『贈り物』と『神器』
「今日も朝からここの料理を食べれると思うと待ちきれないよぉ〜!!」
「ははっ…スゲーな!俺は昨日の夜に少し食べ過ぎて胃がもたれてるよ!ってかポコは朝帰りだったんだろ?ミルティスも朝まで一緒だったのか?」
ガゼルの大宿の大浴場の脱衣所にて、風呂上がりの琉偉とポコは体を拭きながら談笑する。
「えっとぉ…ミルティスはルイがファーランに連行された後、少しして店を先に出るって言って帰って行ったよぉ!」
「なんだよ?じゃあ…結局楽しんだのはポコだけか?チクショーうらやましい…」
「あっ!帰り際にルイに明日必ず黄昏のギルドに顔を出すように…って念を入れて言われたよぉ?」
「おーっ!そぉー言えば…依頼関係のやつとあと…あの錯乱エロねーちゃんの話を聞かないとな!」
琉偉は昨日した龍人族の族長アテナとの約束とミルティスの依頼を思い出す。
「ってかぁ…さぁ…このラウル王国の最上級貴族と言われてる龍人族の族長と普通に喋るって…本当に凄い事なんだよぉ?」
ポコは気絶する程の衝撃を昨日、目の当りにしている。
「でも、偉そうにしたり全然嫌な感じの人じゃなかったし…ってか、ただの痴女だろ?あの人…」
「…ははっ…そこがまた凄い事なんだけどね…」
ポコは少し疲れた感じで薄く笑い呟く。
「はは!今日も忙しい一日の始まりだ!ヨシ!!気合いを入れてくぞ!ポコ!」
「うん!!」
2人は浴衣にスリッパと言うほぼ『ジャパニーズスタイル』で拳を合わせた。
程なくして、最上階の自室の部屋に戻る風呂上がりの2人。
「わりー!待たせて悪かったなファーラン!俺たちは準備オッケーだよ!」
部屋に戻るとファーランが2人を待っていた。
「ん?この荷物ってファーランの?」
琉偉は目覚めた時には無かったはずの大量の荷物を見てファーランに尋ねる。
「いえ…これは先程、貴族様達が昨夜の宴のお礼にと届いた物です。」
「え?そうなのか?こっちの人達って案外律儀な奴らなんだな!それにしても…凄い量だな…」
大小様々な包みや豪華な箱、更には高価そうな食器や衣類、装飾品などが部屋の真ん中に集められていた。
「あーっ!オイラ宛のもある!ねぇ!これ今開けても良い?」
ポコはクリスマスの朝の子供のような笑顔で琉偉を見る。
「おう!何が入ってんだろうな?俺も気になるよ!開けてみせてくれよポコ!」
ポコが手に取ったのは長細い木箱に入った物だった。
「うん…じゃ開けるね!……おぉーーーっ!『杖』だ!しかも『魔銀製』の凄く高価な物だよ!やったーーっ!オイラずぅーっと杖が欲しかったんだよぉ!!」
少し小ぶりで銀色に輝く杖をポコはランスロットの指輪の効果で、希少な素材で作られてる魔力を宿す杖だと確認した。
「ほぉーっ!そんなに良い物なのか?やるな!ポコ!」
杖を持って嬉しそうにする子供の様なポコを琉偉とファーランは目を弓なりにして微笑んだ。
「ファーラン宛は無かったのか?」
「えっと…私宛の物もありますが…その…」
琉偉はファーランに尋ね、ファーランは気まずそうに口籠る。
「ん?どうした?ファーラン?変な物でも贈られて来たのか?」
少し心配した琉偉はファーラン宛てであろう真っ赤なドレスを手に取り持ち上げた。
「え?何これ?スケスケのドレス?え?他のも?全部卑猥な下着やら高価そうな高靴とか完全に…エロ目線の奴だよな?」
「…何故だか…大量に贈られて来ました…」
恥ずかしそうに答えるファーラン。
琉偉は、ファーラン宛の物を出すたびにそれを着たファーランを想像した。
