妹キャラ
汎用タイプのNPCを用意してみた。
コンセプトは「座敷童型・愛されキャラ」である。
全体から好かれることで作業効率を上げる、仲のいい相手に幸運をもたらすといったNPCになる。
いるだけで雰囲気を明るくする、そんなキャラの属性付けは。
「おーにーいちゃーーん!!」
「ぐほっ!?」
「きゃーっ!! お兄ちゃん、大丈夫!?」
天真爛漫な妹キャラである。
身長差があるため、全力で抱き着こうとした少女は、俺の鳩尾にヘッドバットをかましたのである。
うん、よくあるシチュエーションだよね。漫画とか古いアニメとかで。
……自分がやられる側になると、相当きついけど。
しかもなぜか、普段はほぼカットしてある痛みがキツいんですけど。
おかしいな、自分の頭が勝手に痛みを連想したんだろうか?
「ローラ姉の妹で、アセルです! 6さいです!!」
元気よく手を上げ挨拶するのは、ラルーニャの妹に設定して作った新NPCである。
直接、俺の妹と設定しなかったのは名前の問題と、外見の関係だ。
俺もゲーム用のアバターで美形キャラを使っているが、ロリバージョンを組んでみたら、思いのほか気持ち悪かった。きっと近親憎悪というか、TSへの拒絶反応だろう。
どうせなら可愛がれる妹が欲しかったという事で、ラルーニャの妹にした。
その見た目は、ラルーニャ6歳を再現した形になる。
子供体型になったほか、ゆるふわ金髪がストレートになっているとか、ちょっとした変化は付けてあるが。
基本フレームが同じなので、並べてみると姉妹というのがよく分かる。
『アセル』という名前は、金髪の事をハチミツ色とも言ったような気がしたので、そのまま、ハチミツという意味で付けた。
愛称は『アセリア』で、略称が『アーシャ』。
愛称の方は俺とラルーニャが使い、略称をレーラが使う。
おっとりしたラルーニャと子供らしい元気印のアセリア。
見ている分にはとても微笑ましい。
「おにーちゃ-ん! おんぶー!!」
「あらあら。あんまりお兄さんに我が儘を言っちゃだめよ」
「えー!」
子供というのは、構ってくれる人に良く懐く。
持ち上げたり、振り回したり。例外はあるだろうが、そういう構い方をしてくれる人に懐くことが多い。
アセリアもその例に漏れず、「だっこ」とよくねだる子供だった。
「しょうがないなぁ」
やっておきたい作業はある。
だけど、それよりもアセリアの相手をする方が楽しいと思う自分がいる。
NPCを相手に、そんな意見を言う奴もいるだろうが、俺はなんだかんだで、子供と遊ぶのが楽しい人間だったようである。
……リアルじゃ通報案件だし、身内以外には絶対にやらないようにしよう。




