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【番外編完結】「醜い」と嫌われた豚令嬢、三年後に元婚約者に嫁ぐことになりました ~ただし離婚前提です~  作者: ボボブラ汁
第四章 ゴミと豚野郎

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この豚……いえ、わたくしにムラムラしていますわ!

今度こそ ボボにも出来る R15

「少しずつ、慣らしてみようか」


 ヒューバート様は、穏やかな声でそうおっしゃいました。そうしてわたくしを自分の膝の上に跨らせ、しっかり向かい合わせにしたのです。


 わたくしはヒューバート様を見上げて瞬きました。


「慣らす? 同衾したように?」

「うん、夫婦らしい雰囲気になるようにね」


 確かにこれではまだ、兄と妹ですわ。いえ、親子? 子供のように抱っこされたままの自分を、情けなく思いました。


 兄妹でも親子でもなく、男女の雰囲気にならなければならないのに。


「慣らした方が、君の体にも負担が無い」

「負担……でも、どうやって?」


 ヒューバート様のヘイゼルの瞳が、ランプの明かりを照り返し、金色に輝きました。なんとなく、猛禽類を思わせる瞳だと思いました。


「とにかく、始めてみよう」


 穏やかな声で言われ、わたくしは頷くと、ナイトドレスの肩紐に手をかけました。けれど、みっともないこの体を見られたくなくて、思わず躊躇してしまいます。


 肩紐を握りしめたまま先に進めずにいると、ヒューバート様は首を横に振りました。


「そんなこと、君はしなくていい。それは脱がなくてもいい仕様みたいだし」


 やはり……裸は必要ないのでしょうか。見たくもない、とか……。


 クイと顎を上げられて、わたくしは目を見張りました。彼の美しい顔が近づいてきたからです。


 あ……キスだわ。あのうっとりするようなキス。


 わたくしは目をつぶって準備いたしました。


「──っ」


 温かい感触がわたくしの唇に押し当てられました。何度も、何度も、角度を変え、離してはくっつけ、まるで温度を分け合うように、柔らかな唇が密着するのです。


 恍惚としてしまう、素敵なキス──。これが恋人や夫婦のキスなのですわね。


 ため息が零れるわたくしの唇を割り、その時、何かが入り込んできました。


「──っ!?」


 唇の奥に温かいものが触れ、甘い痺れが広がっていきます。胸の奥から熱いものが込み上げ、体の力が抜けていくのを感じました。


 肩紐がずり落ち、素肌に彼の指先が触れた瞬間──わたくしは思わず震えました。


 裸で悩殺する前に、いきなりこんな……。


 ヒューバート様のヘイゼルの瞳が、ギラギラと飢えたような光を放ち、こちらを見据えていました。


 これは……これは……まぎれもなく彼は、ムラムラしているのですわ!


 びっくりして仰け反ろうとすると、ヒューバート様の目がすっと細められました。


 わたくしの頭を両手で押さえ込み、逃げられないようにされます。


 ヘッドロックですわ!


 長く執拗なキスのあまりの気持ち良さに、わたくしはされるがままになってしまいました。


 爽やかなシトラスの味がわたくしの中に押し入ってきて、ヒューバート様と溶け合ったような気持ちになったのです。


 夫婦のキス……なんて、深いの……。


 わたくしは、負けじと彼のキスに応えました。彼の瞳が歓喜に潤んだのが分かりました。


 ヒューバート様、ヒューバート様っ、ヒューバート様ッ! 


 しかしついに呼吸がもたなくなり、わたくしはプハッと唇を離して荒い呼吸を繰り返しました。


 そして、ようやく話すことができたのです。


「わたくしたち……深く繋がりましたわね」

「……そう……だね」


 掠れた声で、彼が同意しました。それでわたくしも、囁くように言ったのです。


「ヒューバート様とひとつになって、気持ち良かった」

「──っ」


 ヒューバート様は何かを堪えるような顔をなさいました。


「シンシア……とても上手だったよ。さ、次はもっと深く、親密に──」

「素敵でしたわ、ヒューバート様! さすがヒューバート様です! 滞りなく初夜を完遂できましたわね! 明日には子供ができているかもしれません!」



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