「チクショー…この『贈り物』をした奴のセンスを誉めちぎりたいぜ!」
ついつい心の声が全面に出てしまう琉偉。
「ってか…半分はファーラン宛の荷物じゃん!」
贈り物の衣類の大半が女性物だと分かり琉偉はファーランを見つめ言葉をかける。
「やっぱり…皆んなファーランの可愛さに気づいていたな!?…ファーラン!くれぐれも変な奴には 近寄ったらダメだぞ!!」
「はい。ルイ様!」
何故か、ファーランは嬉しそうだった。
「アレ?なんか…凄いマナを感じるんだけど?これかな?」
そんな話を琉偉とファーランがする中、ポコが綺麗な装飾がされている『小さな箱』を手に取る。
「コレは…?ルイ宛だよ!?コレ開けてみても良い?」
「おう!危ないものとかはないだろ?…開けてくれるか?ポコ!」
「うん!」
小さな箱をポコは開ける。
「えっ?何これ?…宝石?」
「なんだそれ?でかい『ビー玉』みたいだな?」
ポコが箱から出したのは直径3センチ程の透明のガラス玉の様な物だった。
「うん?ポコぉ…それなんだ?」
「えっと…コレは『魔封石・ランクS・空間魔法の原石』って表示されてるけど…えっ?」
ポコの発言で3人は固まる。
「…そんな高価な物を、あの宴のお礼に贈るか?S ランクって国宝級なんだろ?」
「…多分普通の鑑定じゃただの魔石って事しかわからないんじゃないかなぁ?そうじゃなきゃこんな物普通贈らないよ」
「空間魔法ですか…確か…『上位魔法』ですよね?…ポコ様?贈り主はどなたと書かれていますか?」
「それが…送り主は書いてないんだ!でもコレを見てよ!」
ポコは魔封石の中に一緒に入っている小さな紙を琉偉に渡す。
「…コレって……なんて書いてあるの??」
ポコから受け取ったその紙には見たことのない文字が短文で書かれていた。
「…えっ…?ルイって…『トリス語』喋れるのに『トリス文字』は読めないの?」
「トリス語?はい?俺が話してるのは『日本語』だぞ?」
「え?ニホン語?…完全にトリス語だよね?」
「……もしや…ルイ様…『私が今、何を喋ってるか分かりますか?』」
噛み合わない2人の会話を聞いていたファーランは琉偉に問いかける。
「ん?ちゃんとわかるけど?なに?どーした?」
琉偉は普通にファーランといつもと同じように話しかける。
「!!?…あっ!そういう事か!……『ルイはアホ!』」
「なんでいきなり悪口なんだよ!」
「やっぱり…!!ルイは今、獣人族の言葉と精霊族の言葉を両方理解して喋ったんだよ!?それも完璧な発音でね!コレってルイのスキルの1つ、『言語共通』って奴かな??」
驚くファーランとポコは琉偉を見つめて言った。
「マジか!完全に全員が俺の故郷の言葉を喋ってると思ってたよ!じゃ、俺って…誰の言葉でも分かるのか?」
「…この世界はトリス語と言う言葉がこの大陸の共通語となっています。あとは、各種族の言葉があり、それは種族ごとにちがいます。外海の奥の大陸などはまた違う言葉を話すそうです。」
ファーランがこの世界の言語の説明を琉偉に詳しく教え、ポコがランスロットの指輪にマナを通し琉偉のスキルを改めて見る。
「へぇーっ!スキルってスゲーな!じゃあ…俺はどの種族に対しても俺の言葉で話し合えるって事か!?…まぁ文字は読めないけどな!」
琉偉は唖然とする2人にニカっと笑い言った。
「本当…ルイって凄いね!多分…この世界の全ての種族の言葉が分かるんだと思う!」
「ルイ様…その紙にはトリス語でこう書かれています…『あなた方に最大の祝福を…』と書いてあります。」
