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無貌の衆  作者: 彼岸花虚実
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102/201

スキー

リフトから降りればそこは、さっきまでとは別世界。

広がるのは、白い輝き、遠く見える日常と。

どこまでも広がる、澄んだ空。

一歩踏み出せば、景色は溶けて、流れ出す。

頬をなでる空気と一緒に走れば、もう自分は自分じゃなくて。

流れる風になって。

きらきらと光る大地を、切り裂いて駆ける。

揺れる視界は、喜びと楽しさしか映さない。

その数分間、人でなくなった私は、全てを忘れて、滑りに没頭する。

下に着いて、自分でブレーキをかけた時、夢は終わる。

そうして、夢の時間を思い出すと、また、リフトに乗ってしまうのだ。

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