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お小遣い月1000万円の親ガチャSSRの俺が【お嫁さん検定1位】の美少女を買ったわけ。「町工場の乗っ取りとか、俺が絶対にさせないから」  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
第1章 獅童正道は巨大財閥の御曹司である。

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第11話「ちょうど5か月分だな」

「助けていただき、本当にありがとうございました」


 それどころかさらに重ねるように、お礼の言葉をとてもとても丁寧に伝えてくる。

 そんな桃花を前に――俺はどうしたものかと考えてから、少しオチャらけるように言った。


「これはまずいな……。ファミレスで同世代の女の子に、深々と頭を下げさせる男子高校生。ともすればそれを見下すように上から目線で、ジンジャエールを飲んでいるときた。こんな姿を撮られてネットで晒された日には、大炎上すること間違いなしだ。ってわけだから桃花。ありがとうと思っているのなら、今は顔をあげてくれないかな? 俺が社会的に抹殺されないようにさ」


「ご、ごめんなさい。まったく周りが見えてなかったの」


 状況を理解したのだろう、桃花は慌てた様子で顔をあげた。

 そんな桃花に、俺はにっこりと笑顔を向ける。


 超イケメンではないがまぁまぁ整った顔は、笑顔を浮かべると美人の母に少し似て、かなりいい感じに素敵になる(と自分では思っている)。


「うん。クラスメイトだし、やっぱりこの方が話しやすいな」

 俺イチの優しい声で言いながら、俺は桃花に笑みを向けた。

 右手の親指をグッと立てた。


 すると俺に見つめられた桃花は、


「う、うん……」

 可愛らしい声でこくんとうなずくと、照れたようにフッと視線を逸らした。

 そんな桃花に俺は言葉を続ける。


「ちゃんと感謝の気持ちは受け取ったよ。丁寧に気持ちを伝えてくれてありがとう」


「だから、ありがとうを言うのはこっちだってば。だって5000万円だよ? 大人でもパッと払える金額じゃないよね? いったいどうやったの?」


 少し気持ちも落ち着いたのだろう。

 逸らした視線を戻した桃花が、問いかけてくる。


 桃花の疑問はもっともだった。

 普通ならそんな金額、一介の高校生に払えるわけがないのだから。


 ただし俺は違う。


 そしてそのことを説明せずには桃花は納得しないだろうと判断した俺は、簡単に俺の身の上を話すことにした。


「俺んち、超がつく金持ちなんだ。だからパッと払えちゃうんだよ」

「そ、そうなの!?」


 俺の説明を聞いて、なんとも困惑した表情を見せる桃花。


「ライオネル・グループって知ってる?」


「ええっと、名前くらいは? 大きな会社なんだよね? コンビニとかスーパーをやってるんだっけ?」


 俺の問いかけに、桃花はピンと伸ばした右手の人差し指を口元に当てながら、記憶を探るように答えた。


「小売りや金融とかも手広くやってるけど、メインは機械とハイテク、あとは資源・エネルギー産業なんだ。国策事業にガッツリ噛んでてさ。かなり儲けてる」


「へぇ、そうなんだ。詳しいんだね。正道くんは将来はライオネル・グループに就職を希望してるの? まだ高校生なのに進路決めてるとかすごいね」


「いや、そういうんじゃなくて。詳しいのはたんに俺んちだからだよ」


「えっ? オレンチ……? え、エッチなやつ……?」

「……? ……ああ、それは多分ハレンチかな?」

「だ、だよねっ!」


 誤魔化すように、桃花がコホンと咳払いをした。

 その顔は赤く染まっている。

 なんとも可愛らしい。


「わかりやすく言うと、ライオネル・グループの総帥が俺の父さんなんだ」


 桃花は最初は俺の言葉の意味が分からなかったのか、数秒固まってから、


「え、えっ、ええええぇぇぇぇぇぇ!?」


 素っ頓狂な大声を上げた。


「ちょ、桃花。声が大きいっての」


 店内は人がほとんどいないとはいえ、ゼロというわけではないし、店員さんだっている。

 桃花はハッとした顔で、この席の視界を塞ぐ大きな観葉植物の陰から店内を見渡すと、数少ないお客やスタッフがこぞってこっちを向いている知って、慌てて肩を縮めた。


「ごめんなさい、つい……でも驚いちゃって」

「あはは、驚くよな普通は」


「でもそれって本当なの? 正道くんの実家がライオネル・グループだって。あ、疑ってるわけじゃなくて、確認っていうか?」


 桃花が焦ったように一言、付け足した。


「そりゃあ確認したくもなるよな。ほら、『獅童』の『獅』は『獅子』の『獅』だろ? ライオンだからライオネル・グループなんだってさ」


 俺がライオネル・グループの名前の由来を説明すると、


「へ~、そういう由来だったんだね」

 納得がいったのか、桃花がふんふんとうなずいた。


 5000万円をすぐに払えたこと。

 そして獅童という苗字。

 二つ合わされば説得力は格段に増すだろう。


「だから俺も普通の高校生とは、いろいろと違ってるんだ」

 少なくとも金銭面においては、俺は高校生トップであると言っても過言ではないだろう。


「それはそうなのかもしれないけど……それでも5000万円はたいした額でしょ? おこづかいとかバイトじゃどうにもならない金額だし」


「ちょうど5か月分だな」

「え? な、なにが?」


 俺のセリフに、桃花がまたもや困惑した表情を見せた。

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