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梅を見てお堀を浚(さら)ったはなし  作者: ぽすしち
 九

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信じる価(あたい)



 今度の『おほりの浚い』はしっかりと隅まで終えられ、いつも白壁を汚すなと文句をつけていた家の壁には、かなりの泥がとんでよごれていたが、今度ばかりは文句はでなかったとセイベイが『梅の花』にくろもじをいれて、わらう。



「 ―― こんどの騒ぎがいい方へ動いたのは、一条のボンばかりじゃなくて、ダイキチさんがからんでた、っていうのが、信じるあたいになったんだねえ」


「年の功っていうのが、ようやくここで役にたちました」


「なにをおっしゃいます。それなら功徳でしょうな」


 年寄りたちはなにがおかしいのか声をあげてわらう。



 黒猫だけがつまらなさそうに尻尾をふった。



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