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二十話 愚か者。
「どういうこと……?」
スタンピードが片付いた後、私はその発生源である南のダンジョンに調査隊を向かわせた。
彼らが出した答えに驚愕した。
曰く、ダンジョンコアを弄った人間がいるそうだ。
ダンジョンコアとは見た目は巨大な宝石に似ていて、文字通りダンジョンの核となる存在である。
魔物の発生源であり、本来ならばすぐに破壊すべきものであるが、それは出来ない。
膨大な魔力を蓄積したそれに下手に触れれば今回のように魔物が活性化して暴走したり、噴き出した魔力による大爆発が起きたりする。
そんな事は一般人でも知っていることだ。
「コアにあった指紋を調査しましたが、ここに所属している冒険者のものとは一致しませんでした」
「じゃあ、侵入者が入ったってこと?」
「そのようです。警備の者もいたのに……どうして」
調査隊もわけがわからないという顔をしていた。
隠密魔法というものはこの世界にはあるけど、わざわざダンジョンコアなんてものに触れて暴走させるなんて。
一体何を考えてるんだ? その愚か者は。
早く見つけ出して衛兵に送りつけないと。
まだこの領地にいる可能性もある。
領地の所有している全ダンジョンの警備を強化し、他の地方のギルドマスターにも連絡した。
……私の管理不足という恥を晒してしまうが、災害には代えがたい。
何かがあってからでは遅いんだ。




