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それでも彼女は俺のカノジョじゃないわけで。  作者: 遥風 かずら
第6章:見えない何かからの逃避

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208.さよりさん、妄想するSS⑦


 湊は近くにいないのに、どうしてこの人がわたしに声をかけて来るというの?


「俺としては会いに来たつもりはない。悪いけど、傷は消えるものじゃないからね」

「そ、そんな……わたくしは謝ったわ! それなのにそのことを言いに来たというの?」


 湊と一緒にいる時は、綺麗な女子の姿をしている浅海さん。今は男の姿でわたしに声をかけて来たけれど。


「そのことじゃないし、話すことはないし争うつもりはない」

「それじゃあどうして?」

「かつて鮫浜あゆが住んでいたそこの家に、近づこうとしただろ? 近付けば危険ってことを言っただけ」

「工事用のシートがあるわね……まさかまた越してくるとでも?」

「知らないな」


 あゆが使っていた家は、その後空き家になっていたのは聞いていた。それなのに、また越してくるとしたら湊が大変なことになってしまう予感がする。


「あゆではないのね?」

「俺に聞かれても困る」

「そ、そうなのね……ごめんなさい」

「ふーん? 湊の彼女になったから素直になったのかな? 仮なのに、それでも嬉しいものなんだ?」


 やはり伝え聞いているのね。湊を好きなのはわたしだけではないのは、見ていて分かっていたけれど、この人はわたしを許すつもりがないのね。


 湊と本当に付き合い、将来が決まったら、八十島浅海とも上手く付き合いをしていかなければ、湊の気持ちも離れてしまうかもしれないなんて……どうしてわたしは、本当に……


「わたくしのことを許すつもりが無くても、わたくしはずっとあなたに謝り続けるわ」

「……湊以外の奴じゃダメなの? 何で湊なんだよ」

「わたくしの心はすでに彼のものだからだわ。わたくしは諦めるつもりなんてない。あなたもそうなのではなくて?」

「せいぜい努力すれば? あぁ、それと……湊が好きな人はあんたじゃないよ。それじゃあ」


 言葉で言われなくても分かりきっていることだわ。


 妄想の延長かもしれないけれど、わたしは湊の彼女になりたい――

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