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自分で創った世界に転生しました  作者: TEL
就任編

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東の同期

 目覚めた後一週間程経ったら、角は引っ込み目の色も髪の色も元に戻った。

 最終的な見た目の変化は前髪の一部が黒くなった。


 神獣化がとけ、西大陸に戻った私の少し後に入れ替わりで聖域に行ったのは、前東の守護者とその後継者だ。

 姿は見てないが、今眠っている新たな東の守護者が目覚め次第一度エイディアは聖域に集まる。

 情報共有と自己紹介をするそうだ。

 

 そして、東の守護者が目覚めるまでの間私は、溜まった報告書を書き終え、現在湖に張った氷の上で遊んでいた。

 西大陸は凍節に入り、寒い日が続いて湖が凍ったのだ。寒いので外に出る気は無かったが、アロンとセズが人型になって遊んでいたので、様子を見に来たらそのまま遊びに引っ張られたのだ。

 まぁ報告書も終わらせてあるし、凍節に入り魔物も魔獣も大人しくしているので暇なのでいいだろう。

 世界樹や精霊の里の方もこの前様子を見たばかりだし、竜の谷も問題なさそうだった。

 凍節期間の西大陸は仕事が少ないので楽だ。

 油断は禁物だがしばらく仕事は無さそうだし、聖域に呼び出されるまでは何をしていてもいいだろう。




 三ヶ月経ち、もうすっかり涼節になった頃聖域への召集がかかった。

 留守中の事はアロンとセズに任せて、私は聖域へ向かった。



「よっ、ウル。その後変わりは無いか?」

「キファ様!えぇ、何事もなく平和ですよ」


 聖域に入るとキファ様がおり、私を出迎えてくれた。

 前に来た時に行った場所とは違う所で集まるそうなので、キファ様が案内してくれるのだ。

 それはそうと、何故かジトっと見られている。

 なにかしてしまっただろうか。


「キファ様?どうかしましたか?」

「敬語、呼び方」

「あっ」


 どうやら無意識で敬語を使っていたらしい。

 前に楽に話せと言われて敬語を取ったのに、今また敬語を使ったのがムスッとしている原因だろう。


「悪い、まだ慣れてなくてつい」

「まぁいい。こっちだ、行くぞ」


 そう言って飛んで行くキファ様の後を追う。

 聖域はかなり広く、歩いて移動したら結構時間がかかるのだ。なので基本的には皆飛んだり転移したりする。

 移動した先には机と椅子が置いてあり、既に椅子に座る二人が見えた。


「もう着いてたか、待たせて悪かったな」

「いや、こっちも丁度来て椅子に座ったところだ」

「そうか」


 私達も椅子に座った。


「それじゃ、自己紹介といきますか」

「じゃぁ、僕から。南の守護者のクルーヴだ、よろしく。と言っても僕も後継者がもう居て、しばらくしたら代替わりなんだけど」

「次は俺、北の守護者のキファテッド。クルーヴが代替わりしたら、一応最年長になるが守護者になってからまだ二百年くらいしか経ってない。ま、よろしく」


 二人の自己紹介が終わり、順番的に自分がすると思い口を開いた瞬間、キファ様に手で口を塞がれた。


「んむっ!?」

「先に君から自己紹介してくれるかい?新しい東の守護者君」

「え、あ、分かりました」


 急に指名された東の守護者は少し驚いた様子だったが、すぐに自己紹介を始める。


「師の後を継ぎ、新たな東の守護者となりましたレソトシアです。少し前に目覚めたばかりなので、まだ何もしていませんがこれから頑張ります。よろしくお願いします」

「そんな固くなくていいよ、もっと楽にして」

「ですが…」

「まぁまだ俺らには難しくてもさ、君とほぼ同期のこいつにならもう少し楽な態度でいけるだろ。ってことで自己紹介しろウル」


 やっと口から手が離された。

 私はキファ様の方を一度睨んだ後、前を向き自己紹介をする。


「少し前に新たな西の守護者になったユトゥール。守護者としての仕事と個人的な仕事をやっているので、仕事が被ったら今後の報告会に顔を出せないこともあるかもしれない。よろしく」


 これで全員の自己紹介が終わった。

 その後すぐに口を開いたのは南の守護者だ。


「さて、全員の自己紹介も終わったことだしもう少し仲を深めるために話でもしようか」


 そう言ってパンと手を叩く。

 掌が合わさると同時にお茶とお菓子が机の上に出てきた。


「特に同期であるユトゥールとレソトシアはお互いのことを知りたいだろうし」


 南の守護者は私と東の守護者の顔を交互に見てにこりと笑う。


「名前長いのでウルでいいですよ」

「あ、僕もシアで大丈夫です」

「そうかい?僕のことも普通にクローヴって呼んでいいからね。クロでもいいよ」

「俺もキファでいい」

「ウルとシアにはもっと口調を崩して貰わないとね。二人の師匠から聞いてるよ?二人ともいつもはもっと雑なんでしょ?」

「ぐっ」「うっ」


 急にぶっ込まれたため飲んでいたお茶が変な所に入った。何話してんだあの師匠。

 それはそうとこの大人しそうなシアという者も雑な口調というのが少し驚きだ。


「二人ともえ?みたいな顔してるね」

「……」

「どうせ時間が経って慣れればウルの方はすぐに本性現すさ」

「本性ってなんだよ」

「ほらな、現に俺にはこうだし。まぁ、俺から言ったことだけど」

「ウルに関しては僕も何も心配してないよ。僕の弟子が後を継いだら、確実に本性が出ると思うから」

「なぜです?」

「僕の弟子と君は知り合いだからね」

「え?」


 知り合い?南の後継者と?誰の事だろうか。


「ウルはキファとも弟子とも知り合いだからいいかもだけど、シアの方はそうでもないし。僕らはもちろん仲良くするけど、ウルも仲良くしてあげなよ?」

「それはもちろんだけど……」


 なんで私にだけ言う?そんなに信用ないか。

 

「あの、ウルさん。僕貴方と同期で嬉しいです。是非、仲良くしてください」

「あ、はい」


 そう言ってこちらを見つめる彼の赤い瞳は少し蛇っぽさのある瞳だった。

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