表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/30

第22話 自然体

 地獄の5+3連勤を乗り越えるのに精一杯でした。

 えっと、俺は何を話していたんだっけか……そう、クロエにもう一度魔法をかけてもらうんだった。とりあえずは服を着てもらうことにしよう。裸の相手とはまともに話せそうにない。


「クロエさん、服はもう着てもらっても大丈夫ですよ」

「……そうですか」


 特段俺から体を隠すようなことはせず、するするともう一度服を着ていく。やはりこの状況は早めにどうにかしないとまずい。気持ちを落ち着かせるだけならこんなことは普通に受け入れたりはしないはずだ。他にも何かがあってもおかしくない。


 少し考えている間にクロエは着替え終わったようだ。これでようやく本題に入れる。


「で、ようやく元の話に戻れるわけだけど。逆の魔法をかけてくれないか?」

「了解ですマスター。まあ、今回はかけた魔法を解くほうが早いのでそっちでいきます」


 そう言うや否や、イヴはクロエの頭に手をぽんと置いた。どうするのか見ていると、数秒ほどしてそのまま手を離した。魔法陣が出てきたわけでもないが、もう終わったのだろうか。


「クロエさん」

「は、はい……?」


 あ、戻った。かけた魔法を解くのはかけるのとは逆に早く終わるようだ。初めのおどおどしか感じが戻ってきて安心する。やはり魔法や何かで無理やりというのは良くない。


「覚えてます? 今までのこと」

「……っ。覚えて、ます……」


 顔を赤くしながら、俺から体を隠すように体の向きを変えた。よかった、この辺りはちゃんと俺の世界と同じで。


「それでは、私たちはクロエさんのご飯を待ちましょうか」

「そうだな。部屋に戻ろうか。クロエさんも俺たちが近くにいたら料理どころじゃないだろうし」

「……何でです?」

「自分のしたことを思い返してくれ……とにかく戻るぞ」


 何だか、イヴとは持ちつ持たれつの関係になりそうに思えてきた。クロエは……巻き込んでしまった可愛そうな子だが。非常に無責任なことだと思うが申し訳なく思っている。こうなった以上はできるだけクロエに負担はかけないようにしていきたい。


 イヴの手を取り階段へと向かおうとしたところ、クロエから肩を叩かれた。振り向くと、あの必死に何かを言おうとする表情で口を開いているところだった。


「あ、あの。よければ軽食をお持ちください。その、出来上がるまで少し時間がかかりますので」

「……ありがとうございます」


 差し出されたのは魚の開きらしきものだった。皿に乗せられたそれを礼を言いつつ受け取り、イヴと共に階段を上って部屋に戻った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