表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
13/38

第十章 決勝戦

「これより、決勝戦を行います!選手の入場です!」


右側からは、剣術部の三人が出てきた。


「さあ、どう料理してくれようか。」


スパーナが悪だくみをするような顔をしていると、


「まあ、二人は機能してないので、あの一年のガキをボコボコにしてやりましょう」


クガンはやる気満々の声で答えていた。


「そして、新進気鋭の魔法技術研究部の入場です。」

そして、魔法技術研究部の選手が入ってくると、会場にどよめきが走る。観客席から見ていた、クロノア

やアクア、そして四神たちもが驚いている。


「は?一人?なめているのか?」


スクードは相手が一人できたことに腹を立てているようだった。


「で、では、決勝戦、始め!」


「さあ、蹂躙してあげましょう。」


テネレッツァは試合開始の合図とともに、空に飛び上がった。


そして、プーラ・エルドゥーラを構える。


「プーラ・エルドゥーラ 氷砲、アイス・カヴェア(氷檻)」


テネレッツァが、引き金を引く。


すると、プーラ・エルドゥーラから弾が三発放たれた。


スパーナ達の周りに着弾すると同時に氷の檻が形成される。


「な、なんだ。これは、さっさとここからだせ!」


スクードが檻を壊そうと足掻くが、氷の檻はびくともしない。


「プーラ・エルドゥーラ 爆砲 フラルゴ・サジタ(爆発の矢)」


生成された檻の隙間にどんどん魔法弾をぶち込んでいく。


打ち終わると檻の中には20発ほど矢が刺さっていた。


「こ、こんなもので倒せると思っているのか?わかったらさっさと出して倒されろ!」


クガンは自分の置かれている状況分かっていないらしく、まだ意気揚々としている。


私は、そういうクガン達の言葉を無視し唱えた。


「起動」


同時に、矢がすべて爆発した。その爆発はすさまじく、一番奥の観客席に座っている人にまで、爆風が届

くほどだった。


「プーラ・エルドゥーラ 風砲 フィード」


風弾を打ち、煙をはらうと、そこにはほとんど無傷の三人が立っていた。


「んー。予想はしていたけど、やっぱり効かないよね。」


先の魔法で檻は壊れ、三人は自由に動ける状態になっていた。


「おい、さっさと降りてこい平民。そこに居たって、われらのアクセ・マギアの前には無力なのだから

な。」


スパーナは剣を振りかざし構える。確かにこのまま魔法で戦っていても意味がないので、降りることにし

た。


「ふん。やっと降りてきたか、この腰抜けが。さあ、我々の剣のさびとなるがいい。」


私が下りて来るや否や、三人同時に突撃してきた。スライムか何かなのか、こいつら。


この時、ふと私は、ヴィゴーレ様に言われたことを思い出した。




「魔物っていうのは、意外と単純だ。挑発すればまっすぐ突撃してくるし、動きがほぼ同じだからな。人

族も同じだ。必ず「癖」がある。」


「では、どう対処すればよいのですか?」


「簡単だ、前にも言った通り、相手を「観察」


するんだ。そうすれば、おのずと癖や動き、弱点がわかるようになる。」




「発動、アニマドゥバーション(広域鑑定魔法)」


「死ねええぇぇー!!」


クガンが私に一閃を入れようとした。だが、その一撃は私に届くことはなかった。


「「ぐはっ。」」


直後、スクードとクガンが吹っ飛んだ。二人とも何が起きたか理解が追い付かなかった。


「貴様、何をした。」


「私にあなたの質問に答える理由があるですか?」


テネレッツァは、相手を挑発しながら、プーラ・エルドゥーラを構える。


(残っている鎮圧弾は三発か。こんなことならもうちょい作っておけばよかった。)


