休み前
アンナはそのまま魔法の練習をしていたけど氷を出せずに手を濡らすだけで終わってしまった。
次の日の朝、学校へ行く準備をしているとアンナが大事なことを伝えてきた。
「ニーナ様~そろそろ実家に帰らなくていいんですか?」
「あ、そういえば・・・この前の時は少し短くて戻れなかったものね」
「奥様も寂しがってると思いますよ~」
「そうね・・・よく手紙に書いてあったわね・・・」
結構な頻度で私は母と手紙でやり取りをしていた。そして段々と寂しいという言葉が増えてきている気はしていた。
「そうね・・・でもそのまま戻るとゆっくりできないし先生に相談してみるよ」
そうして私は担任に話を通してみた。すぐには返事はできないけどきっと大丈夫だと答えが返ってきたので私はリアーネにもそれを伝えていた。
「まだ未定だけど今度の長い休みの期間だけど少し長めにしてもらおうと思うの」
「どれくらい?」
「そうね・・・7日間くらい伸ばしてもらおうかなって思ってるの」
「分かった。じゃあ私の研究進めとく」
伝える人は伝えたし、後はアンナの方ね。
私は学校が終わるとパン屋に向かった。軽く魔力を流して辺りを警戒しながら歩いていくと嫌な視線を感じた。
嫌な視線ね・・・2~3人居るのかしら。
そう思いパン屋に入る前に別のお店に入り私は外の様子を魔力で探った。
動かずに見張ってるのかしら。少し面倒ね。でも言わないと困るわね・・・
私は財布の中身を確認した後、パン屋へ向かった。
「いらっしゃいませ~、あ!ニーナ様~」
「おう!いらっしゃい!お嬢さんじゃないか珍しいな」
「ええ、お久しぶりですわ。それでお話があるのですがよろしいかしら?」
「ん?どうした?」
「実は学校が休みの間実家に帰ろうと思ってまして」
「ああ~そんなことか」
すごい豪快な笑いを店主のおじさんはしていた。すると奥から奥さんも出てきた。
「奥まで丸聞こえよ。もう」
「いやあすまん。この通り家内も動けるようになったし問題は無いよ。まあ、ちょっと変わった客達は残念がるだろうけどな」
「すいません、ご迷惑かもしれませんが」
「いやいや普段助けてもらってるからこれくらいお安い御用だ。張り紙も作っておくよ」
「では、お願いいたしますわ。後、パンを何個か頂こうかしら」
「おう好きなの選んでくれ」
私は小声でアンナを呼んだ。
「アンナ気を付けて。ここに来るとき嫌な視線が何個かあったから。私がここを出るときは他人の様に接してね」
アンナは頷くとおすすめのパンを教えてくれた。私はおいしそうなパンを何個か買ってお店を出た。
そして何気なく遠回りをして帰ると同じようにあの視線を送っていた人達が動いているのが分かった。
あの人達が貴族の関係者かしら。それともただの泥棒かしら。




