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界黎学園の365日  作者: 天馬光
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友を救え

 その瞬間、渾身のドロップキックがヴォルグの左脇腹にクリーンヒットし、お楽しみの時間を妨害する。

 それをやったのは、あいつらの部下のスケルトン1号。さっき躊躇ってた奴だけど、あいつの意思でやったわけじゃない。私が憑依して、体を操ったの。幽霊だからできる戦法だよ。


「な!? スケルトン1号! てめぇ、相棒に何しやが……!」


「……召喚。前鬼(ぜんき)後鬼(ごき)

 そんな悠長なことを言ってる間にコウメイの詠唱が終わり、お札から現れた赤鬼と青鬼がオーグを力任せにぶん殴る。


 一方で、起き上がったヴォルグは、


「いつつ……てめぇ、俺の楽しみを邪魔しやがって……この骨がぁっ!」

 って、怒鳴って、怒りのこもった殺人パンチをスケルトン1号の顔面に叩き込むけど、その頃にはとっくに別の体に乗り換えてる。


「がはっ! ヴォ、ヴォルグさん……痛いっす……」


「な!? どういうことだ? さっきのあいつとはまるで違う……いったいどうなってやがんだ!?」

 混乱するヴォルグ。さて問題です。私はどこにいるでしょうか? そーれーはー……


「……ブーブーワオワオうるさいなー。ここはサファリパークか何か?」


「霞? てめぇ、まだ自分の立場がわかってねぇのか? あんまり調子に乗ってると、その首、食いちぎっぞ?」


「立場がわかってないのはあんたらの方でしょ? 私の大事な友達を、寄ってたかって袋叩きにして。覚悟はできてるんでしょうね?」

 そ。正解は霞の中でしたー。この一言で頭の悪いあいつらも、ようやく状況を理解したみたい。


「て、てめぇ……いったい何者だ!?」

 そう聞いてくるヴォルグに対して、私は霞に憑依したままニンマリと笑い、指をポキポキと鳴らした。


「あんたらなんかに名乗る名前なんてないよ。そういう訳だから、とりあえずぅ………くたばれ! アホ共ーっ!」

 そう言った後、私とコウメイは霞の体と式神を使って、不良共を1人残らずボコボコにした。

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