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織りなす絲  作者: 琴笠 垰
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 明日はワトヤさんのお店に寄って、なくなった牛乳と少なくなったお米・卵・野菜、それと‥‥


 「3日間楽しかったね」


 オビトにしては珍しい。まあ一気に1/3になればね、私だって寂しいよ。でもさ


 「皆がいなくなっても、コハクとヒスイがいるよ。父上と母上もいるし、すぐにでも6人パーティーが組めちゃうって!」

 「‥‥メンバーが凄過ぎるよ。向かうところ敵なし」

 「でしょ?ベヒモスにだって負けないよ!これはヒスイのお墨付き!」

 「全く‥‥、ヒスイにまた変なもの見せたんでしょ」

 「かぁ~っかっかっ!今、お主に見せられぬのが残念でしょうがないわ!」


 ヒスイが『ぶるぅ!』と鳴く。姉上の偉大さを伝えようとするなんて、お前はいい弟だな!ヒスイの頭をグリグリと撫でる、ついでにコハクも。すると、コハクがヒスイを真似て『ぷる!』と鳴いた。か、可愛い~♪


 「ただいま」「帰りました」

 「お帰りなさい、‥‥今日はホスマなのね」

 「迷子の子ホスマを見つけてしまいまして‥‥」

 「触ってもいいかしら?」

 「はい、大丈夫です。ヒスイ」

 「大人しいのね。それに、イトちゃんの言うことをちゃんと聞けて偉いわ。‥‥もしかして貴方も喋れるの?」

 「「っ!!?」」

 『ぶ、ぶるぅ‥‥』

 「ふふっ、我慢出来なくて言っちゃったわ」

 「‥‥母さんどうして」

 「今日の朝、特訓している可愛い声が聞こえちゃったのよ」

 「イト」

 「あ、あれぇ?おっかし~なぁ、秘密特訓だったのに。これじゃあ公開特訓だよね!アハ、アハ、アハハハハ!‥‥さーせん」

 「はぁ、ここにいても仕方がないから行くよ。母さん、ヒスイを部屋に連れてってもいいよね?」

 「勿論よ。後でコハクちゃんとも一緒にお話させてね」

 「父さんには?」

 「まだ言ってないわ。皆で驚かせてやりましょう?」


 部屋に戻っていつものように『清浄』を掛ける。あ~、気持ちいい。


 『姉上、何やら身体がサッパリしたぞ』

 『コハきれー?』

 「うん。ヒスイは艶々、コハクはピカピカでとっても綺麗だよ!」


 ベットに横になると2人が寄って来て、私の上へ乗っかりネックレスに頬擦りした。ん?またこの動作だ。


 「ねえ、ヒスイ。昼も寝る前に頬擦りしてたよね、何で?」

 『何故かとても気持ちがいいのだ。姉上のオーラが凝縮されているような感じがするぞ』

 『コハもちゅき』

 「へえ~、オーラの凝縮ねぇ。じゃあ皆の精霊達も同じような理由で舐めていたのかな?」

 『そうかも知れぬ』

 「まあ害がなければいっか、教えてくれてありがとね」


 3人でまったりしていると、段々ウトウトしてきた。既に2人は、私に乗っかったまま寝てしまっている。暖かい‥‥家族っていいな、1人じゃないっていいなぁ‥‥




 「イト起きて」

 「ん~、あ~オビト」

 「また鍵が掛かってなかったんだけど。一応女の子なんだから気を付けてよ」

 「すまん」

 「うっ!?‥‥ちょっと、‥‥コハクが」

 「は?」


 横を見ると涎の池にコハクがプカプカと浮いていた‥‥。


 「うぎゃあぁぁ!?汚ったねぇ~!!」

 「それはこっちの台詞だよっ!」


 慌てて救出、そして『清浄』!!


 「お、オビト様ぁ!こここ、この事は、どど、どうかご内密にお願い致しまするぅ!」

 「え~、どうしようかなぁ。コハクはどう思う?」

 『‥‥ちかたない、チョコ30こじゅつ』

 『ならば儂もそれで手を打とう』

 「2人がそう言うなら俺もそれに従うよ」

 「あ、ありがたき幸せぇ!」


 チョコレートに涎は代えられぬ!減ったものは作ればいいのさ!!剣豪はたまた世界に名を馳せる冒険者を志す私にとって、二つ名に涎の文字が付き纏うなど以ての外!ふっ、それに比べればチョコレート180粒など安いものよ‥‥ちぇっ。


 「もう9時なの?」

 「まだ8時だよ、ちょっと話があって」

 「明日からの予定とか?」

 「とりあえず俺のステータスを見てくれる?」

 「そんじゃ失礼して」


+-----+-----+-----+

オビト・ヨク

年齢:13

職業:-

Lv:5

冒険者rank:4-132/4

商業rank:-

スキル:<錬金Lv1>

SP:3

状態:-

受注クエスト:-

+-----+-----+

HP(生命力):721/728

MP(魔力):91/98

STR(筋力+(攻撃)):27+(75)

VIT(体力+(防御)):22+(130)

AGI(敏捷+(敏捷)):32+(145)

INT(知性+(魔力)):13

DEX(器用+(器用)):18+(30)

LUK(幸運+(幸運)):15+(20)

+-----+-----+-----+


 「おぉ!<錬金>を取ったんだね!」

 「うん。明日から製作期間に入るから、その前に取得出来て良かったよ」

 「オビトも<錬金>が使えれば、調味料を商業ギルドに卸せる日も近くなるね!」

 「流石にイトみたいにすぐには無理だよ。でも、やらないと出来るようにならないから頑張るつもり。だからこれから宜しくね」

 「おうよ!お姉さんに任せなさい!」

 『まかちぇろ!』

 『コハクも何か手伝うつもりなのか?』

 『あい!』

 『では儂も助太刀致そう』

 「その心意気、気に入った!宜しい、お前達を調達部隊隊長・副隊長に任命する!心して任務に当たれ!」

 『あいあいちゃー!』

 『相わかった!』

 「本当に好きだよね、こういうの‥‥」


 まだ時間があるので、部屋で砂糖4種類・カカオマス・カカオバターを量産することにした。オビトも<錬金>を取得したからか、今までよりも真剣に見ている。クワ衛門から紙を取り出し、工程やその都度必要な<錬金>に加えそれぞれの特徴・用途等の説明を求め、事細かく書き留めていた。


 「組み合わせや配合次第で、味が全然違うのが面白いね。‥‥提案なんだけど、イトが前に言ってた不味くない薬を作ってみない?今日の感じだと、商業ギルドが薬屋をどうにかするのは正直無理だと思うんだ。

 だったら善意の第三者が美味しい薬を安い値段で売れば、不味くて高い薬は全然売れなくなる。そうすれば相手も値段を下げざるを得なくなるよね?」

 「オビト殿、お主も悪よのぉ~!しかぁし、その作戦乗ったっ!こちとら朝からはらわた煮えくり返っとるんじゃ!悪徳兄弟に目に物見せてくれるわっ!!」

 「お~、頑張れ~」

 『がんばー』

 『草場の影から見守っておるぞ』

 「ちょ、ちょっと、そこの提案者!自分で言った癖にやる気なさ過ぎだよっ!」

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