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【色彩の瞳】を持つ者

お久しぶりです



ヘムンドゥはこの状況を楽しんでいた。


まさか伏兵がいるとは考えていなかったのだ。


大抵、何でも出来てしまう超人野郎には一つ特徴がある。


彼女が言葉にした通り、何でも一人で(・・・・・)出来てしまうからこそ(・・・・・・・・・・)一人で戦う(・・・・・)こと。


万能だからこその弱点だと思っていた。


そうすれば、ユキが守るべき。いや、守られるしか能がない弱者を目の前で殺し、絶望するだろうと考えていた。だが、結果的には伏兵によってかつての元上司とその娘含め消すことは叶わなかった。


けれども、予想外な事は戦いの中では必ずと言ってよいほどある。


何故なら、その戦いで私利私欲がまみれた者達が関わってくるからだ。戦争ならばよくわかるだろう。勝機のある国と協力し、勝てば美味しい思いをするだろう。しかしそれだけではなく、協力した相手国を上手く操る為等、様々な陰謀が紛れ込んでいる。


そして、この戦いも彼女だけではなく『マリス』だけではなく、『勇者』を恨む者や強者故に弱者を排除しようとする者。或いは、あわよくばユキという超越者の身体を生死問わず狙うのもいるのだ。


だが、そんなことはヘムンドゥにとって関係ないこと。最終的には己を利用しようとする有象無象をも滅ぼすのだから。


しかし、最初に倒すべき者は目の前にいる。


数多の戦いを何千年も繰り返し、そして最近になって力の変革が現れたのだ。


彼女は、まだ成り上がる。



"波動の撥(最強の武器)"に。


"半マリス(半不死身)"の身体。


だが、それだけではない。


伊達に何千年も生きていない。


ヘムンドゥはマリス化になっていない、右目の瞼を静かに閉じた。



「まァ……いいサァ。今更一人増えようが、ここで消すには代わりねェ!」



まるでその瞼の中にある眼球に力を宿す。


その目は遅くヘムンドゥにとって"最強の目"というべき代物。『勇者』や他の人が稀に持つ『神眼』や『魔眼』等とは桁が違う。


【色彩の瞳】。


それが、ヘムンドゥが長年掛けてやどすことができた特別な目だ。力の使い方も何もかもわからなかったが、数百年前から何とかコントロール出来る様になった。


右目の瞼をゆっくりと開眼させると、その左目の瞳は"真っ赤に染まっていた"。その赤さは烈火の如く、そして憤怒や血なども連想させるまさしく"赤"の瞳だ。



「!?それは、まさか!!!」


「へェ!テメー、この目(・)のこと知ってンノか。サァ、どう戦うヨ!」


「(右目だけ、【色彩の瞳】っ)」



元々左目も【色彩の瞳】だったが、かつてとある女(・・・・)によって潰されてしまっている。現在はマリスの身体によってその目はマリスの身体の一部だ。


ユキにとって、【色彩の瞳】の驚異は理解している。だが、ここで幸運だったのが【色彩の瞳】は片目だけということ。本来は【色彩の瞳】は両目があれば本領を発揮出来るもの。しかし、だからと言って片目だけでも十分驚異だ。



「ハッ、ラぁっ!!!」



ヘムンドゥが右目の【色彩の瞳】に力を入れた瞬間、彼女の周りに炎が吹き荒れる。その炎は業火の如く、凄まじい。しかもその炎は渦巻く様にしてユキの周りを取り囲む。



「っ!」



しかも炎は出現させるところは、彼女の【色彩の瞳】によって捉えた場所なら何処でも発火させてしまう。つまり、視界に入ったユキの着物が燃え出したのだ。



「どうよォ、オレ様の目はァ」


「このっ!?」



直ぐに着物が燃える火を、火ごと凍らせるユキであったがヘムンドゥから距離を取った。そして袖に仕込ませていた氷の短剣を投擲する。加えて氷だけではなく、炎の短剣を後から直ぐに投擲した。


だが、氷の短剣だけではなく、炎も短剣までもが燃やされてしまった(・・・・・・・・・)。炎の短剣までもが、だ。けれども、けれどもだ。


【色彩の瞳】の対処を最も知るのはユキだ。


かつての主と同じ力を持つ相手だ。


視野に入られる前に、潰せばいい。



「ぐァッ!?」


「やはり、【色彩の瞳(その力)】は消費が凄まじい様ですね。【色彩の瞳(その力)】を使用すると動けない様子」


「あの短時間で、すぐに、気付くか……おもしレェ……」



ユキは一瞬にして彼女の背後を取り、そのまま"白蓮華"を突き刺す。ユキからすれば、彼女はあまりにも悪手の手段だ。【色彩の瞳】を使用するのはあまりにも浅はかとしか言いようがない。むしろ【色彩の瞳】を使わない戦いの方がまだマシだ。


だが、それは彼女の狙いでもあった。



「……誘われたのは、私ですか」


「妙に落ち着いているなァ、ユキぃ!」



背後から刺した"白蓮華"をマリスと化した背中から触手が絡め取り、"白蓮華"を引き抜けなくなってしまう。しかし、そんな緊迫した状況の中、ユキは比較的に落ち着いていた。


いや、慣れていると言っても過言ではなかった。



「さぁ、どースるよォ、『勇者』。テメー等は問題点ないだろうが、この場所は無関係ナ奴等も瓦礫の中に埋まってるぜ?」


「!?」


「救ってみせろヨ、『勇者』サマァ?」



しかし、相手は単なる『マリス』ではない。


半マリスとは言え、その魔力は『マリス』の有する魔力の何千倍。加えて何十年もの貯め続けた膨大な魔力をもあり、周りのマリスも同調するかの様にブクブクと飛び散らばる肉片も含めて膨張していくのだ。



「───っ!」



その瞬間ヘムンドゥのマリス身体が膨張したかと思うと、そこを中心に辺り一面太陽光よりも更に激しく、世界を塗り替える程の目映い光が広がるのであった。


余談ですが……


懲りもせず、またまた新しい小説を執筆してるんですけど……どれかはやく完結しないと( ;∀;)

※まだ投稿はしてません。



因みにコメディ系です。

NTRとかはないです。

下ネタはマシマシ予定です。

そろそろ……NTR描いていると自分の精神が……(笑)


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― 新着の感想 ―
[一言] お久しぶりです。 新しい作品も読んでみます。
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