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神が殺された日

今日も頑張るぞィっ!


主に執筆を!


『なんですか、これは!?!?』



スイジンは目の前の光景に酷く困惑する。


元々は、何か建造物などがあったみたいだが、それらも全て凍りついていた。


余りにも非現実的な光景だ。それは『魔法』という存在があっても『非現実的』である。それほど有り得ない光景だったのだ。


そして、何よりも有り得なかったのが……。



『グゴァァァァ……』



そこに、身体の半分……4分3を氷付けにされた『人の様な何か』がいたのだ。しかし、もう既に息絶えようとしていた。普通の人ならば、特に地球でならば未確認生物……つまりUMAだと思ってしまうだろうがスイジンはその正体を見破っていた。


それは身体全体が、とてつもない[神気]で構成された存在、つまり"神"であったのだ。


その"神"は、既に死のうとしていた。


だが"神"といっても、階級的には中位であろうか。しかしその"神"である存在が倒されるとは……辺りの光景を見るに一方的に残虐された様はなんとも例えがたいもの。


誰かが、この"神"を倒したのだ。



『だれが、いる、のか……?』


『……ッ!?』


『やはり、か。まさか、この神である我が、これ程までに……一方的に、しかも、手加減(・・・)されて、この様なザマ、とは、な……』


『貴方は、一体……?』


『……あぁ、我は、我は『邪神ベルベート』。この世を混沌に、落とそうと、たくらんだ、もの、だ。……ぐぅ……我の、配下『大殺戮(ベルクル)』が殺されたと思い来てみれば、辺りは氷の牢獄。死んだ『大殺戮(ベルクル)』の代わりにあの女(・・・)を、新たな『七天魔皇』にしようと、無理矢理我の配下にしようと思えば……一瞬で……あぁ、なんと、なんと、恐ろしい女、だ……あんな、あんな女は、人間は、みたことが、ない……あの『覇王』、同じ……いや、それ以上か……?』



もうどうでも良くなったのか、『邪神ベルベート』はボロボロと聞いてもないことも話していく。だが、スイジンはその邪神の目を見て、察していた。


『邪神ベルベート』は、異常なまでに怖れていた。


その女、という人物に。


恐怖に蝕まれていた。


徐々に『邪神ベルベート』の身体の周りは少しずつ崩壊していく。


この世から消えるのだろう。



『(誰が、ここまで……)』



スイジンは表には出さなかったが、動揺していた。


まさか、"神"という存在が、まるで蹴散らすかの様に討たれていたのだから。


静かに、『邪神ベルベート』の最期を見届けようとするスイジンであったが、突如それを害する横槍が入ってしまう。



『ぐぉぁ!?』


『な!?』



あまりにも長く、細い槍の様なものが『邪神ベルベート』の身体を貫いていたのだ。その気配にはスイジンも察知は出来たのだが、『邪神ベルベート』に向けられたそれを防ぐのには本の少し遅れてしまったのだ。


その槍を上に辿ると、氷の柱に立つ一人の女がいたのだ。



「ハローハロー、ごメんねぇ~?"(それ)"もらウよーーー」


『ぅ、ォォォォオァ……な、なん、だ……我の、我の、力が……失って、いく(・・・・・・)……』


『っ!?』



スイジンは『邪神ベルベート』の異変に女に向かって水の刃を矢の様に飛ばしていく。それを女は禍禍しい力を右手に宿すと、迫り来る水の刃に向けて凪ぎ払った。


水の刃は、禍禍しい力によって弾かれてしまうのだが、遅れて水の刃が女の横腹を引き裂いた。


普通なら血が、出るのだろう。


だが、一切赤い液体が舞うことも、下に溢れることもない。


ただ、裂かれた跡のみ。


明らかに内蔵まで届いている筈なのだか。



「アラ?あなた、実ハ結構、強いみタイ?あの『神殺者(ロンギヌス)』ノ女ハ、まともにヤり合っタら殺サれそうダッタから死ぬフリをシてたンダケド……今日は厄日カシラ?」



しかし痛みは全く感じる様子はなく、むしろヘラヘラとしている。


スイジンはその女の禍禍しいオーラに、思わず嫌悪感を抱いてしまう。そして同時に理解する。あの女の様な姿をした、得たいの知れない存在は……この世に居ては為らぬ存在だと。



『貴女を、ここで……』


「あらゴめんなさい?わたしィ用事があルから、あなタに構ってる暇ないノ。それに、もう"(それ)"から十分戴いタから」


『ぁ……ぁ……、き……ぇ、る……わ、れ……が……きえ……る……』



それを最後に、『邪神ベルベート』の身体は完全に崩壊し、消滅する。何れこの様になっていたのだが、それを促す様にしたのはあの女だ。


あの女は、危険だ。


今確実にわかることは、それ。


しかし、不確定要素が多い。特にあの禍禍しい力。その力が『邪神ベルベート』の力を奪ったのだろう。人間が"神"の力を奪うのは、正直有り得ない。常人であっても、人間でも、化物でも、"神"の力を奪っても内側から崩壊してしまう。だが、その女はその様子が全くない。



「まタあの『神殺者(ロンギヌス)』に見ツかるト厄介だかラ、去るとスルわぁ~~~」


『待て!!!』


「待テと言わレて待ツ人はいルのかしラぁ?」



スイジンの制止を振り切って、女は霧の様に消え去った。


完全に見失った。


しかし、あの禍禍しい力は完全に覚えた。


あれは、悪だ。


『魔王』よりも、『七天魔皇』よりも、たちの悪い存在。


スイジンはあの"悪"が、不明だがこれ以上の深追いは主であるシキからダメだとされていたので捜索をしながらシキへ報告するのであった。




次回は地球サイドWAOや大御門彦乃や新キャラが出るお!


WAOの設備とか色々、福利厚生とか出すかも?

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