プロローグ
ずっと温めていた作品をとうとうまた再掲載します!期待して見ていて下さいね!
戦いは終わった。血のように、赤い戦場には、夥しい死体が転がっており、そのどれもが、激しい戦いの跡を表していた・・・・・・
夥しい死体。死体には、それぞれ傷がある。剣や槍による傷。魔術による破壊の跡。
戦いは昼過ぎから始まった。激しい戦いになるのは、当然だ。
ここアフリカの戦い。この戦争そのものの趨勢を決める戦い。激しいのは、当然かもしれない。
連合側も枢軸側もこの戦いは、重要だとははっきり感じていた。
この「長く暑い夏」と呼ばれた世界大戦。三か月の戦いもようやく幕を下ろそうとしている。
死体でいっぱいの戦場を二人の人物が歩いている。屈強な男と紅い髪をした女・・・・・・
男の方が口を開いた。
「お前の部隊は何人死んだ?俺のところは、37人だ」
「私のところは60人以上死んだ。今日はお互いに辛い日だな。しかし」と彼女は煙草を吸う。
「負けていれば、もっと悲惨な日になるところだった」
「悲惨?これ以上の悲惨はない。勝っても負けても残るのは後悔と悲惨だけだ。お前は覚えているか?初めて死を前にした日を?」
「忘れたよ・・・・・そんな日は」女は、煙草を吸う。
「俺は今でも覚えている」
「そうか・・・・・煙草を吸うか?」
「ああ、禁煙していたがな、少しくらいはいいだろう」
そうして両者は、死体でいっぱいの戦場で煙草を吸った。煙は赤い赤い空へと消えていった。まるで血のように赤い空へと・・・・・・
世界には、謎がある。
世界には、ほころびがある。
世界には、神秘がある。
そうして世界には救いがある。
この世界には、君や彼や彼女やたくさんの人々が住んでいる。
この世界、世界は彼らに何の役割を与えるのか・・・・・・
それは私にも分からない。
しかし誰しも何らかの役割がある。
役割があり、するべきことがある。
ここに一つのドラマがある。
その深遠なる物語。
その高貴なる思想。
私は君らにそれをお目にかけようと思う。
その物語のタイトルは、「天外の魔術」




