最終章 犠牲の上に成り立つ平和
あの後、あいつらが召喚した魔物はすべて消え去り、バングラス帝国の兵士だけが残った。
テンペンシア連邦国はフィニス、ルミエール教国とトーラント共和国と同盟を結び、バングラス帝国に多額の賠償金を負わせることにした。
バングラス帝国は獄が深淵を復活させようとしていたのを知っていたらしく、止められなかったから手を組んだらしい。
「もっと、他の手があっただろうに」
「なかった。どうやっても、変えられなかった」
クロノアは王城の一室でアウロラと話していた。
「結局、救えなかったな。テネレッツァを」
「たった一人の子供のために、あんたがここまでするとはね。だけど、もうあきらめな。神でも変えられないものはある」
「そうじゃの。姉上」
クロノアはやるせない表情で、一冊のノートを眺めていた
神世の樹の麓
朱夏とアクア、フラウム、ルーナ、ウチェロ、ヴェント、フィオレはアイリアのための墓を作っていた。
「誓おう、母として、お前が作ってくれた平和を絶対に壊さないと」
「私も誓いましょう。アイリアの姉として、竜と鬼姫の末裔として」
7人が祈っているのを、後ろから眺めている者がいた。
「私も祈ってよいでしょうか」
「エルバフィーア…いいよ」
エルは墓の前に座り込み、祈りを捧げる。
「今ここに尽きし命よ。またこの世に蘇りて幸福をもたらさんことを」
その場を慰めるように、風が舞う。
「さあ行きましょう。新たな国を作るために」
街が、国が、大地が復興していく姿を、一人眺めている者がいた
「人の命は有限なれど、時間は無限。いつか生まれ変わって、私たちのもとに戻ってくれるよね」
「いくよー!アクア!」
「はーい。いまいくよ!クラリア!」
「世界は変わった。一人の少女のおかげで。こんどは妾が頑張る番じゃ。見ておれテネレッツァ。妾はこの大地を世界一にして見せようぞ!」
~終~
この度は私の初めての作品を最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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