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死の決意

波の音...

月明かりがぼんやりと海を照らし、黒い海がきらきらと輝いて見える。

ここに来たのは何年ぶりだろう。幼い頃はよくここで母と遊んだな...。

どうやってここまで来たのだろうか。

昔の事をいつの間にか思い出しながら、気がつけば私はここに立って居た。

今日で私のくだらない人生を終わりにしよう。

ふと海を見つめながら思った。

ぐるりと辺りを見回してみると、海を背に山があり遊歩道が見えた。

そうだ。山で首を吊ろう...。

母と同じ死に方がいい。何故かそう思った。

山道を登りはじめ、頂上付近に着いた時。遊歩道から外れ木々が沢山生い茂る場所が目に付いた。

「あそこにしよう。」

木から木へ、滑らぬように摑まりながら、だが時にはずり落ちながらたどり着いた。

辺りを見回し丁度良い枝を探した。死に対する恐怖はなかったが、何故だか悔しさが込み上げてきて

泣きながら震えた。そして何度も何度も叫んだ。

叫んで叫んで叫び、叫ぶ気力もなくなった。......逝こう。

私が選んだその木は、どうぞ首を吊って下さいと言わんばかりにすばらしい位置に枝があり、その枝の太さもまた

丁度良かった。私は服を脱ぎ、シャツを破って逝くための道具を作った。

その道具を枝に掛け輪を作った。木に登りそれを首にかけた。後は下へ向かって飛ぶだけだ。

私は何故生まれてきたのだろう。神様がいると言うならせめて一瞬で私を無の世界へ放り込んでください・・・。

目を閉じ、息を吸って、唇を噛み締めながら、私は飛んだ。







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