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僕の海馬を君に贈りたい  作者: ハイドランジア&シーク
【第三種「受容の種」―自分を受け入れる―】
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ただ、祈るばかりだ。

「でも、」


 またもや、彼女の負の言葉を制する。


「あなたの好きなものはなんですか。


 それがあなたの願いを叶える鍵となるでしょう」


 彼女の目から不安の色が消えて、清々しい色が射していた。


「はい、話してみます。


 それでダメなら、それまでですからね」


 そして、決して商売も忘れないのが由野さんだ。


「ところで、飲み物でも飲んでいかれませんか?


 どうぞ、メニュー表です」


 彼女はメニュー表を快く受け取り、

 ドリンクのページを開くと、

 大した時間をとることもなく、注文する。


「ラズベリーと甘夏蜜柑のスムージーお願いします」


 由野さんは爽やかな笑顔を見せ、

 颯爽と厨房に消えていった。


 それから五分と経たないうちに、

 由野さんは涼しげなグラスを手に、

 フロアに戻ってきた。


 美味しそうだ。


「いただきます」


 キラキラした眼差しでスムージーを見つめ、合掌すると、

 それに刺さったストローに口を付けて、一言。


「んー、美味しい!」


 女性は、やっぱり笑っている方が綺麗で、いいな。


 特に、美味しいものを食べて、笑うところはツボだ。


 彼女は会計を済ますと、今日も笑顔で店を後にした。


 今度こそ本当に、

 彼女が次回店を訪れるときは笑顔でありますように、

 ただ、祈るばかりだ。





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