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生命が恐怖するもの2

どうもー更新分です!

それではどうぞ

「では、ドローはしないことにします、そして召喚札を二体出しましょうか」


 出たのはさっきのムーンシャドウ二体。

 なるほど、手札に二枚握っていたということか。

 ものすごく厄介だ。

 除去しようにも、あいつらは手札に戻る。


「さぁて……ではこの私、シャドウのマスターカード効果を発動させていただきますよ、ゲシシシ……」


 そう言ってそのままシャドウは言い渡す。


「ムーンシャドウ二体で攻撃!」


「っ!」


「……を宣言した時、代わりに破壊することで効果を発動させていただきます! その効果は『影討ち』!」


 ムーンシャドウが破壊と同時に手札に戻っていく。

 そしてファンキーな猫顔が牙をむき出しにしてこちらに襲い掛かる。


「こ、これは!」


 手札を二枚噛みつかれて、墓地に落とされた。俺はこの動きを身の毛もよだつほどよく知っている。

 ハンデス。しかも相手側にこっちの手札を選ぶ権利がある方だ。

 なるほど、だからムーンシャドウを二体というわけか。

 マスティマの方は起こったことに驚いているようだが、俺はもっと状況が悪化したことを思い知らされる。

 そりゃ環境もとれる。動きが強すぎてどうしようもない。

 あそこのジャッジがいい勝負とか言っていたが、間違いなく嘘だろうな。


「淳介、こんなのありなのか? 明らかに反則だろう!」


「気持ちはわかる……だけど、その追加コストとして式狛を自沈させるやり方……特にずるいとは感じない」


 問題はムーンシャドウは破壊されたら手札に戻るということ。

 このままじゃマスティマの手札は一方的に使わず墓地に行ってしまう。

 それだけじゃない。


「これで私のターンは終了……ゲシシシ」


 ニヤニヤしている辺り、むかっ腹が立つ。

 そうだ。もうこっちはシャドウの術中にあるということだ。


「我のターン!」


 俺はマスティマに小声で言った。


「マスティマ、二枚ドローだ」


「あぁわかっている、二枚ドローを宣言だ」


 シャドウの表情からあいつの言いたいことを俺が代弁すると、『おやぁ? 本当に二枚ドローでいいんですかぁ?』ってところだろうか。

 恐らく、あいつはもうムーンシャドウを引いては自沈を繰り返していくだけだろう。

 思い出してもみればすぐわかることだ。

 この世界のデュエルでは、“同じ札の使用枚数に制限がない”。

 つまり、あいつのデッキはおそらく大量にムーンシャドウを積んでいる。

 あとはこっちの手段がつぶれていき、置き札が少なくなったところで一気に殴り通す。

 命名するなら、ハンデスアグロビート、といったところか。

 俺が生きていた頃だったら発狂ものだ。


「なぁ、やっぱあの動きは卑怯じゃねぇか?」

「ほぼ一方的に手札がなくなっていって、ドローで補充しようにもムーンシャドウが三体並んだらあとは置き札が切れるまでムーンシャドウ破壊するだけだもんなぁ……あの悪魔の姉ちゃんも可哀想になぁ」

「もうすぐ降参するさ、さっきも最後にムーンシャドウ五体でズタズタにされてたからなぁ」

「ちぇ、つまんねぇ……これでまた金が吹っ飛ぶわ」


 観客もいよいよ白けてきたか。

 まぁそのほうがこっちはイライラせずに済むんだが。

 さて、マスティマは俺の指示待ちのようだな。


「まだあれがない……とりあえず場にその式狛を出しとけ」


「こいつか、我はこの召喚札を使う!」


 キキキと蝙蝠たちがどこからともなく集まっていき、人の姿を形どっていく。

 こいつはコスト2、『夜襲のドラキュラ』。

 悪魔族でパワー2の耐久力1。

 少し耐久面で薄いが、効果は軽コストながら優秀だ。

 攻撃して、相手の式狛を破壊に成功した時、墓地の札を1枚置き札の一番下に戻すという効果。

 簡単に言えば、ライフを回復できるのだ。

 まぁ攻撃できればの話になるが、相手に軽くプレッシャーを与え、除去を誘うことはできるはずだ。


「この場合、こいつに攻撃権限はあるのだったな?」


「あぁ、今あいつのフィールドはがら空きだ! マスティマ、攻撃いくぞ!」


「うむ、さぁドラキュラよ! マスターカードに向けて攻撃!」


 爪を立ててシャドウに襲い掛かるドラキュラ。

 その鋭い一撃が黒い胴体を布切れのように掻っ捌く。

 だが、その切り口は瞬く間に再生した。

 余裕の表情。そのまま置き札を2枚引いてすかさず捨て、左手で脇腹を少し押さえるマスティマを見て不敵な笑みを浮かべる。

 俺もシャドウも気づいている。今どっちが不利な状況にあるかをだ。


「これでターンは終了だ」


「ほぉ……それだけですか、では私のターンと行きましょう、ドローはしません」


 残り34枚。マスティマが35枚。

 決して大差はないが、手札ではこっちが5枚であちらが7枚、若干だがシャドウが有利だ。

 だが、それはあくまで状況的建前。結局動きは変わらない。

 ドローはせず、またシャドウは三枚召喚札を出す。

 「ゲシシシ……」と笑いながら、出てきたムーンシャドウに攻撃をさせ、マスターカードの効果を発動。


「ゲーッシッシッシ!!」


 さっきと同じようにムーンシャドウを破壊した分、三枚の手札を墓地に送る。

 逝ったのは召喚札が2枚と戦略札が1枚。

 これでこちらの手札は2枚だ。

 シャドウのターンはこれで終了。


「さぁ、どうしますかぁ? もしそちらがいいのであれば、降参してもいいんですよぉ?」


「……」


 マスティマのコメカミから血管が浮き出ている。

 相当頭にきているようだが、俺はその気持ちがよくわかる。

 恐らく、シャドウにはこの怒りがまったくもって理解できることはないだろう。

 理由は簡単。やられたことがないからだ。

 環境デッキを握って自慢げにしているやつはいつだってこう思っている。

 「〇〇ゲー」と。

 かつての俺がそうだった。

 何をするにも強い動きで作業の如く相手をひき殺す。

 それが面白いと思っていた。

 死ぬまではな。


「マスティマ」


「なんだ淳介、指示がないなら話しかけるな!」


「まぁ落ち着け……一ついいこと教えてやる」


 俺はマスティマの耳で小さくささやく。


「……すぅー……はぁー……」


 効果絶大か。マスティマは落ち着きを取り戻す。


「我のターン!」


 ここでのドローは2枚。宣言をし、マスティマは置き札から引く。

 思えばもうコストは4。ターンも進んだものだ。

 そしていよいよ次のターンに本領を発揮できる。



 


いかがでしたでしょうか

ちょっと腹が立ったかな?

ちなみに私はハンデス大好きでしたね

反感買いますのでやめますね、この話(;´・ω・)


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