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初めての仲間

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!


『新たな主人公?』


『ティムモンスター?』


『初めての仲間!』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



「ふるふるんっ!」


「ぷるるんっ!」


「ぽよんっ!」



目の前に赤・青・緑のスライムの様な存在が現れたのだが、どうやらその三体は何やら言い争ってる様だ。


何故そんな事がわかるかというと、彼等の表情が絵文字の様で何を思っているのかわかりやすい。誰がどう見ても大体わかる筈だ。


赤のスライム?は犬耳の様なものが生えており、青のスライム?の方も魚類の様な鰭が、緑のスライム?は天使の様な小さな翼が生えている。スライムというよりスライム擬きと例えた方がいいかもしれない。


赤スライム擬きがポヨンポヨンと跳ねながら『イエーイッ!』とか『ィヤッタァ!』的な感じでテンションが高い。そんか赤スライム擬きを青スライム擬きがじゃれつく様に跳んで宙にいる状態で自らぶつかっていく。予想はつくだろうが、ボール同士がぶつかった様に互いが反射してしまう。そんな様子を見ていた緑スライム擬きは二人が弾き飛んだ事に驚きつつ大丈夫かどうか心配そうにそれぞれ寄っていく。まあ、見た感じでは赤スライム擬きも青スライム擬きも大丈夫なのだが、緑スライム擬きは心配性の様だ。


赤スライム擬きはやんちゃそうで楽しければそれでいいという感じの性格。青スライム擬きはそんな青スライム擬きが異常な程までにテンションが高いのがウザがって体当たりした様だ。それ以外もありそうだが。要は煩いのが好まない。だが、赤スライム擬きの事が嫌いと言う訳ではないらしい。緑スライム擬きは先程の通り心配性で、仲裁的な存在だろう。


体当たりされた事に抗議する赤スライムは『何すんのっ』と青スライム擬きに詰め寄るが、青スライム擬きも何か訴える様に対抗している。緑スライム擬きは『二人とも、落ち着いてっ』と仲裁に入っている。


そんなスライム擬き三体の様子にポカンとしてしまう。そしてハッと我に返るとヴィルデはその三体のスライム擬きを見て無害だと判断すると構えていた短剣を下ろす。



「……スライム?……でも、こんな綺麗な色……それに尻尾とか鰭とか、翼が生えてるなんて初めてみた……」



ヴィルデだけでなく、ソルフとアービーもスライムを見た事はあるのだ。スライムは弾力のありそうなまんまるな愛らしい姿をしているのだが、それほど強くもない。害は無いので街中でも日向ごっこしたり、小モンスター達と戯れる等。


進化すれば様々なスライム系モンスターになるのだが、これほど透き通った、透明感のある身体に何かの名残か犬耳尻尾に魚の様な鰭、小さな翼等がついているスライムというのは聞いた事は無い。単に知らないだけかもしれないがこの三体のスライム擬きは特別な感じがするのだ。


そして自然とヴィルデの口から一番前にいた赤スライム擬きに言う。



「……えっとっ、あのっ!」


「ふる?」


「あ、その……ぼっ、ボクの……『ティムモンスター(友達)』になって……ほしいんだっ」


「「ヴィルデ!?」」


「ふる!?ふるる……」



まさかの発言にソルフとアービーは驚いてしまう。いや、それよりも赤スライム擬きとその仲間であろう青スライム擬きと緑スライム擬きだ。ヴィルデも『あっ』と自分の発言にしまったと思ってその赤スライム擬きへと目を向ける。


赤スライム擬きは驚いた表情を見せるが、その丸々とした黒い瞳でヴィルデをじっと見ている。身体をふるふると、そして犬耳尻尾をピンっと立てながら。


そして赤スライム擬きは……。



「ふるるっ♪」


「えっ!?『ティムモンスター(友達)』に……なってくれる、の?」


「ふるんっ!」


「あっ、ありがとうっ!」



赤スライム擬きはヴィルデの言葉を了承したのだ。


それは即ち、ヴィルデの『ティムモンスター』になると同意した事。


まさかの同意にヴィルデは歓喜余って泣き出しそうになるが、それを堪えて赤スライム擬きへしゃがんで両手を差し伸ばす。


その差し出された両手に赤スライム擬きは『ウェーイ!』とテンションアゲアゲで飛び込んできたのだ。赤スライム擬きは何にも考えずにヴィルデの『ティムモンスター』になった訳ではなく、自ら考えてこの結論に至ったのだ。



「ぷるる……」


「ぽよ……」



すると青スライム擬きと緑スライム擬きの二体はヴィルデと赤スライム擬きの様子を眺めていると決心したかの様にソルフとアービーの元へとそれぞれが移動する。


青スライム擬きはソルフ。


緑スライム擬きはアービーへと。



「ぷるっ!」


「え、何!?……えぇっ!?私の……『ティムモンスター(友達)』に……?」


「ぷるるっ、ぷるんっ♪」


「……うぅっ」


「ぷる?」



青スライム擬きもソルフの『ティムモンスター』になる事を決めるのだが、肝心のソルフはやっと出会い、友達となった『ティムモンスター』に思わず泣き出しそうになる。彼女だけでなくヴィルデやアービーも『ティムモンスター』がいない事で色々あったのだろう。



