先生!?
その子はその魔法を見て驚きはしたが私を睨むと壁に目を移した。
「こんな壁すぐ壊してやる」
その子は詠唱をし始めた。アンナは止めようとしたけどそれを私は止めて首を横に振った。そしてその子は炎の槍を出して投げつけた。凍った周辺を焼き尽くす勢いだったが壁は溶けるどころか傷一つ付かなかった。
「な・・・なんなんだよ!?」
「あら・・・溶けてないわね。壊すんじゃなかったのですか?」
「う・・・うるさい!!」
その子は色んな炎の魔法を試し始めた。
「なんでだよ・・・なんで壊れないんだ!」
私はそっとその子の横に立つと簡単な炎の魔法・・・火の玉の魔法を詠唱した。
「そんな魔法でなにするつもりだよ」
私はその子を見て微笑むと軽く魔力を込めて火の玉の色を変えた。そして放った。
壁に穴が開き火の玉は飛んで行った。
その子は何が起きたのか分からずに唖然としていた。
「一人でやらずに誰かに教えてもらって勉強するのもいいと思いますよ?」
「それはお前に聞けって事か?」
「私じゃなくてもいいわよ?」
その子は舌打ちして顔を背けた。
「もう一度聞いていい?あなたがなんで一人で練習しているのか教えて」
「周りのレベルが違うから・・・」
「本当にそれだけ?」
「何が言いたいんだよ」
「まあいいわ。言いたくなければいいの。じゃあね」
私とアンナは1学年の子達の元へと戻って行った。
「ニーナさんあの子は大丈夫でしたか?」
「氷の壁作って上げたらそこに魔法を撃って練習してましたよ?」
「そ・・・そうですか」
教員は少しあの子の事を心配していた様子だった。一人の生徒が先生に教えて欲しそうに寄ってきた。
「先生!魔法がでません!!」
「じゃあ、私に見せて」
私はその子の元に行って詠唱を聞いた。1カ所違うようだったので訂正してあげると魔法が出るようになった。
「どうしてわかったの?」
「簡単な魔法ですもの分かりますわ。正しく詠唱しないと危ないからまずは覚えるとこからやるといいですよ」
「ありがとうございます!」
魔法の出なかった子は何度もその魔法を撃ちながら詠唱を覚えようとしていた。
「ニーナさんは教えるのも上手ですね」
「そんなことありませんよ。それにこの子達はこれからですから」
そこに居た教員は何を思ったのか1学年達を集め始めた。私は戸惑ってその様子を見ていた。
「みんな~3学年のニーナさんが来てくれました!親善試合も出ているすごい人です!魔法の事教えてもらってくださいね!」
「え!?どういうことですか!?」
教員は小声で
「きっと私達の座学より勉強になると思うわ。お願いね」
私はそのまま戸惑いながら話を始めて行った。




