◆十四話◆ 【side*柚樹】
身長差はあっても知裕膝の上にいる為丁度俺の肩に知裕の額がのるような体制になる。
膝をまたいでいるのが不安定でしょうがなしに腰を落ち着けた。
「トモ……いったいどうし……」
「お前、なんでそういうことすんの」
俺が言い終わらないうちに知裕は言葉をつづけた。
「お前が自覚無しにそういうことするから……俺がどんだけお前のこと想ってるか……つか拒否るなら拒否ってくれたほうが楽なんだけど、中途半端に先延ばしにされる方がキツい」
「だって、普通じゃねえじゃん! 俺が思ってるのも、お前が思ってるのも!! 普通男同士でこういうことしねえしっ! なんかお前はすげえ冷静っつうか、余裕ありそうjな顔してさ、俺ばっかしいっぱいいっぱいでバカみてえ」
俺がまくし立てると、知裕は一瞬目を見開いた。
すぐに意地のわるそうな顔になると、わざと耳元で息を吹き込むように行った。
「お前が思ってるのって、何?」
「お雨が思ってるように、俺もお前のことが……」
知裕が、俺の唇を自分のそれで塞ぐ。
最後まで口にされることのない俺の告白を飲み込むように深まるくちづけに、今度は俺も溺れることができた。
これが俺たちだ。
最後は結局、知裕が折れる。
俺は、肩より下にある知裕の後頭部を抱くようにしてキスをした。
今までで一番深い、それこそ女の恋人にもしたことがないくらいの甘ったるいそれは俺のちっぽっけな疑問とか、躊躇だとかを吹っ飛ばす。
案外余裕のなさげな知裕の顔を薄めに見て、女のように扱われることに対する羞恥も薄らいだ。
お互い求め合うものから、相手を追い上げるそれの変わったのはほとんど同時だった。
正直負けるとは思っていなかっったが、思いの外早く、知裕が音を上げた。
「……ちょ、タイム。わかった、分かったから……」
糸を引いて離れる唇に残る感覚の余韻に浸り、ぼーっと知裕の顔そ眺めた。
――赤い……。
いつもはわりに余裕の有りげなこいつの顔が、俺のことだけで赤くなったり青くなったりするのが俺は好きだった。
思えばそれも独占欲だったのかもしれない。
自分から他人に距離を置くようにしていた自分が、初めて、一番不覚に心を許した相手。
結局最初から、俺は知裕が好きだったのだ。
もしかしたら、知裕が俺を好きになるずっと前から。
笑えるな。と思い、思わず吹き出すと、知裕は発の悪そうな顔で睨んでくる。
「やめろよ。お前、自分が思ってるより顔怖いんだぞ」
「ユズはなにがおかしいんだよ」
「……秘密」そんなこと、頼まれたって教えてやらないけど。
なおもくすくす笑う俺に、知裕はそっと俺の肩を押した。
昨日は登校出来てなくてごめんなさい^^;
そして相変わらずじれじれじれじれ……笑
でもこの二人はこのペースを大事にして書こうって最初に決めちゃったんですよね(知るか
知裕にはここからどんどんへたれていただきますが。
とりあえず、まあ、こんな時くらいキリッと書いてあげられたら……いいな。
(限りなく希望的観測)
明日は、普段とは少し経路の違う作品を更新しようかと思っておりますので、プラネタリウムの更新はお休みさせていただきます。
よろしければそちらの方ご覧ください<m(__)m>