01 我、次期魔王
題名そのまんまな話。小説初めてなんでかなりグダグダですー(´∀`)ぬるいですがボーイズラブはいりますんでお気をつけて!!ヨロシクです。
―ここはとある世界の魔王城―
「ふっ…今日はいつになく良い朝だな…」
空を漂う雲はどす黒く、時に稲光が走り回り…直後、和太鼓を思わせるあの音ー…
「美しい……!!
そして、この搾りたて牛乳100%入りミルクティーのなんたる美味な事か…!!
まさしくマイルドッ!! やはり労働の後は、コレに限る!」
遂に取り戻した、我の安息の時間…! 麗しのティータイム!!
フッ…君の乳に乾ぱ…「アンゼルッッッ!!!!」
「ブバァァァァッッッッ!!!!」
噴き出しました、ミルクティー。
そしてそれは、その勢いのままに、この状態を引き起こした
『招かれざる』客人の顔面へと容赦なく直撃をする。
「!!!? やったぁぁッッ!! アンゼルと間接キっ…キスだぜヒャッホウッッ///!!!!」
…かといってこの広い世の中、それを喜んで受け入れる変態もいるようで。
変態…変態……変態…
「変態勇者ァァッッ!!?
お主まだ生きておったのかッ?!!!」
「キスっ…キっキス…うへへへ…///」
「キモッッ!!」
…濡れた(我の噴き出したミルクティーで)碧い髪を振り回し、恍惚とした表情で腰をくねくねとうねらせるこの、見るからにド変態な男…実は残念なことに、
『勇者』だったりする。
またの名を『ストーカー』。
だが、今は呼び名など気にしている場合ではない!
「何故お主がここに…ッ?!! 確かにこの手で葬り去った筈…!!?」
そう…確実かつ、残忍に。今だこの世に存在するなど、有り得ない…!!
「フフフ…このオレが君を一人置いて、しかもあんな事くらいで、死ぬわけないだろう??
むしろ…SMプレイにしたって足りないくらいだぜ!!」
そこで何故か、きらめく程のドヤ顔…やり過ぎてしゃくれているのが更に腹立たしい…!
「ぬぅ…!! やはり…後頭部を鈍器で殴りつつみぞおちに拳を叩きつけ更に鼻の下にう〇こ香水を塗りたくりついでに毒を盛り仕上げに手足を縛りサメ共のうようよ住んでおる海に蹴り落とす(しかも重り付き)程度では甘かったか…!!」
我はがくりと膝から崩れ落ち、ああ…あの時香水ではなく、犬のう〇こそのものを塗りつけてやればよかったと悔し涙を流し、己の甘ちゃんぶりを呪った。
ついに我の平和を取り戻したと思ったのに…チクショウ!!
とんだぬか喜びをさせおって!! 急にやる気失せたわッ!! 人生とかの(。=Д=)ッ!!
「ドンマイ!!」
「ムカつくッッ!!」
「アンゼル…そう落ち込まないで…君の涙を見ているとオレは…オレは!!
ズボンがはち切れそうになるんだぁぁッッマイハニーーッッ///!!」
「黙れ変態がッッ#!!!」
「なぁアンゼル…『レイド』って名前で呼んでくれよ…!
まぁ、『変態勇者』呼びされるのもなんだかエロくて(←?)特別で、大好きだけど///!!
でも、俺達は運命の赤い糸で繋がった『勇者と魔王』なんだぜッ///!!!」
はにかみながらも、本日二回目である謎のしゃくれドヤ顔で、ニッと胸を張る変態勇者…
こやつはどうやら大きな思い違いをしておるらしい。…いや、むしろ思い違いしかしておらんか。
ならば、それを正してやる他、答えはあるまい。
あぁ…もう…頭痛してきた。
「よいか変態勇者よ…何度も申したが、我はお主の申す『魔王』ではない…
我等、魔族の【未来】を担う『次期魔王』なのだ。…わかるな?」
「もちッッ!!」
いちいち親指を突き立てるな。折ってやろうか。
「…そしてお主は人族共を光へと導く…のか?…は知らんが、とにかく人族の【今】を担う『現勇者』…」
「うんうん!
…アンゼルの声はいつ聴いても透き通っていてどこか儚げで…且つ、魂を揺さぶられるかの如く芯の強いメロディ…!
美しいなぁ…///(´∀`)」
「……。…お主の戦うべき相手は我の父上であらせられる『現魔王』のはず…故に『次期魔王』である我に挑むのはお門違い、ご法度というもの…。
いくら脳の腐り果てたお主とて、今ので1362回目となる同文の説明を聞き続ければ、いい加減理解できるであろう?」
「わかるわかる~!
