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僕の海馬を君に贈りたい  作者: ハイドランジア&シーク
【第四種「ミントの種」―死にたがりのパラドックス―】
136/172

「名前」

さきほどの「ミントの種」は昇太が高校一年生の

梅雨頃のお話ですが、

時系列は戻りまして

高校二年生の夏になります。



 あの日以来、彼女との間に小さな溝を生んでしまった僕は、

 距離感の取り方を測りかねていた。


 だからそれは、一種の意志疎通の手段として、

 訊いてみたにすぎない質問だった。


「今さらなんですが、

 由野さんの名前って何て言うんですか。


 そう言えば、知らなかったと思いまして」


 彼女は目をきょとん、とさせて僕の顔を見つめた。


 どうして急にそんなことを

 訊いてくるのかと思っているのだろうか。


「縁だ。私の名前は、縁だよ」


 僕は束の間、意識が朦朧としてしまい、

 すぐには反応できなかった。


「……綺麗な名前ですね。


 あの、これから縁さんって呼んでもいいですか?」


「ああ、構わないよ」


「由野縁、って妙に文学的な氏名ですよね。


 人と人とを結ぶ、縁さんにぴったりの名前です!」


 にっこりと笑ってみせたつもりだったが、

 上手く笑えていただろうか。





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