「ぽよっ」


「うちの『ティムモンスター(相棒)』になってくれる?」


「ぽよっ!ぽぽよっ」


「そうかっ!なら、よろしくやでっ」


「ぽよ♪」



アービーも緑スライム擬きを『ティムモンスター』にする事になる。緑スライム擬きは翼をパタパタさせてアービーの肩へとちょこんと乗っかった。そんな緑スライム擬きをアービーは『中々かわええなぁ~』と頭を撫でていく。


ヴィルデは赤スライム擬きに『エクンドゥ』、ソルフは青スライム擬きに『アスル』、アービーは緑スライム擬きに『マオ』と名付ける。スライム擬き三本は付けられた名前が気に入った様だ。


するとエクンドゥとアルス、マオはヴィルデ達に何か伝える様に前で身体を弾ませる。



「ふるっ!」


「ぷるるるっ」


「ほよよっ」


「えっと……」


「ついてこいってことかしら?」


「なんやろ?って、ちょいまちぃっ!」



エクンドゥとアルス、マオは『ついてきて!』という感じでヴィルデ達が着いてくるのを様子を見ながら水辺から更に奥へと進んで行ってしまう。それに着いていくヴィルデ達であったが、エクンドゥ達が何処に連れていこうとしているのかは不明。だが、何か意味があるのだと思い着いていく。


暫く草木の生い茂る中を掻き分けながら進んでいくとやっと、拓けた場所へと到着する。前にはヴィルデ達を待つようにエクンドゥ達がいた。



「はぁはぁ……」


「け、結構歩いたわよね……」


「体力あるなぁ、あの子等は……」



大人の足でも中々辛い程歩いてヴィルデ達は軽く汗をかきながら、到着した場所で一息ついていた。エクンドゥ達は一般的に知られる他のスライムより体力はある。それに速さはヴィルデ達に合わせていたが、実際はもっと速く動けるだろう。


この場所は拓けてはいるが、先には見上げると崖が面している。辺りは草花が生えており、中には薬草だけでなく見たこともない植物もあった。


エクンドゥ達は疲れ知らずなのか三体で仲良くじゃれあいながら遊んでいた。その様子を見ながらもソルフは三体へ声を投げ掛ける。



「ね、ねぇっ。どうして私たちをここに……?」


「ふる!?」


「ぷるんっ!?」


「ぽよよ」



エクンドゥとアルスはハッとと今思い出したの様な表情だが、マオは彼等が何故ここに来たのか忘れていた事にやれやれと呆れた表情をしている。


エクンドゥ達は崖近くへ向かうとそれに続く様にヴィルデ達も向かう。



「ねぇ、エクンドゥ。一体何があるの?」


「ふるるるる!!!」


「ヴィルデっ、あそこっ!?」


「えっ!?」


「なんや……あれ……」



エクンドゥ達が何か反応するとソルフとアービーが上にある崖へと目を向ける。


この場所に到着した際は崖の上には何もいなかった筈だ。それはヴィルデが一番先にそれを見ていたので間違いない。


だが、今そこには金色の狐がいたのだ。


綺麗な金色の毛並みは太陽の光で優しく輝き、九つの大きくしなやかな尾をゆらゆらと動かしている。大きさはそこまで大きくは無いが狐にしては大きいだろう。


右目は碧眼、左目には新橋色のオッドアイの眼でヴィルデ達を写し出していた。


ヴィルデ達はその美しい金色の九尾の狐という神々しい姿に心を奪われてしまう。その姿は彼等にとってみれば、神の化身の様な存在だと思ってしまう程。


そんな中、その九尾の狐……いや、『金色の神九尾狐』はヴィルデ達を見ていた。



"……戻ってきたと思えば……これはどういう事だ『原点(君達)』?"




~~~~~




ヴィルデ達と『金色の神九尾狐』が出会った時、その様子を隠れる様に様子を伺いながら見ていた人物がいたのだ。



「な、何なのだ」


「おい、知ってるかあのモンスター?」


「いいえ、モンスターの知識はある方なんだけど……あんなの見たことないわ」



彼等は冒険者。しかも中々高ランクのだ。


何故彼等がここにいる理由なのかは、簡単に説明すると子供三人が森奥へと入っていったという情報があり、それを心配した親が偶然そこにいた冒険者達に頼んだのだ。


冒険者達は無償で子供達を捜索する為にここまで来たのだが。


発見したと思えば、謎の狐のモンスター。


しかも冒険者達はその謎のモンスターはこれまで冒険者人生の中で見たことがない程の存在感だと理解していた。


下手に動く事が出来ない中、一人の女冒険者がその『金色の神九尾狐』を見ながらも不敵に微笑んでいた。


「ふふふ……。素晴らしいっ!……あぁ、私が求めていた……」





ミアン「やっほ~!毎度お馴染みっ、影の女王スカアハの息子ミアンだよぉ~!」


ミアン「いよいよ今年ももう僅か!」


ミアン「皆はやり残しとかない?」


ミアン「大掃除とか……まあ、いろいろ?風邪とか怪我とか気を付けてね!」


ミアン「じゃ、次回は……話し合いをするのかな?新たな物語の伏線かも?」


ミアン「次回もお楽しみねっ、あでゅー☆」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


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質問(キャラクターに対しての)も受け付けています!

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