いまさらのことに後悔しながら、狙いを定める。


「そんなもの、当たらければ、どうと言うことはない!」


スパーナは左右に素早く動きながら、距離を詰めてくる。


あえて私は、床に弾を打った。


「ふん、どこに打っている。これで終わりだあぁぁぁ!」


そう叫びながら、私に剣が届きそうになった瞬間、鈍い音と共にスパーナが倒れた。


「そこまで!優勝は、魔法技術研究部!」


会場から今日一番の歓声が巻き起こった。


「やったよ、アローナ様達。」


私は満面の笑みで、空を見上げながら言った。


「まだ、まだだ、私は負けていない、負けていないのだあぁぁ。」


その場に倒れていたはずのスパーナが立っている、同様にクガンやスクードもだ。三人ともなにか気持ち

悪い気配が漂っている。


「アクセ・マギアよ。今こそその力を解き放て!」


その一言とともに、三人がアクセ・マギアからあふれ出る瘴気に包まれていく。


「悪あがきもほどほどにしてほしいです。」


テネレッツァは、プーラ・エルドゥーラを構え、戦闘態勢をとる。


「グルルル、グァァァ!!」


瘴気の中から出てきたのおぞましい姿の怪物だった。人型ではあるが、とても大きく、でかくなったアク

セ・マギアを片手の持っている。


「コロス、ゼンインコロシテヤル!!」


強烈な雄叫びとともに、頭上に魔法の球体をいくつも出現させる。


「かああ、ミアズマ・エネルギー・フライド!(瘴気魔法弾)」


あの怪物が手を振り下ろすと同時に、謎の球体が見境なく飛んでいく。


そして、見たこともない魔物がどんどん召喚されていく。


「ま、まずい。観客を守らないと。」


プーラ・エルドゥーラをしまい、魔法を発動しようとすると


「神聖結界魔法 サンクトス・ワールド(聖なる世界)」


サーニャ様が私の知らない魔法を発動した。


「こっちは私たちが何とかするから!あなたはその怪物を倒しなさい!」


「そうよ、私たち四神に任せてその剣術部の奴らと決着をつけなさい!」


サーニャ様とベロニカ様にそう言われ、怪物の方に向き直る。


「どうやって倒そうか。」


アニマドゥバーションを発動し相手を見るが苦い顔をする。


「うわあ、何こいつ、物理も魔法もほとんど効かないうえに、あいつの中にある核を壊さないといけない

とか。だるすぎでしょ。」


そう言いながら、自分に支援魔法をかけ、距離を詰める。懐からナイフを一本だし、相手に刺すが、ほと

んど効いていない。


「プーラ・エルドゥーラなら、行けるかな。」


鞄から「貫通弾」を取り出し、装填する。


「グルルル、、、アアアアアア!」


その間にもあの怪物は暴れている。


「装填完了。いけ!」


核をめがけて一撃食らわせるが、あの体に吸収されてしまった。懲りずにどんどん撃っていくがあまり効果がない。


「まったくもう、いやになる!」


怪物を抑えながら、どうやって倒そうかと考えていると、ふと思いついた。


(まてよ?あいつの超物理耐性を魔法陣に置き換えれば、、、)


頭の中で、魔法式が組みあがっていく。


「発動!リバース(魔法陣破壊魔法)」


その瞬間、怪物の超物理耐性が消えた。


続いて、プーラ・エルドゥーラを引っ張り出し、攻撃をぶち込んでいく。


「ナ、ナゼダ。ナゼワレニコウゲキガツウジル。」


「まだまだいくよー」


テネレッツァは、攻撃の手を緩めることなく怪物に弾をぶち込んでいく。弾をぶち込んでいくその姿はま

るで、ヴィゴーレのようだった。


「弟子は師に似る、と言うが、確かにそうじゃのう。」


呑気に観客席から見ていたクロノアは、テネレッツァにヴィゴーレの姿を重ねていた。


(ヴィゴーレよ。お主の弟子は立派に育ったぞ。)


「グググ、ヤメロ、ヤメロオオオ。」


テネレッツァの攻撃をもろに食らい続け、怪物の体はすでにボロボロになっていた。


「あとちょっと、あとちょっとだ。」


最後の一撃のために火力の充填を始めた。


その時、怪物が笑い始めた。その不気味な笑いは他の者を恐怖させるほどであった。


「カカッタナ。イマオマエノヨクワカラナイマホウノカイセキガオワッタ。」


なんと、怪物の超物理耐性が復活していく。


「そんなの、もう一度!」


もう一度リバースで破壊しようとしたが、何かに弾かれて破壊が出来なかった。


「キカヌゾ。ワレハカンゼンナルタイセイヲテニイレタノダ。」


そう言い、高笑いをする怪物を見て、テネレッツァはものすごく困った顔をしている。


(ど、どうしよう。倒せないことはないけど今あの魔法を使うとまずいしなあ。)


どうしたものかと周りを見渡すと、相変わらず魔物が観客たちを襲い、それを四神が食い止めている状況

だった。


「物質崩壊」


いきなり怪物の体の一部が崩壊していく。魔法の発動元を見てみるとそこには、傷だらけになりながらも魔法を発動していたロマリアがいた。


「ロマリア様、その傷で動いては危険です!」


私はすぐに魔法の維持をやめさせようとしたが、ロマリアに叫ばれた


「私のことはいい!早くあの核を壊しなさい!この魔法はそう長くは持ちません。」


そう言われ、はっと気づいた。なんと核が見えている。


「プーラ・エルドゥーラ、最大出力!終幕!」


私はとっさにプーラ・エルドゥーラを構え、最後の一撃を放った。


「グアアアア、オノレ!ナラバアノオンナダケデモコロシテヤル!」


怪物は核を破壊されたにもかかわらず動き出し、真っすぐに女王とアクアがいる場所まで飛んでいった。


「まずい!」


私は無意識にプーラ・エルドゥーラを構え、見たこともない一撃を放った。


「グフッ。」

その怪物は死にながらも最後の悪あがきをしようとしていた。だが


「死にゆくゴミの分際で我に触れるな。消えよ!」


クロノア様の謎の魔法で消滅した。


「ガンドラサマ、モウシ、ワケゴザイマセン。」


死に際にそう言い残して。

今回の章はいかがでしたか?

面白かったり改善点等があればぜひ感想欄で教えてください。

今後ともよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