琉偉から手のひら程の紙をファーランは受取り、書いてあるトリス文字を琉偉に伝えた。
「祝福かぁ…なんか気持ちのいい奴があの宴に居たんだな!機会があったら会いたいな!」
「それだけ、昨日の宴は盛り上がったって事だね!」
「ゲストの皆様にも楽しんで貰えたって事ですね。」
「…なんかいいよな!こういうの!よし!また、たんまり稼いで宴をやろーぜ!」
「うん!」
「はい!ルイ様!」
2人はいい顔で笑った。
「よし!じゃあ、遅くなったが朝飯を食べに行って、まずは黄昏の迷宮に居るミルティスの所に行くか!」
「おーっ!」
琉偉の言葉でポコがテンションを上げ、仕度をして一階に移動を始める。
昨日、宴が開催された大ホールに3人は到着していたが遅めの朝食という事で他の客は数えるほどしか居なかった。
「…おっ!やっと来たか!もう少し遅かったら部屋に行くところじゃった…そのテーブルを使いなさい。」
扉を開けて直ぐに琉偉の腰程の高さの『黒髪黒眼』の小さな子供が琉偉達に話掛けてきた。
「うん?ぁ…ああ!遅くなって悪かったな!今日も旨い飯を楽しみにしてるよ!」
「…そう言ってくれると嬉しいのぅ!直ぐに準備するから少し待っておれ!」
黒髪の子供は笑顔でそそくさと厨房に向かっていった。
「…昨日、あんなに小さい子供って働いてたか?しかもなんでジジ臭い喋り方なんだぁ?」
「昨日は見なかったね…こんな高級宿で働くなんて小さいのに凄いね!」
「そうですね…黒髪に黒眼なんて…なんだがルイ様が小さくなられた姿のようで非情に愛らしいです…」
ポコは感心し、ファーランは瞳を潤ませ、顔を少しだけ赫らめた。
「あれ?ファーランって…ショタ?」
ルイは小さく呟く。
「…『ショタ』でございますか?…」
「あ…あぁ気にしないで!」
琉偉はかなり小声で言ったつもりだったが、ファーランに通じて少し焦る。
するとそこに、先程の黒髪の少年が大きな台車に色々な食べ物を乗せ、それを琉偉達のテーブルに並べていく。
「待たせたのぅ…さぁ…冒険者は朝の食事が大切じゃ!たんと召し上がれ!」
黒髪の少年は優しい好々爺の様な口ぶりで琉偉達に声をかけた。
「おぉーっ!朝からこんなに肉が食べれるなんて!いただきまぁーす!」
ポコが香ばしい香りを放つツヤツヤしたステーキにフォークを突き立てる。
「ポコも朝から肉を食える派かぁ!おっしゃ!俺も食うか!…ファーランもいっぱい食べろよ!」
「はい!それではいただきます!」
数々の料理を3人は幸せそうに仲良く食べ、笑いあった。
「……やはり、こ奴らはその辺の冒険者とは違うのぉ…観ていて気持ちがいい…」
黒髪の少年はそう呟き台車を押して厨房に向かった。
「ん〜っ…またもや食べ過ぎたぁ…ここの料理が美味しすぎるのがいけないんだぁ〜!」
目の前の料理を完食したポコが椅子にもたれ掛かる。
「平気かよ!ポコ?俺は腹八分目でやめといてよかった!ファーランはあんまり食べてなかったけど…大丈夫か?」
琉偉お腹をさすり、食事を終えた2人に話し掛けた。
「はい…朝食を久々に食べたのでまだ体が慣れていないのかもしれません…ですから心配ありません…御心使いありがとうございます御主人様!」
「…それなら安心したよ!よーし!腹ごしらえも完璧だ!部屋に戻って装備を整えて出発だな!」
琉偉一行が席を立つ時、先程の黒髪の少年が何かを琉偉達に持ってきた。
「あっ!ご馳走さん!最高に美味かったよ!今日の夜も楽しみにしてるって厨房の人に伝えてくれるか?」
