先生役
私は自分で勉強してきた内容を話し、どうやって魔法を作ったのか、簡単な詠唱魔法を分解して説明したり、術式の形などを説明したりして。時間はどんどん進んでいった。
「では、これくらいで終わりましょう。聞いていただきありがとうございました」
そして教員達は満足した顔をして教室を出て行った。あの突っかかってきた教員を除いて。
「やはり、私はあなたの考え方とは相容れませんね」
その教員は腕を組みながらそう言った。
「最初に話した内容ですか?」
「ああ、自分の価値や力のために使う。それの何が悪いんだ?」
「悪いとは思いませんよ。ただ、私の考えを伝えたまでです。そしてそれはあくまで私の希望です。強制する訳ではないのです」
「そうか、なら勝手にさせてもらうとしよう。だが、講義は見事だった」
そう言うとその教員は立ち上がり入口の方へと歩いて行った。
「褒めていただきありがとうございます」
入口で止まるとその教員は不敵な笑みを浮かべながら
「これで私の魔法のレベルが上がり力を誇示するようになったら君はどうする?」
私は残念そうな顔をしながら答えた。
「私はどうもしませんよ。困りもしませんし、ただそこに関しては責任は持ちません。あくまでそれはあなたの考えですから」
その教員はその答えを聞くと「また話をしよう」と言ってその部屋を出て行った。すかさずアンナが寄ってきた。
「お疲れ様です~ニーナ様」
「アンナ・・・疲れたわ」
私はアンナの胸の中に頭を寄せた。
「ニーナ様、私は誇らしいです」
「ありがとう帰りましょうか」
そう言うと待ちくたびれた兵士の方に謝りながら寮に帰って行った。
次の日、いつもの王子の件を片付けるとなぜか色んな学年の生徒がこちらへやってきた。
「ニーナさん私達にも講義をお願いします!」
私は困った顔をしながら押し切られてしまった。教員に一部屋借りると言って借りて講義を行った。私の魔法に対する考えは教員にしたものと同じだが、魔法の知識に関しては教員にする時よりもかみ砕いて教えて行った。かみ砕き過ぎて時間いっぱいどころか少し過ぎるくらいに講義は続いてしまった。
その後の日は、あまり相談に来る人は居なかった。
講義は失敗だったかしら・・・
その後、私は1学年の練習しているであろう場所に行くとみんな色んな魔法を試していた。人によっては2個3個と別の魔法を試す子がいたり、1個の魔法をずっと撃ってる子など色々だった。教員もそれを見て驚いていた。
「あ、ニーナさん、見てください。この時期の1学年の練習風景とは思えない光景ですよ」
「お役に立てましたか?」
「役に立つレベルじゃありませんよ」
ただ相変わらずあの子は一人離れた所で魔法を撃っていた。
「あの子はここには居ないんですね」
「色々ありますから・・・」
私達はまたあの子の元へと歩いて行った。




