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後書き

 この作品は、史実を元にしたフィクションです。

 実在の人物、地名、その他が登場しますが、一切関わりはありません。


 ――と、言うわけで、お疲れ様でした。

 読了、ありがとうございます。和倉眞吹です。


 さて、この作品は、元々は某賞へ応募する為に執筆致しました(結果はまあ……お察し下さいませ)。

 制限字数は、三万字以上五万字以内。

 それで、とにかくどうしようー、取り敢えず誰の時代を書こうー、と思いながら、別の王様を調べようと検索窓に入力した文字が、何でか『成宗ソンジョン』に繋がりまして。

 まあ、見るだけ見てみようと思って、最初に「これだ!」と思ったのは、違う人物でした。後々、それはそれで話に書き起こそうと思っているので、ここでは秘密です(何)。


 第一稿目に考えていた主人公(一応、実在とされる人物)の履歴書を書いている際に、大体できあがった所で、「ところで、成宗の正確なプロフは」と確認したら、何とヒロイン・十六歳の設定ではかなり無理があることが判明。

 舞台を、一四九四年と想定していたのですが、その年は、成宗亡くなってるかどうか、という所だったんです。成宗はこの年の十二月に死去しますから、舞台は五月末~六月、元気かどうか、って所です。

 一方、廃妃ペビユン氏(韓流時代劇ドラマ『チャングム』の冒頭で、毒を飲んで亡くなった女性です)が追放されるのは、成宗・二十四歳の時。

 このあと辺りを物語の舞台として考えていたので、完全にズレた上に、史実に忠実にやるとすれば、ヒロインまだ三歳ですorz

 じゃあ、もう、史実と見せかけた架空の話ってことにしよう(というか、創作は皆架空ですよ、と言われればその通りなんですが)と思い切って、年代はボカすことにしました。

 それでいて、登場人物は実在の人物です。

 勿論、女性は皆下の名前は捏造ですが。


 そうは言っても、実在の成宗がこんなに好色寄りの王様だったかどうかは、微妙なところです。資料を読んだ上での、解釈の違いというか……ただ、晩年はご自分で妓楼に繰り出してたらしいって話もあるくらいだし、あくまでも架空の話だしってことで拡大解釈致しました。

 あと、廃妃ユン氏のキャラにしても、ちょっと拡大解釈入ってますが、今回はじっくり描く字数の余裕がありませんでしたので、分かり易く悪女ポジションで失礼します(逃)。


 で、最初のヒロインの話で書き始めたはいいのですが、何だか冒頭にインパクトが足りない、本当に賞に応募するのにこれでいいのか、と自問した末に、これは保留としました。

 前述の通り、別の話としてそのまま書きたいと思っていますので、まあ、乞うご期待。


 でも、時間がとにかく足りなかったので、世界観はそのまま、成宗の王子で記述の乏しい人を使おうと思って、白羽の矢を立てたのが、桂城君キェソングンです。

 本当は、韓国語版ウィキペディアにすら、生没年・生母・諱以外の記述がない、って王子が一人いたのですが、舞台と想定する年数の時点で年齢が低すぎるし、いくら架空でも史実を元にしてる以上ちょっとな、と思ったので、次いで記述の少ない桂城君を引っ張りました。

 彼の正室がウォン・チの娘だというのは、そこから拾ったネタです。

 ただ、ウォン氏のお父さんが具体的に何をしていた人か、ウォン氏がどういう女性だったかまでは不明です。今のところ。


 尚、史実上の桂城君は、二十六歳で亡くなってます。死因も不明なんですけどね。

 彼のことで分かってるのは、産みのお母さんが淑儀スグィハ氏であることと、妻の父の名前と姓、生没年月日、あざないみな、以上です。

 という訳で、字は本当に『スギョン』なんですよねー。側室の位の一つ『淑容スギョン』と読みが同じなのは紛らわしいですけど。

 ちなみに、漢字は『壽堅』です。


 朝鮮王朝実録でも、日本語訳版では、成宗の家族については、正室三人のことくらいしか載ってません。あと、息子の燕山君ヨンサングン中宗チュンジョンのことですね。原語のほうは違うのかも知れませんが……早くハングル読めるようにならないと(って、毎回言ってる)。


 廃妃ユン氏が追放されるに至る経緯や、貴人クィインチョン氏&オム氏との対決の詳細、仁粋インス大妃テビとの嫁姑戦争等々、書きたいことは他にもあったのですが、今回はとにかく五万字に納めないといけなかったので、泣く泣くカットしました。

 カットすることによって、いきなり話が終わった感もあって、それも反省点です。

 あと、ソルファが宮中を下がる際の国王夫妻とのやり取りとか、正体を明かしたあと、どう許容されたのか、とか、その辺りも書きたかったし、ソルファと桂城君が恋仲に至る過程がちょっと駆け足になってしまったのも心残りでしたが、取り敢えず、『続く』じゃなくて『終わり』にできたので、満足してます。

 レーベルへの公募作品(ネット上での未発表作品含む)や、『首陽スヤン大君テグンの独白』を含めても、朝鮮王朝もので読み切りにできたのって初めてなので、その点でも非常に達成感があります。

 自己満かも知れませんけど。


 それでは、蘊蓄に見せかけた一人反省会、お付き合い下さり、ありがとうございました。


▼参考資料(※敬称略)

お世話になりました。


□朝鮮王朝実録【改訂版】 朴永圭パク・ヨンギュ著、神田聡、尹淑姫ユン・スクヒ共訳

□韓流ドラマが10倍楽しめる 朝鮮王朝の衣食住 康熙奉カン・ヒボン編著

□知れば知るほど面白い 朝鮮王宮 王妃たちの運命 康熙奉カン・ヒボン

□韓国語版ウィキペディア(+翻訳サイト)

□その他、ネット上の資料


©️和倉 眞吹2018 .

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