…あぁ…長く艶やかな漆黒の髪はまるで月夜に流れる清流のよう…思わず触れてしまいそうな瞳は紅水晶…!
あぁ…! 気が狂ってしまいそうだぜホホーウッッ///(●´艸)!!!!」
こっちは精神が狂ってしまいそうだぜホホーウ。
「…ちゃんと聞いておるのか…?」
「もちッッ!!」
いちいち親指を突き立てるな。折ってしまおうか。
「ならば話しは早い…これでお主とは…「それは違うぞアンゼルッッ!!」
「なっ…なにッ?!」
急にシリアス顔になった変態勇者は、無礼にも我の手を不潔な手でしっかりと握り、欲で濁りきった黒い瞳で見つめてくる。
…本当に、なんなんですかねこの人は…。 正直、我、メッチャビビってるんですけど…
足ガタガタなんですけど…察してよ!!
「…生まれたてのバンビみたいで可愛らしい…///」
ぁっわかってやってたの?? ホント殺ってしまいたいね♪
「アンゼル…オレは『勇者』としてここにいるんじゃない…君を『次期魔王』として見ている訳じゃないんだ!!」
えっそうなん? さっき自分で
『俺達は運命の赤い糸で繋がった【勇者と魔王】』ゆってたやん。
…マジでついていけんわ。
「…それでは何故、こうも頻繁に我の元へ現れる…? お主は腐っても勇者、そう暇が有る訳でもあるまい…?」
これについては、前々から気にはなっておった。
変態とはいえ、勇者は【勇者】だ。【魔王】(我の父上)と戦う事はもちろん、他にも何かと多忙である筈。
…故にわざわざ、その時間を裂いてまで、我にセクハラをする為『だけ』にここへほぼ毎日、それもたった一人で通っておるなどまず考えられない。てか、考えたくない、怖い!!
…何か他に、目的が有るのだろう…?
コレも魔王を倒す為の戦略の一つ!! とか!!
変態勇者は、フッと微笑んだ。
「もうかれこれ205368回も伝えたんだ…わかるだろう? オレの気持ち…」
「なに…?」
「そこでェェッッ!! 聴いて下さい、オレのォォ愛の歌ァァァァッッ!!!!」
「(;・Д・)ッッ?!!」
―変態勇者は豪華なタンバリンを装備した!!
―変態勇者のターン
変態勇者の攻撃!!
『愛の歌~麗しのアンゼル~』
「はぁ~っ♪!! いっとしのアァンゼェリュ~♪♪
麗しぃのアァンゼェリュ~ッ♪♪!!」
「…ッッ(;-Д-)」
―変態勇者の攻撃は続いている!!
「君ぃ~っはオレのものぉぉ~♪
君ぃ~っのなめらかお肌をぉ舐め回したぁっいっよぉ~っ♪♪
フッフゥ~ハッッ♪!!」
「……(;@Д@)」
―変態勇者の攻撃は続いている!!
「オッオッオッオ~ッ♪
オッオッオッウヲォ~ッッ♪♪!!
オゥレとぅ~ッッ♪♪」
変態勇者は、激しくタンバリンをリズミカルに打ち鳴らしながら、腰を左右上下に回し始めおった。そして、仕上げとばかりにタンバリンを真上に投げ…更にその間に体をニ回転させて華麗にキャッチをする。
―変態勇者の最後の攻撃!!
「オレとぅ~~♪
結っっ婚して下さァァァいッッ///♪♪!!!
お願いしまァァァァすッッッ///!!!!」
…………………………………………………
…(;=Д=)?
……何…故…歌った…?
…しかも微妙に歌、うま………こわ…っ怖すぎるんですけどッッ!!?
――体の底から沸き上がる恐怖に我はドン引きしながら、我に向かって、差し出されたタンバリン装備の(←いや、外せよ)右手を見つめておると、今度は左手まで差し出してきた変態勇者。
「お願いしまァァァァすぅぅぅッッ///!!!」
「ぃゃっ…あの……その……えー…(-_-;)?」
「そこをなんとかッッッ!!!」
「いやいやいやいやッッ!!? 我、男だしぃぃッッッッ?!!!
ってか、じゃなくても無理ッッ!!!!」
父上…一刻も早くこやつを葬って下さい……
意味わかんねっすね!!正直スマンかったッッ!!だが後悔は…しています…。がんばりますね……。