表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/116

番外編 引っ越し


 俺たちは今マンションで四人暮らしの生活をしている。


 「うん、狭い」


 とにかく寝床がなさすぎて俺とかソファーですら寝られない状態になってしまった。


 今まで使っていたソファーは小鳥遊に譲ったのだがそれ以上にスペースを取られた為俺はリビングの隅で布団を敷いて寝ている。


 あれ?順番的には俺が二番目のはずなのに。


 つまりは俺が二番目に偉いって事だよね?


 「あのさ……一応俺って二番目にここに住み始めたじゃん?」


 俺はリビングで各々くつろいでる三人に声をかける。


 「そ、そうですね」


 雑誌を読んでいた山口がこちらを向く。


 「どうしたの晶くん?すごい不満そうな顔してるけど何かあった?最近も寝不足そうだし腰とか痛いって言ってたよね?大丈夫?」

  

 テレビを見ていた柚木が俺に近づいてくる。


 原因は主に柚木と小鳥遊のせいなんだが。


 俺はジッと小鳥遊を見る。


 「……なによ!ウチ今忙しいんだけど!?言いたいことがあるならはっきり言いなさいよね!……て言うか!あんたが横でごちゃごちゃ言うからマニキュアちょっとずれちゃったじゃない!どーすんのよこれ」


 そう言って白くて長い足を俺に伸ばしてくる。


 やはりこれが一番ひどい。


 柚木の言っていた通り新人が一番生意気になるんだね。


 俺は山口にアイコンタクトを送る。


 [ちゃんと躾して]


 [い、言い方!よくない!そ、それに私は保護者じゃないです]


 身振り手振りでアイコンタクトを送りまくると山口は諦めたようにため息をつき小鳥遊の方へ。


 「小鳥遊さん……ちょっといいですか?」


 「な、なによ?」


 小鳥遊の手が止まる。


 いいねぇ〜そのまま調教してやってください。


 そうしたらもうちょっと俺にスペースを譲ってくれるだろう。


 山口は小鳥遊の足を見て。


 「凄く可愛いです」


 「でしょ!?これスマホのテイッターで見つけたんだけど結構やってる子多いみたいでさ〜ウチ海外じゃ服とか髪型ばっかにこだわってたからアクセとかこう言う系にも手を出していこうかなって思ってて!」


 あ、ダメだこりゃ。


 山口さんでも美人には弱いですからね。


 「晶くん、飴舐める?」


 小袋に入った飴を渡してくる柚木。


 俺は確信した。


 このままだと確実に俺の地位は最下位に落とされる。


 それになんで女子三人と暮らしているんだ?


 おかしい……何かがおかしい。


 三人が仲良く喋っている姿を見て名案が思い浮かんだ。


 先生に相談してなんとか二人をこの家から追い出そう。


 狭いとか流石に女子三人だと居心地が悪いとかそんな事を言い訳にすれば多少なりとも改善されるはず。

 

 うん、まじでそうしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