表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
46/46

第二十七章 夏休みの終わりに(3)

「ホラ、宿題終わらないよ」




 珍しく夏美が二人に言うが、その夏美も大きく伸びをしながら大口を開けてアクビをしている。どう見ても、夏美に甘い経験なんてことがあるはずがないと京香が確信し、瑛子が「やっぱり、夏美だね」と上から目線だ。


 こんなことを繰り返していたのでは、どう頑張っても宿題は終わらないだろう。




「ねぇ!」




 何を思ったか瑛子が叫んだ。京香と夏美がビックリしたと言うように、瑛子を見る。パリジャンヌだけが、又バカな事を考えたのかと言わんばかりにアクビをして見せた。




「何よ! ビックリするじゃない!」


「今夜ってお祭りじゃなかった?」




 すると京香が思い出したように言った。




「盆踊りなら終わったよ」


「そうじゃないよ! 花火大会だよ」


「あぁ、知ってる。毎年盛大だよね」




 と言って京香と夏美が笑顔を向けた。




「夜店も出るよね」


「あぁ、確かに!」




 そういうと、三人の妄想が繰り広げられた。




「夜店でしょぅ。浴衣でしょぅ。イケメンでしょぅ」




 これは、言わずと知れた瑛子の妄想だ。




「夜店かぁ、彼氏とデートでしょぉ。花火でしょぉ。ラブラブだよねぇ」




 と言ったのは、京香だ。




「うん、夜店とくれば、たこ焼きにお好み焼きに綿飴。射的も捨てがたい!」




 と言うのは、相変わらず食い気一筋の夏美だ。


 三人はニヤニヤと笑った。




「今夜は彼氏と花火大会に行こうよ!」




 身を乗り出して瑛子が叫んだ。




「瑛子、あんたの彼氏ってどの人?」


「荒木さん?」




 冷やかすように夏美が囁いた。




「違うよぉ。荒木さんは過去の人よ。大体、獄中の人とデートするほど、物好きじゃないよ」




 早くも過去の人になってしまった荒木。




「過去の人といえるほどの関係だったか?」




 京香が茶々を入れてくるが、動じない瑛子だ。




「あー! 分かったよ。警察のイケメン君!」




 夏美が思い出したというように叫んだ。




「ブッブー。それも違うなぁ」


「じゃぁ、誰よ」


「やっぱり、長く付き合ってる方が、気心が知れてるってもんじゃない」




 と胸を張る瑛子に、京香と夏美が目を合わせて噴き出した。どうやら、彼氏の言っていた通り、瑛子は【恋の旅行】をしていただけで、結局は元の場所へ戻ったということなのだろう。


 三人は、今夜の花火大会に着ていく、浴衣の話で盛り上がった。結局、今年の夏休みも、宿題だけが置いてきぼりということだろうか。





 高校二年の夏休みが、もう直ぐ終わろうとしていた。


end

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

いかがでしたか?

作者的には、この三人が面白くて、結構好きな作品なのですが(●´ω`●)ゞエヘヘ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