第22話 俺は、姉にオシオキされる。
俺は電話を終えて、スマホを机に置く。
しばらく勉強したのち、風呂に入り夕食を摂り、再び自室に戻る。
いい時間だから寝るか、そう思って敷布団を敷いて枕を置いたところで、部屋のドアがノックされる。
「健くん」
姉が、部屋の前で俺の名前を呼ぶ。
なので俺は、急いで部屋のドアを開ける。
「静。どうしたの?」
「健くん、今部屋に入ってもいい?」
「え?いいよ」
俺が何の用か聞くと、姉が俺の部屋に入りたいと言うので、部屋に招き入れる。
姉は俺の布団の上に座って、俺に自分の目の前に座るように言うので、その通り座る。
「健くん、土曜日にどこか行かない?」
姉がいきなり、そんな誘いをしてくる。
まさか、こんなときに予定が被るなんて、思いもしなかった。
俺は申し訳ないと思いながら、姉に謝る。
「ごめん、静。その日は用事があって」
「そっか、残念」
「ああ、ごめん」
姉が素直に引いてくれてよかった。
そう思っていたら、姉が用事の内容について深く訊いてくる。
「で、どんな用事?」
姉が刺々しい感じで訊いてきたため、俺は答えるのに一瞬躊躇する。
「ちょっと買い物に」
「ふぅん?それ、わたしと一緒じゃ嫌なの?」
「え?」
姉が返してきた言葉に、俺はポカンとする。
なんでそんなことを言うのかが、俺には全くわからなかった。
思いがけない問いかけにどう返すか戸惑っていると、姉が語気を強める。
「わたしとじゃ、嫌なんだ?」
姉がすねたような顔で、そんなことを聞いてくる。
「え、そ、そんなことは」
俺は慌てて取り繕うとした瞬間、姉がいきなり俺に向かって倒れてくる。
トンッ!
気づくと俺は、姉に敷布団の上で床ドンされていた。
「静?」
「健くん、これからオシオキするから」
姉の突然の宣言に。俺は激しく動揺する。
「俺が一体何をしたというんだ」
姉に訊くと、姉は少し病んだような目で俺に言う。
「理由もなしに、わたしと一緒に出掛るのを嫌がったでしょ?今からそのことに対して、オシオキするから」
姉が、俺の上に馬乗りしながら言う。
姉は、俺の腰に乗った後、無理やり俺の唇を奪う。
「ちゅうぅ」
唇を押し付けた後、俺の唇を吸うようにむさぼる。
それから、姉は俺の口をもっと開けさせ、それから強引に舌を入れる。
「れる」
姉は舌で、俺の口の中を隅から隅まで蹂躙する。
舌も散々絡ませた後、姉は一旦唇を話す。
「んん」
俺の腰に更に体重をかけるように座り、再び俺の唇を塞ぐ。
「あむ」
今度は、俺の唇を味わうように、姉がキスをする。
唇を味わいつくしたらしい姉は、唇を離す。
「健くん、舌出して」
姉に言われ、大人しく出す。
すると姉は、強く俺の舌を吸う。
「ちゅう」
それから舌と舌を絡ませるキスをした後、唇を離す。
「今夜は、ここでわたしと一緒に寝て。それでオシオキは終わりだから」
キスをし終え、俺の上に勢いよく倒れた姉が、俺にそんなお願いをする。
「わかった。喜んで」
姉のその願いに、俺はこう答えるしかなかった。
おとなしく布団の中で姉に抱き着かれる。
その夜、俺は姉に抱き枕にされたまま、眠りについた。




