GOOD LUCK 自分
なし
去る後ろ姿に思わず
一礼してしまった。
遠方に
久しぶりにさんぺいT。
人の波に
もまれている
あの人も巻き込まれた人なのか
それにしても長身だ。
思わず笑ってしまう。
「よっ。」
不意打ちをくらう。
振り返れば
またもや深谷。
毎回感心するが
すごい情報網。
招待されていないのに
よく入った。
「まあ、毎度のことだし、
こういうもんでしょ」
会場の事を言っているのか
かるくながされる
「それにしてもすごい人だねえ」
「つどいにつどったねえ」
「純、おまえ、前の方に行かなくていいのか」
さほど心配していないように聞く
「いやいやあそこは
名門の人々だから・・」
言葉を濁す。
「まあ、いっか」
「それより来月。
また北海道に行かないか?」
「今度は山登りで1週間。」
「おれのほうで、
手はずはととのえとくよ」
また始まったが
今度は山登り!!
あいかわらず突拍子もない
忙しいんだけどなあと
言おうとしたら
返事も聞かずに
「じゃあな」
ところが行きかけて
顔だけ振り返って
「さっき話してた教授。
英文学のやつだろ。
純、おまえ知り合いだったのか?」
「うわさじゃ、だいぶ、派閥から守ってくれた
らしいぞ。」
少しスパイチックに言う
「まあ、なにせよ、
ヨーロッパでよかったな」
笑顔で肩をおもいっきりたたくなよ。
痛いぞ。
言おうと思ったら
もういなかった。
ふと見れば、ご注進かい。
さんぺいTのところで
ご報告。
あいかわらず素早い。
そういや
あれ以来何の挨拶もしていない。
こちらにこられても
困るので
留学壮行会の会場を後にした。
大学会館を出れば別世界。
どこまでもどこまでも
ひろがる青い空。
きらめく太陽。
そして、相変わらず会館を囲む
木々の新緑がまぶしい。
都会のオアシスだね。
そして、私の一歩を
祝福するかのように
鳥がつがいで、上空に飛び立っていく。
次は、私も飛び立つ。
GOOD LUCK 自分。
そう言い聞かせて
駅に向かって大手を振って歩いた。
長い間のご愛読、誠にありがとうございます。
人のご縁でここまでこれました。
連載を開始し半年近く経ちましたが、やっと新ステージ。
「風のグラスゴー激動編」に入ることができます。
こうご期待。
連載開始まで、もしよかったら、
「小説を読もう!」には、2次創作ワードで掲載されなかった。
「西田さんの日常」こちらで時間つぶしを。