琉偉は黒髪の少年に感謝と賞賛を預けながら、至福な笑みで伝えた。
「……あぁ…必ず伝えるよ…それと…コレは昼にでも食べるといい」
黒髪の少年は琉偉に重箱に入ったお弁当を手渡してきた。
「えっ?お昼もここの料理を食べれるの?もう幸せすぎて怖いよぉー!」
「いいのか?助かる!皆んなで頂くよ!ありがとな!」
「感謝します!」
「それじゃ…気をつけるんじゃぞ!いってらっしゃい!」
3人は黒髪の少年にお礼を言いその場を後にし、その様子を黒髪の少年は目を細め微笑んだ。
「じゃあ、装備はどうする?昨日の『龍装備』で決めてくか?ってか俺、普段着持ってないからやっぱり鎧を着ていくか!」
「オイラ達3人で初めての依頼だもんね!カッコよく行こう!」
「では、私もルイ様から頂いた鎧を装備していきます!」
「ヨシ!今日も良好、良好!!」
新たなパーティの門出にポコは、眼を輝かせ、ファーラは少し気合をいれ、琉偉はその様子を幸せそうにみていた。
部屋に戻って来た3人は早々と鎧と武具を装備してい
き、ファーランは隣の部屋に着替えをしに出ていった。
「あっ!靴がないんだ俺…龍装備でキメて下がスリッパってのはダメだろ?…あの鞄に靴っぽいの入ってたかな?」
琉偉は鞄に手を入れ頭の中に浮かぶ大量のアイテム一覧を見ていた。
「おっ!『武靴』?あんじゃん!鎧にはこれだろ?名前的に!」
そう言って琉偉は鞄から装飾が施された革製の黒いブーツを出した。
「ルイ……それって『雷獣の武靴』って出てるけど…ランクが… S Sになってんるだけど…?」
「と、言うことは国宝超え?って事?」
「うん…伝説級って奴だよ!!それ1つで多分小さい国の国家予算並みだと思う…でも、スキルがよくわからないんだ…」
ポコは琉偉の黒いブーツを見つめ考える。
「ん?えっとなんて書いてあるんだ?」
「えっと…『雷獣の武靴・ランク S S・雷神の加護・スキル・韋駄天』って書いてあるよ」
「韋駄天?…韋駄天って俺の故郷の神様の名前だった気がする!」
琉偉はなぜか『韋駄天』の情報を知っていた。
「じゃあ…このブーツ…神様のスキルが付与されてるの??…流石…伝説級…」
この頃からポコは琉偉の鞄から出てくるものに、段々慣れ始めていた。
「…お待たせいたしました!ど、どうでしょうか?」
そこにファーランが『龍核の鎧』を装備して戻って来た。
「おぉーっ!!スッゲーかっこいいよ!どっからどう見ても伝説の女騎士だ!」
「うん!!すごく似合ってる!でも…ファーランは平気?すごく重たそうだけどぉ?」
扉をくぐるファーランは白地に金の細工が施され、胸元には真っ赤に輝く龍の核を埋め込まれた立派な鎧を姿で部屋に入ってきた。
「それが…一切重さを感じないのです!手にした時は重かったのですが…装備して少しマナを流したら私の体に合わせて丁度良いサイズになり、更には重さを感じなくなったのです…コレも鎧の特性でしょうか?」
「多分…「聖龍の加護』って奴かな?なんたって国宝級だからね!」
ポコの紅眼が輝くファーラの鎧を見やりその特殊な加護を再度確認する。
「やっぱその鎧と太刀が最高に合うな!ファーランは白だよな!」
琉偉はファーランを見つめて微笑んだ。
「あっ!ルイのあの『短剣』を鑑定してみようよう!」
ポコは思い出したかのように琉偉の白い短剣を大きな瞳で見る。
「…あれ…?何も表示されないけど?」
「ん?そんなことあるのか?」
「……恐らく鞘に非常に強力な魔法の封がされているのでしょう…ルイ様以外は抜剣すら出来ないと思います。」
