【予定していた結末】途中まで書いていて、他の方の作品で予定していた結末に似たものを見てしまい書けなくなりました。
前半、小説(未完)
後半、予定していたあらすじ
(王弟視点)
その娘を見たのは、昨年の今頃だった。
この国には珍しい髪の色がまず目を引いて、どこの家の娘か調べてみれば、探し続けていた少女の家の遠縁の娘だとわかった。
マーロウ・ブリスケットと名乗る少女はクロッドのよく知る少女の面影を持っていた。
( もう、あれから二十年近くが経ったのか)
少年時代の思い出を鮮やかに彩っていたのは、その少女の姿
ある日突然学院から姿を消した、妖精のような
もともと、学院は王族が管理している。王位継承権の低い王族が、次代の貴族を育成する場として作らせた場所だった。
甥のウェルターが、彼女とよく会っていることに気が付いていた。はっきりと見たことはなかったが、よくない噂も聞いていた。
『私、婚約の打診に参りましたの』
そうして、彼女が私の前に立ったとき
『私の本当の名は、マルクリット・ティル・ブレイズと申します。父はブレイズ帝国皇帝シンリーヴ、母はブリスケット子爵の娘リネットでございます』
息が止まった
帝国からの婚約の打診は、既に内定していた婚約を解消する理由にはならない。だが、知ってしまえば、聡い甥の婚約者は自分から辞退するに違いない。
ならば、分かっている事実だけを理由に、偽の婚約解消として本当の彼女の気持ちを確認してはどうか。王太子自身が望んだ自国の宰相の娘とうまくいけば、婚約の打診は諦める。そう、ウェルターに告げていた。
長い戦争の後、和平を結ぶ折りに
互いの君主が、子を使って関係を修復するのが一番簡単だ。
『なお、私の持参金として、先の戦争に於いて帝国領となっていたロス港の返還と、ブレーゼ運河の関税引き下げを提案させていただきます』
ブレーゼ運河とロス港はグーリルとブレイズの境界に位置し、物流の要となっている。
農業国であるブレイズ帝国は、武力に関しても力を持っている。
技術国である自国は隣国に対しての羨望が強い。
グーリル国でも、食料は自給出来てはいる。だが、隣国の豊かさを知ってしまえば抗えない。
知らなければ我慢できた、だが、知ってしまえば生活水準を落とすことは難しい。
国として、王として、
過去の戦争の二の舞が待っている。
国民の生活を豊かにするために、国民自身を犠牲にすることは間違っている。
ここまで書いていましたが、他の方の作品と結末が似てしまいそうで書けなくなりました。
以下に結末のあらすじを書いておきます。
王弟と子爵令嬢は、お互いほのかに恋心を持っていましたが、留学生の帝国の皇太子が子爵令嬢を誘拐し、側室にしてしまいました。そのあたりやなんやらで戦争が勃発します。
皇太子は皇帝になり、子爵令嬢は皇女を産んで死にます。皇女は冷遇され、和平のため王国に嫁がされることになります。王国の王太子には婚約者がいるため、婚約解消か他の王族にするか保留されます。
皇女は母の実家の子爵家で生活します。
王太子は婚約者の気持ちを試すために、嘘の婚約破棄をしようとします。結局、婚約解消したほうが都合がいいので解消になります。
王太子は皇女と結婚します。
婚約者は学園で王弟と出会い、互いに心に傷を負った者同士で惹かれ合います。その後、未練がましい王太子をすっぱり捨てて幸せになる、という予定でした。
内容は「王太子のモラハラにより拒食症ぎみになった婚約者の立ち直り」だったのですが、連載していた頃から現在までに婚約破棄作品がたくさん書かれるようになり、似た内容のものが増え、ちょっと書きづらくなりました。
完結できず申し訳ありませんでした。ここまで読んで下さってありがとうございました。
完結できず申し訳ありませんでした。