」
開いた先では3人がそれぞれ寝転びながら本を読んでいた。くつろぎすぎである。
「は?」
「え、ええと、活動?するの?」
「ただの小旅行じゃなかったんですか?」
「課題を課すと言ったろう、幸い向埜家の書庫には貴重な資料が集まっている、実のある経験をしてもらうぞ」
張り切るようにして会長が荷物部屋から出る。
「冷や水かけられた気分」
「私はここで読んでていい?」
「一緒に来てくださいよ、顧問が何サボってるんですか」
石井の説得で阿武先生が嫌々立ち上がる。大月もため息をつきながら皆と会長の後についていった。
俺たちも荷物を置き、外へ出た。
すると建物の前には金髪のサングラスをかけた男が立っていた。
おおよそ荘厳な家系にそぐわないようなすごい遊んでそうな見た目だ。
「キミが志木クンかい?」
「あーえっと…」
多分この人向埜家だよな?適当に話しても大丈夫か?
陽太郎にアイコンタクトを送る。陽太郎は右目で瞬き一つ、これは肯定の意だ。
「イェス!オフコース!」
「おお、元気がいいねえ」
こっちがサムズアップすると肩を組んできた。こわひ。
「今日向埜家の剣術大会があんのよ、一緒にどう?」
「へええ、剣術大会…」
そんな気分じゃないんだよな。人死にが出て、そもそもその原因がこの家であって
「真剣じゃないよ?木剣、一発でも体に入ったらアウト、それを三点先取、音を上げてもアウト」
途中棄権ありってことか?一発といえど怖いな。
「優勝賞金もあるよ」
「陽太郎!やろうぜ!」
「金で釣られんじゃねえ、まだ名前も聞いてねえだろ」
「あ、そうだった」
これじゃあ闇バイトにはめられる奴と同じだった。
「威勢のいいキミは竜前陽太郎クンかな?」
「いえ、弟の陰太郎です」
「あっはっはっは!面白いねキミ」
真面目なのかふざけてるのかわからなかった。陰太郎て。
「人の名を聞くときは自分から名乗るのが筋だろうが」
「あーごめんね、僕は浩司、蒐チャンの従兄にあたるかな」
会長の従兄、こんな遊んでそうな見た目の人がね。
「二人エントリー決まり!で?僚はどうする?」
根室が後ろから歩いてくる。というか足が重そうだな。
「俺も参加させるがいい」
「オッケー、じゃあついてきな!」
浩司さんがノリノリで案内する。一言会長に断っておこうかと思ったが、魔導に無関係な人と共に行ってしまったようだ。
まあいっか、何とかなるでしょ。
「おい有史」
声を抑えながら陽太郎が俺の脇腹を小突いてきた。
「これは賞金目的じゃない、分かってるよな?」
「え?優勝しちゃダメ?」
「全力を出さずにできるならやってみろ、敵地の真ん中で自分の力量を公開するなんてアホな真似できねえだろ?」
「ああ確かに」
「これは逆に戦力を測るチャンスだ、剣術大会と言うからには魔術は使わないだろうが、純粋な腕のみでも誰を警戒すべきかがわかるはずだ」
前を行く浩司さんと根室が雑談している。あの浩司さんも魔導師なのだろうか。
「あの男は恐らく大した奴じゃねえ」
「なんでそんな噛ませ犬みたいなこと言うの」
「魔導的な予測だ、向埜家の直系じゃねえってことは魔術的な才は直系に劣る」
「問題はその直系の強さを見誤らないかなんだと思うんだが」
「会長と戦えばわかる、あれはフィジカルタイプ、魔法に依存した剣士型だ」
「戦って、分かったのか?」
「ああ、勿論、そもそもわざと負けてやったんだぜ?」
「…」
ホントかなぁ?負けたときはすごい落ち込んでたけど。
「だとすれば、この剣術大会とやらは手の内を隠した方がアドバンテージになる、よく覚えとけ」
「りょーかい」
とは言っても、俺の魔導はカウェアの外だと弱いから隠す意味とか薄いんだけどな。
俺たちは偵察という姿勢で剣術大会へ臨んだ。
人物ノート㉕
向埜 浩司
向埜 蒐の従兄にあたる青年。24歳。向埜家の一員ではあるものの、流儀や作法と言った縛りを嫌う。
剣術大会に参加するのも賞金が出るからである。
ただし賞金と言うのは大会の優勝賞金だけではない。




