古代魔法の使い手3
私は校長とアルビーネが少し羨ましく見えた。
「脱線したのお。すまんな」
「まったく、もう・・・今じゃ文献は残っていないほど珍しい魔法になってしまった事は分かるわね」
「ええ、あっても想像の魔法とまでしか書かれていませんでしたから・・・」
少しアルビーネは驚いた。
「まだ、書かれていた本もあったのね。そう、古代魔法の全ては想像から作られているの。そして感情で揺れ動く魔法でもあるの。だから、怒りに任せるときは気を付けて・・・思った以上に強くなってしまうから」
「感情でも変わるのですか?」
「ええ、変わるわ。私はそこまで感情が揺らいだことは無いけど高ぶったときは魔力が暴走するわ」
あの時、怒って気を失った時・・・暴走してたのかしら
「でも、いい子が古代魔法を使ってくれててよかったわ」
アルビーネはそう言って笑顔になると校長が胸を張って言い出した。
「わしが見つけたんじゃよ!」
「たまたまでしょ?」
「たまたまでもじゃ」
仲がいいなあ~本当に
私はアンナが死に掛けた時の魔法も気になった。
「そういえば、古代魔法で人を癒したり治したりすることってできますか?」
「そんなことできてしまったらお主連れていかれておるぞ?色んなところに」
「私はできなかったわ・・・やる相手もいなかったし」
「そうですか」
アンナを救ったことは内緒にした方がいいわね・・・
アンナは首を傾げて不思議そうに言いだした。
「あれ?でも、私なんで助かったんですか?」
「アンナ!?」
その言葉を聞いてか校長は手で顔を覆った。
「・・・またやらかしおったな。ニーナよ」
「また?この子そんなに色々やってるの?」
「話せば長くなるが・・・とりあえずこの事は黙っておこうかの」
そして校長は私がやったことや作り出した魔法を次々と話し始めた。
「本当に規格外ね。私やあなたじゃ歯が立たないのがよく分かるわ」
「我が校の嵐じゃよ」
嵐にされちゃったわ・・・多少暴れた自覚はありますけど・・・
「ここまで古代魔法を使いこなしているのなら私より上なのは確かね。後は知識だけ・・・私が置いていくわね。私もアルゴスと同じで長くないから・・・でもそのハナビ?っていうのは見て見たかったわね」
「その知識は教えた二人にもしてもいいですか?」
「もちろんしてあげて・・・できれば危険性もしっかりと伝えてあげて」
その後私はいろんな話を聞いた。アルビーネがどんな風に魔法を使って欲しいか、古代魔法の生まれた時や何が起きたのか・・・昔はどういう魔法が使われていたなど知りたいことを色々と聞いた。
「久々に話したわ~」
「普段一人じゃからな」
「あなたもたまにはお外へ出たら?ボケるわよ?」
「外に居っても変わらんよ」
また始まったわ・・・
そして私はアルビーネを見送った。
「もう少ししたら私はまた旅にでるわ~」
「次は会えないかもしれんのお~」
「うるさい爺だ!」
最後まで・・・もう。
「アルゴス先生・・・夜魔法を使いに来てもいいかしら」
「なんじゃ急に・・・いや、わしも一緒に使いにこよう」
そしてその夜私とアンナ、それに校長は夜の学校へ来て一緒に花火を上げた。私の花火はより一層大きく綺麗な花火でその日見ていた人を釘付けにした。
「アルビーネさん見てくれてるかな・・・」
「きっと驚いて腰を抜かしておるよ」
「アルゴス先生意外にアルビーネさんの事好きだったんじゃないですか?」
「どうじゃったかな?」
とぼけた顔をした校長は少し楽しそうに見えた。そしてその日は沢山の花火が上がっていた。




