07 彼は開き直る。
学祭準備期間五日目。残り二日。現在時刻1:03。日付が変わった。
結構前に日付は変わったのだが、俺は眠れずにいた。なぜかと言えば大したことではない。コーヒーを飲み過ぎたのである。俺は元来甘党だ。ブラックコーヒーなどとても飲めたものじゃないが、今夜(というか昨夜というか)は少し遅くまで起きておく必要があったので、まあ飲んだ。薬と思えば大丈夫良薬は口に苦しなどとどこか間違った諺を自分に言い聞かせつつ、三杯ほど一気に飲み干した。全身が嫌な震えに襲われた。カフェインの覚醒効果的なものを狙ったのだが、どういうわけか効き過ぎたらしい。飲んだのは20時くらいだったのに五時間以上経った今も目がらんらんと冴えて全く眠れない。これで明日、というか今日の昼間にしわ寄せが行ったら非常にマズイ。マズイのだけれど眠れないものはどうしようもない。ベッドに寝転がっていても悶々とするだけで埒が明かないので起き上がり、寝ようとする前に見ていた劇の台本に再び目を落とした。
台本を渡され一読するたびに思うのだが、これを書いているのが俺と同じ歳の奴、まして全く知らない誰かじゃなくて、俺も知ってる奴だってことを思うと、何か感慨深いものがある。ただ脚本を作るだけでなく、謎の伝統である『死亡フラグ』までしっかりと踏襲しているのだから、誰にでもできる芸当ではなく、まして俺などには絶対にできない。
いつだったか、俺は真庭に小説家にでもなったらどうだと言ったことがある。あのとき真庭は、脚本家と小説家は違うんじゃない?などと笑っていたが、これだけの文才があれば十分いいものが書けるんじゃないかと思う。夢だって目標だって、抱き続けなければ現実には成らない。つまりは、抱き続ければ何だっていつかは叶う。届くのだ。
・・・・いかん、深夜に活動しているせいで思考がいつにもまして妙になっている。俺はロマンチストでも浸り屋でもないのだ。
でもまあ、真庭みたいな人間は、幸せになっていくべき人間で、幸せになっていける人間だと思う。
は、と我に返った。何だかずいぶん長いことぼーっとしていたらしい。思考が乱れている。俺はいつも日付が変わる前に寝ているのだ。本来眠るべきだのに寝付けないでいるせいだ。時計をふと見上げてみれば・・・・そろそろ日の出じゃないか。何やってんだ、俺は。
明日、というか今日すべきことは、崩壊した機材の修繕だ。一見したところ壊れているのは半分だった。幸い土台はやられていなかった。あれをどうにかして今日明日で完成させなければならない。頼まれたものは完遂する。責任というものだ。だが俺だけが一人で頑張ってもどうにもならない。どうすれば全員が効率よく協力できるのか・・・・俺はもともと作業班が違?%