ファーランは琉偉と出逢ってすぐの事を思い出していた。
「じゃあ、ルイ!その短剣を抜いてみてよ!」
「おう!…?え?抜けないんだけど?なんで?迷宮内じゃ普通に使えたんだけど…どう言う事だ?」
琉偉は力いっぱい短剣を抜こうとしたがビクともせず完全に鞘と接着されたように刀身が抜ける事は無かった。
「それってただの武器じゃなくて、もしかして…『神器』なんじゃないの?」
「神器?」
「昨日話した神話に出てくる龍騎士が所持していた武器だよぉ!」
ポコは、昔の物語に出てきた1人の龍騎士が所有した神が作りし武具だと口にした。
「神器…ですか?それはまた、次元が違いますね…」
『神器』という単語にファーラは驚き、静かに金色の瞳を短剣に集中させた。
「へぇー…まぁ…取り敢えず使えなさそうだから…鞄にしまって他の武器を装備するか…」
琉偉が鞄に短剣を仕舞おうとした時、強力な磁石の様に反発を起こした。
「あ?なんだコレ?全然入らない…どういう事だ?」
「その短剣が嫌がってるんじゃない?ルイに装備してもらいたがってるように見えるよぉ?」
「はい…私もそう感じました。」
天啓の加護を感じ取れるファーランが白い短剣を見つめ、ポコと同じ意見を琉偉に伝える。
「…そっか…お前も一緒に冒険する俺達の仲間なんだな!」
そう琉偉が短剣に話しかけた時、鞘の紋章が金色の聖光を放つ。
「うぉ!なんかコイツ嬉しがったろ!?今、返事したよな?この短剣!」
「やっぱりその短剣…普通じゃないよ!マナの圧力がハンパじゃない!!」
ポコは部屋を充満させるほどの強大なマナを感じ取り、少し慌てて琉偉を見る。
「よし!じゃあ俺は二本の剣を装備するか!」
「ポコぉ!コレなんかどうだ?良い剣か?」
琉偉が次に取り出したのは、持ち手の一番下に黒い宝玉が付いた真っ赤な刀身の短剣より少し長めの直剣だった。
「赤龍の宝剣って奴だ!」
「えっとぉ…何々?『赤龍の宝剣・ランク S・スキル・治癒』って武器なのに治癒効果のスキルがついてるよぉ!」
「おぉ!じゃあコレで決まりだな!俺の鎧は赤いから丁度合うしな!治癒も使えそうだし!ってやべー…だいぶ時間をくっちまった!支度しなくちゃどんどん遅れちまうか?待っててくれ!直ぐに準備するから!」
そう言って琉偉も赤と黒が折り重なる龍皮の鎧を装備する。
ファーランの様に多くの金属に覆われてるわけではない琉偉の鎧は体にフィットし尚且つ動きやすい様に肩の部分がないタイプの軽装な鎧だった。
「どうだ?ちゃんと冒険者にみえるか?」
初めて鎧を着た琉偉は少し照れてた様子でポコとファーランの反応を伺った。
「大変…似合っており、スゴく素敵でございます!」
ファーランは金色の瞳を見開いて琉偉を褒める。
「うん!すごくかっこいいよぉ!とてもGランクの冒険者には見えないよぉ!!」
ポコは冗談を交えつつ琉偉に笑いかけた。
「ポコ様も龍皮のフードローブがとてもお似合いです!それと魔銀の杖もポコ様にとても合っていますね!」
「あぁ!どっからどう見ても大魔法使いだ!」
ポコは、黒と白のモノクロを基調とした豪華なローブを着込み、右手には今朝贈られた魔銀の杖を装備した。
「…ありがとう!2人とも!…オイラがこんな装備でギルドに行ったら皆んなビックリするだろうなぁ!」
期待と幻想を頭に浮かべて、ポコは鏡に映る自分の姿をその大きな紅眼で見つめていた。
そして3人の『土龍の』一行は堂々とガゼルの大宿を後にする。




